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海外在住者が日本へ一時帰国した際に免税(TAX FREE)で買い物する方法。在留証明は不要?

  

日本に一時帰国した際、海外では手に入らないものや日本で安く手に入るものをたくさん購入したいですよね。そんなとき、カナダをはじめとして海外で暮らしている皆さん、免税制度は利用していますか?

免税とはその名の通り消費税が免除される制度ですが、2023年4月1日には消費税免税制度が改正されたので、少し混乱している方もいるかもしれません。そこで今回は、日本への一時帰国の際に免税で買い物をする方法について紹介します。(以下、日本国籍を有する海外在住者を主な対象としてお伝えします)

最初に覚えておきたいこと
①日本国籍の方は2年以上海外に住んでいないと免税対象外
②日本国内にある事業者に勤務している方は免税対象外
③免税を受けるために、日本へ帰国の際には帰国スタンプを必ずもらう
④日本入国から6ヵ月以上経過すると、免税手続き不可。一時帰国の日本滞在期間が6カ月未満ならOK
⑤消耗品(※後述)は購入から30日以内に国外へ持ち出す必要あり。出国するまで開封しないこと。一般物品は30日過ぎても大丈夫。
⑥免税物品を所持する場合、日本出国時に税関カウンターへ出向く必要あり
⑦購入した免税物品を持ち帰れるのは自分だけ(免税で購入した物品を日本から出国する際に所持していなかった場合は、課税されることがある)

免税物品購入の際に持っていくもの
①パスポート(帰国スタンプありのもの)
②在留証明 or 戸籍の附票の写し(原本1部)
※海外在住を証明できるビザ(PRカードなど)も念のため用意しておくといいかもしれません

免税販売(Tax-free)の対象となるのはどんな人?


photo from 国土交通省

まず免税店というのは、外国人旅行者に消費税を免除して商品を販売する店舗を指します。日本に暮らしていない外国籍を有する人や日本国籍を有する人も利用できますが、以下の要件を満たす人が対象となります。(加えて、一時帰国の滞在期間が6カ月未満で出国するという条件もあります)

昔はより簡単に免税が受けられていましたが、今は準備するものが必要なので注意してください。以下、国土交通省 観光庁のウェブサイトからの引用となります。

■外国籍を有する非居住者
「短期滞在」、「外交」、「公用」の在留資格を有する者
・出入国管理及び難民認定法第十四条から第十八条までに規定する上陸の許可を受けて在留する者等

■日本国籍を有する非居住者
国内以外の地域に引き続き二年以上住所又は居所を有することを在留証明又は戸籍の附票の写しにより確認がされた者
※在留証明、戸籍の附票の写しは、免税購入対象者が最後に入国した日から起算して6月前の日以後に作成されたものにて確認する必要があります。

引用:国土交通省 観光庁

上記の通り、2023年4月1日から免税購入対象者の範囲が変更されています。(証明書類発給時点で2年以上海外に住んでいない方は免税対象外)

外国籍を有する非居住者については、「短期滞在」「外交」「公用」の在留資格を有する者等に限られます。

日本国籍を有する非居住者における日本の一時帰国者については、日本国外に2年以上住んでいることがわかる「在留証明」 OR 「戸籍の附票の写し」が必要となり、それらの証明書類はいずれも、入国した日から6ヶ月前の日以後に作成されたものに限られます。(例: 2023年8月1日に入国した場合は2023年2月1日以降に作成された書類)

また、上陸許可(帰国)スタンプが必須となるので、日本に帰国した際は必ずスタンプをもらいましょう。なお、自動化ゲートを利用される場合は、上陸許可(帰国)スタンプは押印されないので、税関検査前までに認印が必要な旨を各審査場事務室の職員に申し出る必要があります。

さらに免税物品購入は入国後6ヶ月未満であることと、消耗品の場合は購入後30日以内に日本国外への持ち出しも条件です。

免税で購入する際もパスポートなどが無いと免税対象外となりますが、パスポート以外に船舶観光上陸許可書、乗員上陸許可書、緊急上陸許可書、遭難による上陸許可書が認められています。

 

在留証明 or 戸籍の附票の写し どちらが手に入れやすい?

日本一時帰国を前にして「在留証明 or 戸籍の附票の写し、どちらを入手すればいいんだろう?」と悩んでいる方もいるかと思います。

カナダの場合、在留証明を入手するには居住地管轄の大使館・総領事館等に行く必要があるかと思います。ここでネックなのが、在留証明を免税店での証明に使用する場合は本籍の地番まで記載が必要という部分です。

本籍の地番まで記載された在留証明を希望する場合、戸籍謄(抄)本の原本(原則として発行後3か月以内のもの)の提出が必要となり、「発行後3か月以内のものは持っていない・・・」という方が多数かと思います。


(LifeTorontoスタッフの地元の市役所にて2023年5月撮影。戸籍附表の写しは1通300円でした。)

なので、日本に帰った際に役所で「戸籍の附票の写し」を取得するのが現実的&簡単かもしれません。(基本的には本籍地でないと受け取り不可。皆さんの利用する市役所のウェブサイトで事前に取得方法を確認してみてください)

窓口で「本籍の地番まで記載されている戸籍の附票の写しが欲しいです」と伝えると、本人確認が必要になるので、パスポート等を持参しておきましょう。

LifeTorontoスタッフが戸籍の附票をお願いした際は、その場ですぐにスタッフの方が作成してくれました。これで免税を受けられる準備が完了です。

免税対象物品はどんなもの?


(特別な袋に入れられた消耗品。出国前に開封した場合は消費税が課せられるので注意)

免税の対象となるのは、「通常生活の用に供される物品(一般物品、消耗品)であること。」と定義されています。つまり、事業のためや販売するために購入する場合は免税販売対象外になります。

また、同じお店で5千円以上購入することが免税を受ける条件となるので、4,999円だと普通に消費税を払う必要があります。

一般物品

・1人の非居住者に対して同じ店舗における1日の販売合計額(税抜き)が5千円以上

消耗品

・1人の非居住者に対して同じ店舗における1日の販売合計額(税抜き)が5千円以上、50万円以下の範囲内であること。

・消費されないように指定された方法による包装がされていること。

引用:国土交通省 観光庁

一般物品 消耗品
家電製品、カバン・靴、洋服・着物、時計・宝飾品、民芸品 食品、果物、化粧品、飲料、医薬品

上記の通り、ドラッグストアで売られている医薬品などの消耗品に関しては、国土交通大臣及び経済産業大臣が指定する方法により包装されます。開封した場合に開封したことがわかるシールで封印することなどを指定されています。LifeTorontoスタッフが以前免税で薬などを購入した際には、袋を破らないと開封できないようになっていました。

逆にユニクロなどで購入した衣類は一般物品として包装されないので、日本でもそのまま着ることができます。

ちなみに消耗品と一般物品の両方を一度に購入した場合、消耗品と同様の特殊梱包を行うこと等を条件に合算が可能です。この場合、合算で5千円以上、50万円以下の購入が条件となります。

免税店がどこにあるか知りたい


photo from mlit.go.jp

上記の免税店のシンボルマークがあるお店で、免税が受けられます。

ビックカメラやエディオン、ドン・キホーテ、ユニクロ、無印良品、ドラッグストアなどがよく免税を受けられるお店として挙げられるかと思いますが、同じブランドでも店舗によっては免税店でない場合もあるので、気を付けましょう。(LifeTorontoスタッフは地元で有名なドラッグストアチェーンに行ったら、「駅前のお店しか免税店ではない」と言われた経験があります)

日本全国の免税店がエリアやカテゴリ別にカンタンに検索できるウェブサイトもあるので、活用してみてください。

日本全国の免税店がカンタンに検索できる、訪日観光客向けの情報サイト
https://www.taxfreeshops.jp/ja
免税店の例

百貨店
大丸東京店 / 松坂屋静岡店 / 大丸梅田店 / ダイエー新浦安店 / 東急百貨店吉祥寺店 / 天神ロフト / そごう大宮店

家電量販店
ビックカメラ新宿東口駅前店 / 驚安の殿堂 ドン・キホーテ八王子駅前店 / エディオン なんば本店 / ベスト電器 New別府店 / BUYMORE秋葉原本店

衣料品
アカチャンホンポ 屯田イトーヨーカドー店 / コムサイズム札幌デュオ / 洋服の青山 東苗穂店 / リーガルシューズ 旭川店

酒・食品
香川・愛媛せとうち旬彩館 / ディスカウントドラッグコスモス歌舞伎町一丁目店 / サンドラッグ渋谷店 / 金森五郎商店

参考:https://www.taxfreeshops.jp/ja

また、ローソンやセブンイレブンなどのコンビニにも免税店が存在するので、確認してみてください。(全ての店舗が免税店では無いので注意)

2023年3月31日時点での都道府県別消費税免税店数の分布を見ると、免税店数は2012年(4,173店)に比べると2023年は全国に53,650店とかなり増えています。内訳としては、三大都市圏で33,319店、三大都市圏を除く地方で20,331店です。今後も増えると、海外在住者にとって一時帰国の楽しみがより増えそうですね。

※免税店というと、空港にある「DUTY FREE」の免税店を思い浮かべる人もいるかもしれません。こちらは「DUTY FREE」といって、消費税だけでなく酒税・たばこ税・関税も免税になるお店になります。

免税店で購入する際のポイント

免税店ではレジで購入の際に「一時帰国の免税で購入したい」と店員の方に伝えてください。その後、パスポートや在留証明 or 戸籍の附票の写しの提示が求められるので、お店の人の指示に従いましょう。

また、商店街・ショッピングセンター等は「手続委託型」という場合もあり、各お店では普通に消費税込みで商品を購入し、その後免税手続きカウンターへ行って手続きを受けることもあります。もう一方で、「自動販売機型」というのも存在します。先に買い物先の免税システムを確認してから、買い物をするといいかもしれません。

以下は参考までに、LifeTorontoスタッフが以前2023年5月に帰国した際の買い物の流れになります。

訪れたのは、地元にあるユニクロです。カナダのユニクロで同じものを買うより安いかと思い行ってみました。

無人レジだと免税が受けられないので、色々とカゴに入れて店員さんに「一時帰国中で免税で購入したいんですけど・・・」と伝えると、別のレジに案内してくれました。

その後、パスポートと戸籍の附票の写しの提示が求められました。

LifeTorontoスタッフが訪れた際は、2023年4月にシステムが変わってから最初(?)の免税のお客だったようで、店員さんが電話で本部の人に確認をとったりと少し慌てていました。(なんか申し訳ない気持ちに・・・)そのときは、約10分ほどレジ前で待つことになりました。

結局小計で27,920円になりましたが、免税で 2,538円が引かれ、合計金額は 25,382円となりました。いやー、助かりますね。

また、別の日に別のユニクロ店舗で購入した際も免税を利用したのですが、同じ感じで約10分ほど待って購入することができました。

お店側にとって免税の手続きが複雑だったりするので、店員の方が慣れていないと結構時間がかかるかもしれません。皆さんも少し時間に余裕をもって買い物することをおすすめします。タイム・イズ・マネーですが、大量買いする際はやっぱり免税があると助かりますよね。

空港での免税手続きについて

免税物品を持出す方は、日本出国の際に税関の確認を受ける必要があります。空港でセキュリティーチェック&手荷物検査を抜けた先にある税関カウンターへ行きましょう。 手続きを行うには、ビザのページのコピーではなく、実際のパスポートを提示してください。お店から送られた購入記録情報と照合されます。(税関は必要に応じて検査を実施します)

免税品は原則として「手荷物」で機内持ち込みとなりますが、「免税物品が多すぎて機内手荷物に入らない」「100mlを超える液体があるんだけど」などのケースもありますよね。

財務省関税局のウェブサイトによると、「スーツケースなどに入れて「機内預け」とする場合には、航空会社に預ける前に必ず税関の確認を受けてください。」と記されています。

航空会社のチェックインカウンターの職員に「免税物品を預け入れ荷物に入れたんですけど・・・」と伝えると、税関の職員を呼んでくれて、その場で確認してもらえるはずです。


photo from 財務省関税局/ PDFはこちら⇒

上のポスターにも記されていますが、免税購入した物品を出国前に友人などに譲渡した場合には罰則があるので、必ず購入したものは自分で居住地に持って帰りましょう。

最後に:外国籍の方で在留資格が短期滞在・外交・公用の場合は、Visit Japan Webで本人情報の確認が可能


photo from mlit.go.jp

最後にこれは外国籍の方が対象となりますが、在留資格が短期滞在・外交・公用の場合は、Visit Japan Webで本人情報の確認が可能です。入国手続き「検疫」「入国審査」「税関申告」「免税購入」をウェブで行うことができるサービス「Visit Japan Web」についてはこちら

令和5年4月1日からは、Visit Japan Webサービスで表示される二次元コードを免税店で読み込むことにより、旅券情報の提供を受けることが可能です。  また、本人確認は二次元コードとともに表示される顔写真等により行います。  なお、外国籍を有する方のうち、在留資格が短期滞在・外交・公用の方が利用可能です。  Visit Japan Web の免税用二次元コードの仕様については、デジタル庁のサイトをご参照ください。
 また、免税用二次元コードに対応している店舗であることをお示しするためのロゴや利用案内を免税店シンボルマーク|消費税免税店サイト (mlit.go.jp)に掲載しておりますので、ご活用ください。

引用:国土交通省

海外在住者の一時帰国時の強い味方ともいえる免税店。帰国の際は、お買い物をお得に楽しむためにもぜひルールを守って利用してみてください。

以下のウェブサイトも参考になるので、ぜひ一度確認をオススメします。

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