【知っておきたいカナダの新規則】航空便利用者は遅延・荷物紛失などのトラブル時に補償金受取りが可能に

  

カナダ連邦政府が航空機の利用者をトラブルから守るために新しい規則を先日発表しました。

これまで空港でトラブルに遭ったことがある人も多いはず。利用者としては、かなりありがたい内容になっているので、順に見ていきましょう。

 

【カナダで新規則】航空機利用者が遅延や荷物紛失トラブルなどに遭った場合、航空会社から補償金が支払われることに

夏となり、これからますます空港利用者が増えてくる時期となりましたが、2019年5月24日にCanadian Transportation Agency (CTA) から航空機の利用者をトラブルから守るための新しい規則「Air Passenger Protection Regulations」が発表されました。

その新しい規則はフェーズ1とフェーズ2に分かれ、いくつかの規則は2019年7月15日に施行され(フェーズ1)、残りは同年12月15日に施行される予定(フェーズ2)です。

また、新しい規則は国内便を含む全てのカナダ発着便に適用されます。

 

フェーズ1:2019年7月15日から施行されるもの

それでは7月15日から施行される規則は一体どんなものなのかを見ていきましょう。

1.機内待機について

滑走路上の機内で3時間待機後に離陸の見込みができない場合、航空会社は乗客を降ろさなければならない規則が施行されます。

例外として、出発時間が3時間待機後の45分以内に定まっている場合は、そのまま機内待機となります。

 

2.オーバーブッキングについて

オーバーブッキングでフライトの予約を取り消されてしまった人へ、最終目的地に到着するまでの時間に応じて補償金が下ります。

■ 6時間以内の遅れ・・・最低 900ドル
■ 6~9時間の遅れ・・・最低 1,800ドル
■ 9時間以上の遅れ・・・最低 2,400ドル

 

3.荷物の紛失について

預け手荷物が紛失した場合には、航空会社は 2,100ドルを補償金として支払うことが決定しています。

また、航空会社には紛失した手荷物のために新たに支払われた手荷物の費用も返金することが求められます。

 

フェーズ2:2019年12月15日から施行されるもの

次にフェーズ2で施行されるものを見てみましょう。

1.フライトのキャンセルと遅延について

フェーズ2の一部には、フライトのキャンセルと遅延についての新規則が含まれていて、航空会社はそれぞれ会社の規模に応じて、遅延 or キャンセルされたフライトについて乗客に補償金を支払う必要があります。

■ 最終目的地への到着が3~6時間遅れた場合
大規模な航空会社は 400ドル
小規模な航空会社は 125ドルを支払う必要があります。

■ 最終目的地への到着が6~9時間遅れた場合
大規模な航空会社は 700ドル
小規模な航空会社は 250ドルを支払う必要があります。

■ 最終目的地への到着が9時間以上遅れた場合
大規模な航空会社は 1,000ドル
小規模な航空会社は 500ドルを支払う必要があります。

※航空会社が自身の航空会社で振り返便を再確保できず遅延が9時間を超える場合には、その航空会社が他の航空会社で乗客の席を予約しなければなりません。

また、遅延2時間が経過した場合、航空会社は乗客に適切な量の食べ物や飲み物、そしてコミュニケーション手段(例えば無料WiFi)を提供しなければなりません。

さらに、遅延が一晩延長されると予想される場合、航空会社はホテルや同等の宿泊施設を無料で提供する必要があります。(宿泊施設への移動手段・費用込)

 

2.子どもの座席について

航空会社は以下の年齢の子どもの座席が適切かどうかを確かめないといけません。

5歳未満
両親または保護者の隣に座らせること

5歳~11歳
両親または保護者と同じ列。さらに、1座席分以上離れた場所に座らせることはできない

12歳、13歳
両親または保護者と1列以上離れることはできない

 

最後に:カナダ発着の空の旅がもっと安心に

いかがでしたか?

今回のニュースについて、ジャスティントルドー首相も自身のFacebookページでCBCの記事をシェアした上で、以下のように語っています。

(意訳)空の旅はストレスがたまるものかもしれません。一人の航空旅客としてあなたは公平に、そして尊重されるに値します。これらの新しい規則は、荷物が紛失したり、フライトが遅れたり、オーバーブッキングになったりした場合でも、航空会社が責任を果たすために役立つでしょう。

Justin Trudeau (Facebook)

ということで、今まで遅延や荷物の紛失でトラブルに遭った方もそうでない方も、今後の空の旅が前より安心できるものになったのではないでしょうか?

詳細は以下の CTA ページでも確認できます。ぜひ友人や同僚の方たちにも教えてあげてください。

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