リメンバランスデー(Remembrance Day)知っておきたいこと10 / セレモニー情報

  

2023年も赤いポピーのバッジを付けた人を街中でちらほら見かけるようになったのではないでしょうか?

2023年11月11日(土)は、Remembrance Day(リメンバランスデー)です。

みなさん、Remembrance Day(リメンバランスデー)について、どれくらいご存知でしょうか?

赤いポピーの由来、募金の行方など・・今日は「Remembrance Day について知っておきたい10のこと」を5項目に分けてお伝えしたいと思います!

【REMEMBRANCE DAY】知っておきたい10のこと

1.Remembrance Day(リメンバランスデー)とは?

2.シンボルの「赤いポピー」について
 ■何でポピーなの?
 ■カナダでは二人に一人がバッジを付けている!?
 ■ポピーのバッジへの募金方法、募金したお金について
 ■バッジを付ける場所(時々見かけるアレはNGです。)
 ■バッジを付ける期間
 ■こうすれば、バッジを落とさない!

3.”Wait For Me, Daddy” 有名なこの写真に写る少年は今・・

4.他国にも同様の祝日があった!でも、ポピーの素材が違う!?

5.トロント市のセレモニー・イベント情報

 

1.Remembrance Dayとは?

毎年11月11日は、Remembrance Dayというカナダの祝日(ただし、オンタリオ州やケベック州などでは、法定休日ではありません。)で、以前はArmistice Dayとも呼ばれていました。

1918年の11月11日は、第一次世界大戦の休戦協定が結ばれた日。

この祝日は、第一次世界大戦以降の戦争で亡くなった軍人、退役軍人らを追悼する日であり、日本語では、「戦没者追悼記念日」「休戦記念日」と訳されています。
カナダは、第一次&第二次世界大戦で約10万人の兵士を亡くしました。

第一次大戦の停戦協定に署名がされたのが11月11日の午前5時、そして休戦協定(Armistice)がその6時間後の午前11時に発効されたことを受け、11月11日の11時には、1〜2分間の黙祷が行われます。

 

2.シンボルの「赤いポピー」について


 
■何でポピーなの?
ご存知の通り、Remembrance Dayのシンボルは赤いポピーです。
1915年、第一次世界大戦で戦ったカナダ人軍人のJohn McCraeの詩、”In Flanders Fields”が由来となっています。
この詩に出て来るように、激戦区だったヨーロッパのフランダース地方には、戦闘が終わった後、戦場を埋め尽くすように赤いポピーが咲いたそうです。

“In Flanders Fields” by John McCrae
In Flanders fields the poppies blow
Between the crosses, row on row,
That mark our place; and in the sky
The larks, still bravely singing, fly
Scarce heard amid the guns below.
We are the Dead, Short days ago
We lived, felt dawn, saw sunset glow.
Loved, and were loved, and now we lie
In Flanders fields.
Take up our quarrel with the foe:
To you from failing hands we throw
The tourch; be yours to hold it high.
If ye break faith with us who die
We shall not sleep, though poppies grow
In Flanders fields.

 
■カナダでは二人に一人がバッジを付けている!?
The Royal Canadian Legionによると、2013年は1,800万のバッジが配られたそうで、これは「カナダ人 二人に一人」の計算になります。また、2020年にはポピーキャンペーンによって 1,150万個のバッジが配布されたとのことです。

■ポピーのバッジへの募金方法、募金したお金について
ショッピングモールや街頭で募金箱を持っている人を見かけますし、レストランやコンビニには募金箱&赤いポピーが置かれていますよね。募金額は人によって様々ですが、$1,2~5くらいを入れる人が多いようです。

この募金は、退役軍人の経済面の援助に当てられたり、医療機器や研究等の資金として使われます。

 
■バッジを付ける場所(時々見かけるアレはNGです。)
ポピーのバッジを帽子やネックレスに付けている人もいますが、実はNGらしいです。心臓に一番近い場所、つまりは左胸に付けるのが正しいルールです。また、ポピーのバッジは加工することは良しとされておらず、ピンバッジなどと一緒には付けない方が良いそうです。

■バッジを付ける期間
バッジは、10月最終金曜日から11月11日まで付けます。
The Royal Canadian Legionは、外したバッジを記念碑に供えることを推奨しています。

 
■こうすれば、バッジを落とさない!
皆がポピーを付ける時期になると、道ばたにバッジが落ちているのを見かけませんか?

はい・・・あれ、本当に落ちやすいですよね。
何度か表裏を繰り返して刺す、セロテープで留める、ピンを裏で折る、という方法でポピーが落ちるのを防ぎましょう!

 

3.”Wait For Me, Daddy”
有名なこの写真に写る少年は今・・

世界中で有名になった“Wait For Me, Daddy”という写真をご存知ですか?


(Photo:Claude Dettloff)

1940年10月1日にClaude Dettloff氏によってカナダのニューウェストミンスター市で撮影された写真です。
少年が急に母の手を離れ、戦争に行ってしまう父親の元に駆け寄るシーンです。
何とも愛らしく、そして切なくなる写真ですよね。

この写真に写る少年は、Whitey Bernard、当時5歳でした。彼の父親Jackはその後、1945年に無事にカナダに帰還して家族と再会をしたそうです!

また、ニューウェストミンスターには”Wait For Me, Daddy”の像が建てられました。

写真は、Whiteyさんと、彼の孫たちです。


Photo:Vancouver Sun

 

4.他国にも同様の祝日があった!でも、ポピーの素材が違う!?

カナダだけではなく、多くの国で同様の祝日があります。
イギリス連邦諸国であったイギリスやオーストラリアでは同じくRemembrance Dayと呼ばれ、アメリカではVeterans Day、ポーランドではIndependence Day、フランスではArmistice Dayと呼ばれています。

ちなみに、カナダのポピーバッジは成型されたプラスチックで出来ていますが、イギリスのポピーは紙で出来ているそうですよ!

 

5.トロントのセレモニー・イベント情報


photo from toronto.ca

例年各地でリメンバランスデーの式典が行われています。トロント市のウェブサイトによると、以下の式典は11月11日 10:45am から行われます。(※Fort York National Historic Siteのみ、10:40amスタート)

Toronto Old City Hall – Cenotaph
60 Queen St. W (Bay & Queen St.)

Scarborough War Memorial
2190 Kingston Road

East York Civic Centre – Memorial Gardens
850 Coxwell Ave.

York Cemetery – Cenotaph
160 Beecroft Road

York Civic Centre Cenotaph
2700 Eglinton Avenue West

Etobicoke Civic Centre – Cenotaph
399 The West Mall

Fort York National Historic Site (Garrison Commons – 100 Garrison Rd.)

ということで、いかがでしたか?

「トロントに最近来た」という方も、11月11日の11時には、1〜2分間の黙祷をみんなと一緒に捧げてみてください。

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