ケベックシティ⇔トロントの最高時速300kmの高速鉄道建設計画が正式発表!カナダ史上最大のインフラプロジェクト

  

皆さん、2024年10月に「カナダ連邦政府が数週間以内にケベックシティとトロント間を結ぶ高速鉄道の計画を発表する予定」と言われていたのを覚えているでしょうか?

それからしばらく音沙汰が無かったのですが、本日2025年2月19日、カナダ連邦政府がケベックシティとトロント間を結ぶ高速鉄道の建設計画を正式に発表しました。

ジャスティン・トルドー首相はこの建設計画を「カナダ史上最大のインフラプロジェクト」と語っていて、鉄道網は全長約 1,000 km、最高時速 300 km に達します。

高速鉄道サービスの正式名称は「Alto(アルト)」。高速鉄道は、以下に停車する予定です。

  • トロント(Toronto)
  • ピーターバラ(Peterborough)
  • オタワ(Ottawa)
  • ラヴァル(Laval)
  • トロワリヴィエール(Trois-Rivières)
  • ケベックシティ(Quebec City)

運行が開始されると、現在の移動時間は半分に短縮され、モントリオールからトロントまで 3時間で移動できるようになります。これは、車でかかる時間の約半分で、Via Railの現在の列車の2倍の速度です。

新線の建設は設計段階が完了するまで開始されませんが、設計段階だけで4~5年かかる可能性があるとのことです。また、建設にはCDPQ Infra、 AtkinsRéalis、 Keolis、 SYSTRA、 SNCF Voyageurs、Air Canadaから成るコンソーシアムのCadenceが選ばれました。

カナダ連邦政府は声明で、「高速鉄道はカナダ経済を急加速させ、GDPを年間最大350億ドル押し上げ、建設中に51,000人以上の高給職を創出し、今後数十年にわたって生産性の向上を実現します。経済の中心地を高速で結ぶことで、企業はより多くの市場に販売でき、労働者はより多くの雇用機会を得ることができます。また、電化された高速鉄道は、カナダの排出量削減と気候目標の達成にも役立ちます。旅行者に効率的で信頼性の高い移動手段を提供することで、カナダ人の旅行時間を節約し、観光を促進し、コミュニティを結び付け、地域全体で手頃な価格の住宅開発を促進します。」と述べています。


※写真はイメージ

最後に、「最高時速300kmって日本の新幹線でいうと、どれに該当するんだろう?」と思って少しだけ調べてみました。

そもそも新幹線というのは主たる区間を列車が時速200km 以上の高速度で走行できる日本の幹線鉄道のこと

新幹線で最も早いのは、東北・秋田新幹線の「はやぶさ」「こまち」で、最高時速は320km。そして、Altoと同じく最高時速 300kmなのが山陽新幹線とのことでした。山陽新幹線レベルの高速鉄道がカナダに誕生するかもしれないと思うと、なんだかワクワクしないでしょうか?

まだ先は長そうですが、トロントとケベックシティをつながく高速鉄道、ぜひ一度利用してみたいですよね。今後の政権次第でプロジェクトがうまく進むのか懸念点はありますが、完成が今から楽しみです。

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