トロントを含むカナダ・オンタリオ州では自動車保険の加入が義務付けられていますが、全ての人の保険料が同じになるわけではありません。

オンタリオ州のすべての自動車保険契約には、一定の最低限の必須補償が含まれている必要がありますが、その他の補償を含めたり、車種や運転者の年齢などで保険料は各々大幅に異なります。

そこで今回は、オンタリオ州の自動車保険を取り扱う保険代理店ブリッジス・インターナショナル保険サービス(BIIS)さんに自動車保険料を節約する14の方法を教えていただきました。

既にオンタリオ州で車を運転しているという方も、今の自動車保険料の引き下げにつながるヒントがあるかもしれないので、ぜひ確認してみてください。

はじめに：トロント、オンタリオ州の自動車保険料は高額？調べてみた

カナダの中でもオンタリオ州の自動車保険料が高いことは知られています。特にトロント近郊はカナダで一番自動車保険料が高いと言われます。

同じオンタリオ州でも都市や自身の状況によって保険料が変わりますが、州の保険規制当局の最新の数字によると、GTA(Greater Toronto Area)の平均年間保険料は $ 2,391となっています。
（※参照：CBC　Car insurance costs to rise in 2024 thanks to inflation, rampant auto thefts: report）

トロントにオフィスがある Ratesdot.ca によると、インフレ率の上昇や車両とその部品の継続的な不足もあり自動車価格が高くなったこと、修理の待ち時間が長くなったことなどを理由に近年自動車保険料がさらに引き上げとなっています。

また、Ratesdot.caがオンタリオ州を調査した2021年12月、4ドアのセダンを運転する35歳の男性運転手（運転歴に問題無し）のサンプル見積りに基づく自動車保険料の平均推定額は1,555ドルでしたが、2023年の段階で同社は平均保険料を 1,744 ドルと見積もっていて、約1～2年で保険料が12％上昇したとの結果が出ています。

Ratesdot.caが2023年5月に発表した「オンタリオ州で最も自動車保険が高い都市のランキング」は以下のようになります。

順位	都市名	2023年の平均推定保険料	2021年の平均推定保険料	変動％
1位	Brampton	$2,707	$1,976	37%
2位	Toronto	$2,325	$1,953	19%
3位	Mississauga	$2,311	$1,971	17%
4位	Richmond Hill	$2,188	$2,025	8%
5位	Vaughan	$2,158	$2,179	-1%
6位	Pickering	$1,985	$1,959	1%
7位	Markham	$1,870	$1,744	7%
8位	Oshawa	$1,839	$1,833	0%
9位	Hamilton	$1,810	$1,564	16%
10位	Schomberg, King City, Stouffville, Aurora, Nobleton	$1,801	$1,766 (Schomberg, King City, Nobleton), $1,582 (Stouffville, Aurora)	2% (Schomberg, King City, Nobleton), 14% (Stouffville, Aurora)

※上記の平均推定保険料は、2019年型 4ドア Honda Civicに乗り、良好な運転記録を持つ35歳のドライバーの場合になります。

上記を見て分かる通り、トロント近郊はオンタリオ州の中でもかなり保険料が高いことが分かります。2位のトロントと10位のションバーグ（オンタリオ州キング北西部にある村）の平均推定保険料と比較すると、$524の差があります。

残念ながら、2024年もカナダではインフレなどを背景に自動車保険料がさらに上昇する可能性があるともいわれています。そのため、「できることなら少しでも保険料を抑えたい」という方も多いのではないでしょうか？

自動車保険を少しでも節約したい人へ。自動車保険の節約方法

保険料算出は複雑な計算に基づいて出されるので、単純に無事故・無違反だと下がるという事はありません。一般的に自動車保険料は以下のような要素などを考慮して、価格が決められています。

決して安いとは言えないカナダ・オンタリオ州の自動車保険ですが、仕事や買い物、旅行など普段の生活に自動車が必須という方も多いかと思います。

ここからは自動車保険料を少しでも節約したいという人に向けて、BIISさんに自動車保険の節約方法について詳しく聞いてきたので、14に分けて紹介します。

 

1. 適切な補償内容の選択

当たり前のことかもしれませんが、自動車保険の適切な補償内容を選択することは、必要以上に高い保険料を支払うことを避けるために重要です。
あなたの車、運転習慣、財政状況などに基づいて、本当に必要な保険の種類と補償範囲を見極めましょう。

 

2. 自己負担(免責)額を高くする

自己負担額を高く設定すると、月々の保険料が下がるので、長期的に保険料の節約が見込めます。しかし、これはより高いリスクを自分で負うことを意味するため、財政的に余裕がある場合に検討してください。

 

3. 割引をフル活用

保険会社は、グループ割引や自動車教習コース割引など、様々な割引を提供しています。自分が資格を持っている可能性のある割引を確認し、利用することで保険料を節約できます。

※割引の適用方法は各保険会社で異なるので、気になる方はBIISさんに一度相談してみてください。

 

4. 定期的な補償内容の見直し

ライフスタイルの変化に伴い、保険のニーズも変わります。

保険会社は車の使用状況や走行距離に応じて異なる保険料を請求するため、生活に変化があった場合は、保険にその変化が反映されていることを確認してください。

定期的に保険の補償内容を見直し、現在の状況に合わなくなった補償を調整することで、不必要な支出を削減できます。パートナーができたときなど特に大きなライフイベントの後には、この見直しを行うことが推奨されます。（配偶者やパートナーと世帯を合わせると、自動車保険料が節約できる場合があります。 ）

先ほど紹介した割引に関しても定期的に見直し、最適な割引を受けることをオススメします。

 

5. 運転記録を良好に保つ

無事故・無違反の運転記録は、保険会社から良好なドライバーと認識されるための最良の方法です。良好な運転記録を保つことで、保険料の割引が適用されることがあります。

シートベルトを必ず着用する、飲酒運転をしない、運転中に携帯電話を使用しないなど安全運転を心がけ、交通法規を遵守しましょう。

 

6. Accident Forgiveness Coverageの追加特約を考慮する

Accident Forgiveness（事故許容）は、初めての事故であれば、保険料の増加を防ぐことができる追加特約です。

会社によりますが、この特約の保険料が非常に低い場合もあります。長期的に見ると、事故による保険料の増加を防ぐことで節約につながるともいえます。

 

7. 盗難率が低く、修理費用が安い車種を選ぶ

車種によって保険料は大きく異なります。

一般的に盗難率が低く、修理費用が安い車種の保険料は低くなるので、車購入時には保険料のコストも念頭に置いておくことが賢明です。車の年式も重要な考慮事項です。

 

8. 車両のセキュリティを強化する

保険料を節約するために盗難率が低い車を選ぶことも大切ですが、盗難防止装置や車両追跡システムのようなセキュリティ機能を車に追加すると、保険料の割引が受けられることがあります。

車両の安全を高め、盗難リスクを減らすことができるので、ぜひ検討してみてください。

 

9. 年間走行距離を減らす

車を所有する目的はもちろん運転するためですが、年間走行距離が少ないほど事故に遭うリスクが低くなり、それに伴い保険料も下がる傾向にあります。

カープールの利用やバスや電車など公共交通機関を利用する日を増やすなどして、走行距離を減らす努力をするのも手です。

 

10. 更新時期が来る前に保険会社を変えない

更新時期が来る前に保険会社を変えると、キャンセル料を課せられる場合もあります。新しい保険会社を変えたいときでも、現保険会社の更新時期まで待つのが賢明です。

 

11. 保険料の支払いを滞納しない

保険料を小切手または銀行口座からの自動引き落としで支払う場合は、支払いに十分な金額を常に持っていることを確認しましょう。

保険料滞納により保険が打ち切られ、再度自動車保険に加入しなければならない場合、多くの会社はあなたをリスクが高い人物とみなします。その場合、自動車保険料の支払いが大幅に高くなる可能性があるので、注意してください。

経済的に余裕がある場合は、自動車保険料を一括で支払うことも節約につながります。

 

12. 日本の運転履歴を考慮して割引が認められる保険会社も

オンタリオ州にあるトロント、オタワ、ロンドン、ハミルトンを含む地域の自動車保険提供会社では、通常、日本での運転歴に基づく保険料の割引を受けることができるケースは稀です。

しかし、日本での運転経歴を評価し、割引を提供する保険会社もなかには存在します。

カナダの保険会社で自動車保険にすでに加入している方の場合、自動車安全センターから発行される無事故無違反、運転履歴および運転記録の証明を提出することで、保険料の割引がさらに適用される可能性があります。

 

13. 若いドライバーは親に代わる臨時の運転で経験を積む

年齢が若いドライバーの方は、親または保護者の保険契約に基づいた臨時の運転手として経験を積むことを検討してもいいかもしれません。子どもが運転する頻度が親よりも少ない場合、自分の名義で保険に加入するよりも保険料が安くなります。

若いドライバーの方に言えることは、過失事故や運転有罪判決のない良好な運転記録を築くことが将来の保険料を低く抑える最善の方法です。

 

14. 保険のプロに相談する

自動車保険は複雑で、個人の状況によって最適な選択肢が異なります。また、保険の契約内容を変更する際も保険の専門家に相談することで、自分にとって最適な保険プランを見つけ、不要なコストを削減することができます。

専門家のアドバイスは、長期的に見て大きな節約につながることも多々あります。BIISさんでは自動車保険について詳しいスタッフも常駐しているので、いつでも気軽に日本語で相談してみてください。

カナダの現地事情に精通するスタッフがいるBIISなら日本語で相談できる

ということで、現在オンタリオ州で既に車を運転している方は、自動車保険料をより節約できないかぜひ一度検討してみてください。また、これからオンタリオ州で自動車を購入しようと思っている方も、自動車保険料のことも十分に考えて車種を選ぶといいかもしれません。

トロントにオフィスを構えるブリッジス・インターナショナル保険サービス(BIIS)さんには、日本人のニーズを理解し、カナダの現地事情にも精通しているスタッフが揃っています。（もちろん日本語も可）

自動車保険に新しく加入したい方も、既に加入している保険を見直したい方も、まずは一度以下のフォームからお問い合わせしてみてはいかがでしょうか？きっと皆さんの力になってくれますよ。

 

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