既にご存知の方も多いと思いますが、2017年はカナダ建国150周年!
そして、カナダ建国150周年を記念して新10ドル紙幣が6月から流通するのは、先日こちらの記事でお伝えしました!
photo from bankofcanada.ca
また、紙幣にはカナダにまつわる様々なものが描かれていますが、皆さんはどのくらい分かりますか?
ということで今回はカナダ建国150周年記念の新10ドル紙幣に描かれた人や景色などを一つずつご紹介します!
目次
- OUR HISTORY – 新10ドル紙幣に描かれたカナダの歴史
- 1.カナダ初代首相 ジョン・A・マクドナルド(Sir John A. Macdonald)
- 2.連邦の父 ジョルジュ-エティエンヌ・カルティエ卿(Sir George-Étienne Cartier)
- 3.カナダ初の女性下院議員 アグネス・マクファイル(Agnes Macphail)
- 4.先住民初の上院議員 ジェームズ・グラッドストーン(James Gladstone(Akay-na-muka))
- 5.カナダの州・準州の名前と連邦加入年月(Forming Canada)
- 6.国会議事堂のステンドグラス(Memorial Chamber Arch)
- 7.国会議事堂のネオゴシック様式コリドー(Hall of Honour)
- OUR LAND – 10ドル紙幣に描かれたカナダの国土
- OUR CULTURE – 10ドル紙幣に描かれたカナダの文化
- まとめ:カナダ建国150周年記念の新10ドル紙幣を手に入れよう!
OUR HISTORY – 新10ドル紙幣に描かれたカナダの歴史
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新10ドル紙幣に描かれているものは、当たり前ですが全てカナダに関係しているものばかり。カテゴライズすると、「歴史」「国土」「文化」の3種類に分けられます。
まずはカナダの歴史に関係するデザインを順々にご紹介します。
1.カナダ初代首相 ジョン・A・マクドナルド(Sir John A. Macdonald)
photo from Canada 150 bank note (described video)
まずはカナダで初めて首相となったジョン・A・マクドナルド。
1815年1月11日にイギリス・スコットランドのグラスゴーで生まれ、1820年にアッパー・カナダ(現在:オンタリオ州)キングストンに移民。その後カナダ議会に議員として選出され、政治家としての道を歩みました。
また、初代首相を務めただけでなく、第3代首相でもあります。在席期間は1867年7月1日~1873年11月5日および1878年10月17日 ~1891年6月6日でした。
2.連邦の父 ジョルジュ-エティエンヌ・カルティエ卿(Sir George-Étienne Cartier)
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ジョルジュ・エティエンヌ・カルティエ卿は、1814年9月6日サン・アントワーヌ生まれの政治家です。連邦の父と呼ばれていた存在で、先述した初代首相のジョン・A・マクドナルドと一緒に連邦政府形成に貢献しました。
ちなみに「オタワ国際空港」の正式名称は、「オタワ・マクドナルド・カルティエ国際空港(Ottawa Macdonald-Cartier International Airport)」。
カナダ初代首相 ジョン・A・マクドナルドとジョルジュ-エティエンヌ・カルティエ卿の名前が付けられています。
3.カナダ初の女性下院議員 アグネス・マクファイル(Agnes Macphail)
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1890年にオンタリオ州で生まれたアグネス・マクファイルは、1921~1940年にかけて下院議員に選出された初めての女性として知られています。
また、オンタリオ州議会議員に初めて選出された2人の女性のうちの1人でもあります。(1943~45年, 1948年~51年)
4.先住民初の上院議員 ジェームズ・グラッドストーン(James Gladstone(Akay-na-muka))
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1958年2月1日に先住民として初めてカナダの上院議員に指名されたのが、ジェームズ・グラッドストーンです。「アカイ・ナ・ムカ」は、「多くの銃」を意味します。
Look out for these new $10 commemorative notes. Coming out June 1 w/ 1st FN Senator James Gladstone on the front. pic.twitter.com/yBuEdoo948
— Perry Bellegarde (@perrybellegarde) 2017年4月7日
5.カナダの州・準州の名前と連邦加入年月(Forming Canada)
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カナダの偉人たちの肖像の右側の窓の上下を見ると、「カナダ州と準州の名前」と「連邦加入年月」が英語とフランス語で記載されています。
こちらだけカナダの象徴?といえるかどうか微妙ですが、各州と準州の名前が全て紙幣に入っているのは素敵ですね。
6.国会議事堂のステンドグラス(Memorial Chamber Arch)
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オタワのパーラメント ヒルにある国会議事堂の Memorial Chamber Arch(ステンドグラス窓)が紙幣にデザインされています。
これは、第一次世界大戦の戦没者に捧げられたもの。実際に見たことがある方も多いのではないでしょうか。
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7.国会議事堂のネオゴシック様式コリドー(Hall of Honour)
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ステンドグラスの横、偉人たちの後ろには、国会議事堂中央にあるネオゴシック様式コリドー「Hall of Honour」が描かれています。
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OUR LAND – 10ドル紙幣に描かれたカナダの国土
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8.コースト山脈(Coast Mountains)
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北アメリカ大陸西岸のアラスカからメキシコまで延びる山脈のベルトがコースト山脈です。カナダのBC州も含まれています。
そのコースト山脈の一対の尖った峰は、スコーミッシュ(BC州バンクーバーの北方にある)の先住民によって「Ch’ich’iyúy Elxwíkn(=Twin Sisters)」と名付けられましたが、1890年頃にBC州の最高裁判所に勤めたジョン・ハミルトン・グレイによって、「ライオンズ(The Lions)」という名前が新たに付けられました。
バンクーバーにある観光名所、スタンレーパークのプロスペクト・ポイントからは、ライオンズや、コースト山脈を眺めることができます。
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9.プレーリー(The Prairies)
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カナダの草原地帯(プレーリー)の象徴といえば小麦。
カナダ全土で最も重要な栽培作物の一つとしても知られています。
サスカチェワン州が最大の生産地域となっており、それに続き、アルバータ州とマニトバ州でも栽培が盛んです。
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10.カナディアンシールド(The Canadian Shield) – キパワ川
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カナディアンシールドとは、北米の大部分を覆う露出した岩盤を指します。その岩盤は少なくとも10億年前の硬い岩で構成されているといわれています。
アルバータ州北部からニューファンドランド州、ラブラドル州、オンタリオ州中部からノースウエスト準州、ヌナブトまで伸びるカナディアンシールドは、カナダ総面積の約半分である480万平方キロメートルをカバーしています。
ちなみに、紙幣に描かれているのはケベック州にあるキパワ川です。
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11.大西洋岸(The Atlantic Coast) – ボナビスタ岬
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紙幣には太平洋に面しているカナダ最東端にある岬のひとつともいえる、ニューファンドランド島にあるボナビスタ岬(Cape Bonavista)が描かれています。
1,500年代後半に生まれた近隣の街ボナビスタは、北米で最も初期のヨーロッパ・コミュニティのひとつとして知られています。
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12.オーロラ(The Northern Lights)
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カナダ・アルバータ州北東部とノースウエスト準州の南部に広がるカナダ最大の国立公園「ウッドバッファロー国立公園」。
Royal Astronomical Society of Canadaによって2013年に「世界最大のダーク・スカイ保護区」に指定され、オーロラを観るために地球上で最も理想的な場所のひとつといわれています。
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OUR CULTURE – 10ドル紙幣に描かれたカナダの文化
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13.サッシュ(Assomption Sash)
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主に光沢のある布で作られた幅広の装飾用帯のことをサッシュと呼びます。
そして、この独特な模様のサッシュは、イヌイット、インディアンと並ぶカナダ先住民族「メティ(Métis)」の文化の象徴として知られています。この網目模様は、先住民の「矢」をデザインしたものだといわれています。
また、サッシュはフレンチカナディアン文化にとっても重要な意味を持っていて、18世紀末から19世紀末にかけて、航海者や毛皮貿易商によってほぼ1世紀にわたって着用されました。
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14.イヌイットのアーティスト ケノジュアク・アシェヴァクさんによる作品「Owl’s Bouquet」
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イヌイットの芸術文化を世界中に広めることに貢献したイヌイットの版画刷り師ケノジュアク・アシェヴァクさん(Kenojuak Ashevak)(1927-2013)。
「Owl’s Bouquet」は、ケノジュアク・アシェヴァクさんの作品のひとつとして知られています。
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15.カナダの州・準州を意味するカエデの葉(The Provinces and Territories)
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茎で結ばれた13のカエデの葉は、カナダの10の州と3の準州を表しています。
カナダの紋章に描かれているカエデの葉に合わせたデザインとなっています。
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16.国旗(The Maple Leaf)
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カナダの国旗ももちろんデザインに含まれています!
表からでも裏からでも「Canada」と読めるようになっています。
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17.カナダの紋章(Canada’s Coat of Arms)
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最後は、1921年11月21日にカナダで正式に公認されたカナダの紋章(国章)!
1957年と1994年には修正が加えられ、今のデザインに至ります。
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まとめ:カナダ建国150周年記念の新10ドル紙幣を手に入れよう!
#banknote150 is intended to captivate our imagination and instill pride in what #Canada has accomplished. https://t.co/w6owNvvr5C pic.twitter.com/kKiFeq0p52
— Bank of Canada (@bankofcanada) 2017年4月7日
ということで、いかがでしたか?
皆さんが知らないカナダを象徴するものがありましたか?
photo from Canada 150 bank note – security features
新10ドル紙幣の流通は6月1日(木)から!
早く本物を手に取ってみたいですね!楽しみです!
Bank of Canada
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