カナダNetflixでもやっと配信!カナダ人初クイーン登場ル・ポールのドラァグ・レース

  

Netflixの人気シリーズの一つ、ル・ポールのドラァグ・レースシーズン11が1年遅れで、先日カナダでも配信開始されました。


photo from RuPaul’s Drag Race

このシリーズは昨年2019年にアメリカのTV番組として放映されたもので、日本でもNetflixで公開されているので、すでに観ている方も多いでしょう。
実はこのシーズンには、カナダ人初でトロント出身のドラァグ・クイーンが出演しています。

今回は、このカナダ人初のル・ポールのドラァグ・レース出演のドラァグクイーン、ブルック・リン・ハイツ(Brooke Lynn Hytes)について改めてご紹介します。

ドラァグクイーンとは

ドラァグクイーンとは、ドレスやウィッグ、メイクなどで派手な女装をする人々の事で、もともとサブカルチャーとしてゲイ文化の一環から生まれました。ドラァグクイーンには、トランスジェンダーのドラァグクイーンもいますが、多くはゲイやバイセクシャルで自認性は男性です。ストレートの男性のドラァグクイーンもおり、性を超えたエンターテイメントや芸術性を表現する文化、そしてパフォーマーとして認知されています。

80年代後半などのアメリカのクラブ文化が全盛を迎えていた時代に、クラブを盛り上げるパフォーマーとして出現した多くのドラァグクイーンの中でも、最も有名なのがこの人気番組の主催者ル・ポールです。

絶大な人気を誇る番組ル・ポールのドラァグ・レース

ル・ポールのドラァグ・レースは、2009年からシーズン1が開始して以来、Netflixでも配信され、今では世界的な人気を誇っているアメリカのTV番組です。


photo from RuPaul’s Drag Race

番組では、シーズン毎にアメリカ中から厳選されたドラァグクイーンたちが集い、美しさ、面白さ、芸術性、カリスマ性、エンターテイメント性を競い、全米No.1のドラァグクイーンを目指します。

エピソード毎に、脱落者が出る勝ち抜きオーディションスタイルで、出演するクイーン達は、表現力を存分に発揮し、衣装の出来や、美しさ、ドラァグクイーンの典型的なパフォーマンスであるリップシンク、コントや即席での変身など、様々な課題で競い合います。


photo from RuPaul’s Drag Race

その過程では、出演者の人生や人間関係などが絡み、多くのドラマが生まれ、また視聴者が自分の「推し」のクイーンをSNS上で応援したりするなど、シーズン毎に毎回大きな盛り上がりを見せています。

2018年には、アメリカTV業界最大の賞ともいわれるエミー賞5部門を受賞。また昨年2019年に全10シーズンが世界のNetflixで一挙公開されたことで、日本を含め一気にファンを拡大しました。
歴代の出演者が集まって行う世界ツアーでは、先日3月2日に初の日本公演が行われたばかりです。

カナダ人初のクイーンはトロント出身

そのル・ポールのドラァグ・レースのシーズン11が昨年2019年に放映され、先日カナダのNetflixでもシーズン11の全エピソードが公開されました。
その出演クイーンの一人が、トロント出身(正確にはエトビコーク出身)のブルック・リン・ハイツ(Brooke Lynn Hytes)。この番組に出演する初のカナダ人ドラァグクイーンです。

Queen of the Northを自称し、カナダを象徴する衣装で初登場したこの番組では、本人も他の出演者も、カナダ人らしい「About」の英語アクセントを強調してみたり、「Sorry」を連発したりするシーンなども。

また、礼儀正しく主張しすぎない人柄も「カナダ人らしい!」と、多くのドラァグレースファンのカナダ人がブルック・リン・ハイツをサポートしてSNS上で話題にしたり、カナダ首相ジャスティン・トルドー氏も彼女の活躍を応援しました。

元バレエダンサーらしい高い表現力

ブルック・リン・ハイツ自身の元のキャリアはバレエダンサーです。15歳でカナダ国立バレエスクールに入学し、南アフリカのバレエ団に所属。のちに、男性だけで構成される世界的にも有名なニューヨークのバレエ団、トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団で活躍しました。

退団後にトロントを中心にドラァグ・クイーンとして活動し、2014年に全米の女装美人コンテストで優勝したのがきっかけで、テネシー州のナシュビルの有名クラブに所属し、その美しさで人気になりました。

番組上でも、元ダンサーとしての表現力の高さを発揮。エピソード毎に審査員たちから高い評価を受けました。
また、脱落の危機に直面した際に披露したランウェイやリップシンクでは、番組史上伝説的といわれたパフォーマンスを行ったことでも話題になりました。

トロントと東京にやって来る

そのブルック・リン・ハイツが、今週末の3月7日8日にウィンター・ガーデン・シアターで開催されるトロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団にゲストダンサーとして登場します。

また、3月14日にトロントで、4月5日には東京のゲイバーで行われるイベントにも登場予定。

今年の夏にも、トロントで開催されるプライド・パレードにも登場するのではないかと思います。
カナダが誇るドラァグ・クイーンとして、ぜひ注目してみてくださいね。

Brooke Lynn Hytes
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