ミシサガ市とピアソン国際空港の交通が飛躍向上!エグリントン・クロスタウン線西延長路線の開発

  

現在工事中のエグリントン・クロスタウン線を西側のミシサガ市まで延長する開発、通称ECWT(the Eglinton Crosstown West Extension)。
この開発の要となる、トンネル工事着工のための業者最終選定の手続きに着手したことを、先日8月19日にダグ・フォード州知事が発表しました。

このエグリントン・クロスタウン線西側延長により、ミシサガ〜トロントのダウンタウン〜ピアソン国際空港のアクセスが大きく向上します。

エグリントン西延長路線(通称ECWE)とは


photo from Eglinton Crosstown via Instagran

鉄道会社メトロリンクスがすすめるエグリントン・クロスタウン線の西側延長プロジェクト(通称ECWE)は、エトビコの北側上部、マウントデニス(Mount Dennis)とレンフォース・ドライブ(Renforth Drive)の東西9.2kmをつなぐ路線

メトロリンクス (Metrolinx)とは
オンタリオ州交通公社。トロントから近郊地域都市間をつなぐGOトランジット(GOトレイン・GOバス)、ユニオン駅とピアソン国際空港をつなぐUP Express、
エグリントン・クロスタウン線を運営。
【公式Web】metrolinx.com

エグリントンクロスタウン西延長
image from Metrolinks
⇒拡大図

エグリントン通りで長年工事が行われている、クロスタウン線(通称ライン5)と呼ばれる新路線の延長として開発され、主に地下を走る路線です。

エグリントンクロスタウン
↑※エグリントン・クロスタウン線(通称ライン5)に関する過去記事。ちなみに、開通予定は2022年に延長されています。

この路線延長の東西の端では、他の交通網と連結することで、ミシサガ市から各地へのアクセスが向上することになります。

マウントデニス駅(トロント側)

  • UP Express
  • キッチナー行きGO Train
  • エグリントン・クロスタウン本線(通称ライン5)※現在工事中
  • TTCバス

レンフォース駅(ミシサガ側)

  • ミシサガ・トランジットウェイ
  • TTCバス
  • ミシサガ市営バス
  • ピアソン国際空港をつなぐ新路線 ※計画段階

特に、ミシサガ・トランジットウェイと呼ばれる東西18キロのGOバス路線と、新しいレンフォース駅が連結することで、ミシサガ西側からのトロントへのアクセスが飛躍的に向上することになります。

ミシサガ GOバス・トランジットウェイ路線
image from Metrolinks
⇒拡大図
↑※ミシサガ・トランジットウェイのバス路線

将来は、ピアソン国際空港が西のユニオン駅になる

更に注目すべきは、ミシサガ市内から空港へのアクセスも向上する、レンフォース駅とピアソン国際空港をつなぐ新路線の計画

この計画は、昨年2019年末にトロント・ピアソン国際空港と鉄道会社メトロリンクスが発表して明らかになりました。

これは、ピアソン国際空港を西のユニオン駅と呼ばれるの主要な交通ハブに変える一大交通網改革プロジェクトの一部でもあります。


image from Toronto Pearson Airport
⇒拡大図

このプロジェクトによる雇用効果

エグリントンクロスタウン線
photo from Eglinton Crosstown via Instagran

このエグリントン西延長路線のプロジェクトの予算は約​​47億ドル

6年間の建設期間中に年間4,600ほどの雇用創出が見込まれています。

また路線が開通後は、2041年までに毎日37,000人がこの路線を利用し、駅徒歩10分以内に31,000人の雇用が生まれると予測されています。

スカボローへの地下鉄延長など他プロジェクトも進行中


photo from Eglinton Crosstown via Instagran

エグリントン西延長路線のプロジェクト以外にも、現在オンタリオ州は、広域トロント圏の交通システムを飛躍的に向上させるために、ほかの3つの交通システム開発プロジェクトに取り組んでいます。


photo from Infrastructure Ontario
⇒拡大図

オンタリオ州が力を入れている4つの主要プロジェクト

  • 上図の(D):エグリントン・クロスタウン西延長路線(ECWE)
  • 上図の(A):TTC地下鉄(ライン1)のヤング北側延長線(Yonge North Subway Extension)
  • 上図の(B):エグリントン・クロスタウン東(スカボロー側)延長(Scarborough Extension)
  • 上図の(C):新しい路線ニューオンタリオ・ライン(New Ontario Line)

この4つのプロジェクトには、およそ285億ドルの予算が組まれています。
これらの路線は、現在進行中のエグリントン・クロスタウン線の大幅な遅れを教訓につくられた新しい法律(Building Transit Faster Act)のもとに進められる予定。

この法律のもとでの迅速な計画推進が期待されています。

今後の予定

エグリントン・クロスタウンは、この西延長路線と同時に、東のスカボロー側への路線延長(Scarborough Extension)もトンネル開通着工が決まっています。

この両側のトンネル開通工事の着手に向けて、3つの入札者チームが最終選考に残っている状態。
来年の2021年半ばにまでには、工事業者を選定する予定です。

現在工事中のエグリントン・クロスタウン線の工事により、エグリントン通りでは通りで営業しているお店への支障、また交通渋滞が発生し、長年にわたって多くの問題をかかえてきました。

ダグ・フォード州知事は、今後の開発においては、そうした問題は起こらないと州知事会見で言及しています。

エグリントン・クロスタウン線の開通が再び1年伸びているだけに、ぜひ、他の路線は順調に進んで欲しいものですね!

参照:
メトロリンクスWebサイト:Eglinton Crosstown West Extension
トロント市Webサイト資料:EGLINTON WEST LRT
トロントピアソン国際空港Webサイト:Building better transit

Topへ