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【知っておこう】トロントの消費税、HSTとは?消費税を上手に節約する方法も!

  

トロントに来てから驚くのが、その消費税の高さですよね。

日本でも2019年から消費税が10%に引き上げられましたが、トロントのあるオンタリオ州の消費税はさらに高い13%!

買い物をしてお金を支払うときにびっくりしてしまった経験のある人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、オンタリオ州の消費税「HST」について、その節約方法も併せてご紹介します!

オンタリオ州の消費税の仕組みは?

カナダの消費税は

GST 
PST
HST

の三種類あり、

  • GST – 買い物をしたときにかかる物品・サービス税 (Goods and Services Tax)
  • PST – 州によって異なる州売上税 (Provincial Sales Tax)
  • HST – GSTとPSTを一つに統合した統一売上税 (Harmonized Sales Tax)

という仕組みになっています。

オンタリオ州の消費税はHSTを2010年7月から採用しており、13%かかります。

ただし、すべてのものに13%課税されるわけではなく、非課税対象のものGST(5%)のみかかるものもあるので、上手に買い物をすれば節約に役立ちます。

消費税がかかるもの・かからないもの

GST(5%)のみ払う必要があるもの

これらはオンタリオ州売上税(PST)8%が免除され、GSTの5%のみ課税されます。

赤ちゃん・子供向け用品

GST(5%)のみ払う必要があるもの - 赤ちゃん・子供向け用品

  • 子ども服(男児カナダ標準サイズ20まで、女児カナダ標準サイズ16まで)
  • 防寒具(手袋、帽子、マフラー)
  • よだれかけ
  • おくるみ
  • 赤ちゃん用おむつ
  • 子ども用のサイズ6以下の靴(スケート靴、ローラーブレード、スキーブーツは除く)
  • チャイルドシート・ブースターシート

など
詳しくはカナダ歳入庁「Point-of-Sale Rebate on Children’s Goods」のページを確認してください。

食料品

GST(5%)のみ払う必要があるもの - 食料品

例:

  • $4以下の調理済みの食品や飲料
  • 缶詰や真空パックでないサラダ
  • 冷凍でないサンドイッチまたは類似品
  • チーズやハム類の盛り合わせなど
  • パッケージに入っていない6個未満の量で1食分として販売されているケーキやマフィンなどのペストリー
  • 販売店で作られた非炭酸飲料

など

詳しくはカナダ歳入庁「Harmonized Sales Tax for Ontario – Point-of-Sale Rebate on Prepared Food and Beverages」のページを確認してください。

宿泊・旅行・旅客輸送事業

GST(5%)のみ払う必要があるもの - 宿泊・旅行・旅客輸送事業

オンタリオ州発、米国着の飛行機での旅行

書籍類

宿泊・旅行・旅客輸送事業 - 書籍類

  • 印刷された本または印刷された本の改版
  • オーディオブック
  • 結束されている、あるいは結束されていない印刷された宗教の聖典
  • CD−ROM付属の印刷された本
  • 読み取り専用メディアまたはウェブサイトにアクセスできる学生用の教科書や参考書
  • おまけ付きの本
  • 新聞(チラシ・雑誌は除く)

詳しくはカナダ歳入庁「Point-of-Sale Rebate on Books」または「Harmonized Sales Tax for Ontario – Point-of-Sale Rebate on Newspapers」のページを確認してください。

非課税のもの

生活するために必要な商品やサービスは消費税がかかりません。これは消費者にとっては非常に助かりますよね!

食料品
非課税のもの - 食料品

基本食材

例:

  • 生鮮食品
  • 冷凍食品
  • 肉類
  • 魚類
  • 乳製品
  • 缶詰
  • 朝食用シリアル
  • コーヒー豆

など

詳しくはカナダ歳入庁「Basic Groceries」の「Consumable products considered basic groceries」の項目を確認してください。

公共料金

非課税のもの - 公共料金

水道代

宿泊・旅行・旅客運送事業

非課税のもの - 宿泊・旅行・旅客運送事業
photo from Toronto Transit Commission

  • 市営交通機関
  • GOトランジット
  • オンタリオ州発カナダおよび米国以外の地域着の飛行機での旅行
  • オンタリオ州発、カナダ国外着の鉄道、船、バスでの旅行
エンジン付き車両

非課税のもの - エンジン付き車両

自動車保険

医療保険商品・公共医療

非課税のもの - 医療保険商品・公共医療

  • 聴覚訓練
  • カイロプラクティック
  • 理学療法
  • 薬剤師調剤料
  • 処方箋薬
  • 手押し車、補聴器などの健康器具
  • 処方眼鏡/コンタクトレンズ
  • 歯医者
  • 生理用品
  • 大人用おむつ
会員、娯楽・スポーツ、設備

非課税のもの - 会員、娯楽・スポーツ、設備

音楽教室

賃貸借契約

非課税のもの - 賃貸借契約

  • 共益費
  • 家賃
有償・個別サービス

非課税のもの - 有償・個別サービス

  • 託児所
  • 法的扶助
銀行・投資

非課税のもの - 銀行・投資

  • 住宅ローン金利
  • ほとんどの金融業務
サービス・オンタリオ

非課税のもの - サービス・オンタリオ
photo from @ServiceOntario via Twitter

  • 運転免許証の更新・ナンバープレートの更新(個人用ナンバープレートを除く)
  • 重要書類(ヘルスカード、出生証明書など)

支払ったHSTの還付を受けられる!


photo from @CanRevAgency via Twitter

カナダではHSTクレジットと呼ばれる消費税額控除を申請することで、HSTの一部を還付することができます。

州によって支払額が異なります。

オンタリオ州では年によっても異なり、例えば2019年の所得税と給付金の還付(2020年7月から2021年6月)に基づく支払いの場合、家族の各成人と各子供に最大年間313ドル支払われます。

また2018年の所得税と給付金の還付(2019年7月から2020年6月)に基づく支払いの場合、家族の各成人と各子供に最大年間308ドル支払われます。

申請要件はとてもシンプルで、

SINカードを持っており、

  • 19歳以上である
  • 配偶者または内縁関係のパートナーがいる、または過去にいた
  • 親であり、子供と一緒に住んでいる

どれか一つでも条件を満たすと申請できます!

オンタリオ州では申請なしで、タックスリターンの情報に基づいてカナダ歳入庁が適正を判断するとのこと。
日本とは異なり、収入の有無に関わらず還付を受けられるというのが嬉しいですね!

Canada Revenue Agency
GST/HST credit – Eligibility
ウェブサイト
Province of Ontario – Ontario sales tax credit (OSTC)
ウェブサイト

他の州の消費税はどうなっているの?

他の州の消費税はどうなっているの?

先ほどもご紹介したPST(州売上税: Provincial Sales Tax)ですが、カナダの消費税は州によってこのPSTが異なります。

GST(物品・サービス税: Goods and Services Tax)は全国一律で5%となっていますが、このPSTによって、カナダの消費税の合計も異なってきます。

オンタリオ州は先程も述べたとおり、GST5%、PST8%を統合したHST制で13%となっていますが他の州はどうなっているのでしょうか?

ということでオンタリオ州を含むカナダの州の税金を表でまとめてみました*。

     

消費税 GST PST HST 合計
アルバータ GST 5% 5%
ブリティッシュ・
コロンビア
GST + PST 5% 7% 12%
マニトバ GST + PST 5% 7% 12%
ニュー・
ブランズウィック
HST 15% 15%
ニューファンドランド・ラブラドール HST 15% 15%
ノースウェスト準州 GST 5% 5%
ノヴァ・スコシア HST 15% 15%
ヌナブト準州 GST 5% 5%
オンタリオ HST 13% 13%
ケベック GST + **QST 5% **9.975% 14.98%
プリンスエドワード島 HST 15% 15%
サスカチュワン GST + PST 5% 6% 11%
ユーコン GST 5% 5%


*2021年2月現時点の情報です。
**ケベック州ではPSTはQST(ケベック売上税 / Quebec Sales Tax)に置き換えられます。

ご覧のとおり、州によって5%〜15%と、かなり税率の差に幅があるのがわかると思います。

バンクーバーやケベックなど、他の州を旅行するときは参考にしてみてくださいね。

13%というのは日本の消費税と比べるとかなり高く感じますが、非課税のものやGSTのみ課税のものを利用しながら、上手に節約しましょう!

オンタリオの消費税については、以下のオンタリオ州政府ウェブサイトも参考にしてください。

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