皆さんはトロントと聞いてどんな街をイメージしますか?
ChinatownやLittle Italy、CNタワーやロジャーズ・センター、劇場があるEntertainment Districtなど、少し歩けば様々な特色のあるエリアがたくさんありますね!今回はそのトロントの街を形成するに欠かせない「ネイバーフッド」についてまとめてみました。
目次
- ネイバーフッドとは?
- 代表的なネイバーフッド、ディストリクト
- 1. トロントの心臓部 Downtown Yonge
- 2. カナダ随一の金融街 Financial District
- 3. スポーツ、劇場など娯楽満載 Entertainment District
- 4. トロントのファッション発祥の街 Fashion District
- 5. 研究・教育施設の中心地 Discovery District
- 6. 本格中華料理が味わえる Chinatown
- 7. 古着の街 Kensington Market
- 8. LGBTQタウン Church – Wellesley Village
- 9. お酒好き必見のオシャレスポット Distillery District
- 10. 本格イタリア料理店やカフェが揃う Little Italy
- 11. トロントにいながら地中海の雰囲気が味わえる Greektown
- 12. 高級ブティックが揃う Bloor – Yorkville
- 13. 学生の街 The Annex
- 14. リーズナブルな韓国料理を食べるなら Koreatown
- 15. 近年大注目の新オシャレスポット The Junction
ネイバーフッドとは?
ネイバーフッドとは、都市の中の地域ごとに分けられたコミュニティーのことです。市の公式サイトによると、トロントには全部で140ものネイバーフッドがあり、「ネイバーフッドの街」として知られています。
image from City of Toronto
またトロントには世界中の国から来た移民が暮らしているため、移民同士が各コミュニティーを作り、エスニックタウンを形成しています。
そのネイバーフッドの中でも、それぞれ特色のある地域ごとに細かく分かれているところを「ディストリクト」と呼んでいます。
道の標識にもネイバーフッドやディストリクトの名前が書かれていたりするので、色々チェックしてみると面白いかもしれません。
また夏にはそれぞれのネイバーフッドやディストリクトで様々なイベントが行われています。
ということで、トロントで代表的なネイバーフッド、ディストリクトをご紹介します!
代表的なネイバーフッド、ディストリクト
1. トロントの心臓部
Downtown Yonge
まずはここ、トロントの心臓とも言えるエリアですね。南北はRichmond St. からCollege St. とWellesley St. の間にある、Grosvner St. とWood St. まで、東西はChurch St. からBay St. までのエリアです。ここにはおよそ2,000の中小企業やプロパティーマネージャーがあり、600軒を超える小売店、150軒を超えるレストランやバー、8つのホテル、4つの劇場が並びます。さらにダンダス・スクエアやイートンセンターもあり、まさにトロントの中心地にふさわしい場所です!
2. カナダ随一の金融街
Financial District
カナダの最大の街トロントの、金融街です。南北はLakeshore Blvd.からQueen Street W.まで、東西はVictoria St. からSimcoe St. までです。ユニオン駅や、PATHと呼ばれる駅と駅を結ぶ巨大地下街、カナダの五大銀行や大企業の本社を抱える高層ビル群が立ち並び、まさにカナダの経済の中心と言えるべき場所。また、高層ビル郡に紛れて歴史的建造物も多数点在しているのも見どころです。
3. スポーツ、劇場など娯楽満載
Entertainment District
トロントの中で最も活気のあるエリア。ビジネス、アート、ファッション、スポーツ施設、レストランやバーなど、多数の娯楽施設があります。南北はLakeshore St. からQueen St. W.の一部まで、東西はBay St. からSpadina Ave. までのエリアです。
CNタワーなどの5つのアトラクション施設、16のホテル、10の劇場、大規模コンサートも行われる3つのスポーツ施設、CBCなどのテレビ局もあります。トロントで遊ぶならまずはここを選べば間違いないでしょう。
4. トロントのファッション発祥の街
Fashion District
南はFront St. W. から北はQueen St. W. まで、東はSpadina Ave. の1ブロック東のPeter St. / Blue Jays WayからBathurst St. までのエリア。ここは昔、トロントで服を作る工場がたくさんあったため、Fashion Districtと呼ばれており、別名Garment Districtとも呼ばれています。
90年代から2000年代はじめにかけて流行ったゴシック・ファッション・ブームで、独特なファッションをした若者がいたり、ナイトクラブがたくさん立ち並んでいましたが、現在は高級ファッションブランドのお店やおしゃれな家具屋さんに代わってきています。テレビ局のCTVもこのエリアの近くにあります。
5. 研究・教育施設の中心地
Discovery District
ここは数多くの総合病院や研究施設が並ぶ、まさに「発見地区」の名にふさわしい場所。南はDundas St. W. の辺りからCollege St. の少し北の辺りまで、東西は最長でBay St. からSpadina Ave. の辺りまでです。このエリアにはオンタリオ州議事堂(通称Queen’s Park)、トロント大学、ロイヤルオンタリオ博物館もあり、大学に関連する教育研究施設、病院、30以上の医療研究センターなどがあります。ここでは常に最先端の医療技術の研究が行われています。
6. 本格中華料理が味わえる
Chinatown
トロントには隣市のマーカムとミシサガを含むとおよそ6つのチャイナタウンがありますが、今回ご紹介するのは、Spadina Ave. 周辺のチャイナタウンです。このチャイナタウンは「オールド・チャイナタウン」と呼ばれ、エリアは南北はSullivan St. からCollege St. まで、東西はDundas St. W. に沿ってBeverly St. からAugusta Ave. までとなっています。多数の中華料理店や中華系スーパーマーケット、バブルティーが飲めるカフェ、お土産屋さんなどがあり、Dragon CityやChina Town Centreの2つのモールもあります。
7. 古着の街
Kensington Market
古着の街といえばここ!China Townのすぐそば、南北はDundas St. からCollege St. まで、東西はBathurst St. からSpadina Ave. までのエリアに位置しています。老舗のExileを始め、多数の古着屋さんが並び、カフェやバー、レストランも多数あります。ここではネパール料理のレストランも多く見られます。5月から10月までの最終日曜日になるとPedestrian Sundaysというイベントが開かれ、このエリア一帯は歩行者天国になり、多くの屋台で賑わいます。
8. LGBTQタウン
Church – Wellesley Village
毎年6月最終日曜日に開催されるプライド・パレード、その中心地となるのが、ゲイ・タウンとして有名なChurch – Wellesley Village。南北はライアソン大学の敷地内にあるGould St. からBloor St. W. の2ブロック南のCharles St. まで、東西はJarvis St. からYonge St. までのエリアです。ここでは多数のゲイ・バーやナイトクラブ、アダルトショップが並んでいます。ゲイの人もそうでない人も楽しめるスポットです!
9. お酒好き必見のオシャレスポット Distillery District
お酒好きならここがおすすめ!場所は南北はGardiner ExpresswayからMill St. まで、東西はCherry St. からParliament St. までとなっています。Distilleryとは、「蒸留所」という意味で、その名の通りMill St. Breweryのビール醸造所、日本酒の泉ブランドなど多数の蒸留所・醸造所があります。
ここは1832年に開かれて以来、2017年時点で185年もの歴史を持つエリアで、1860年までは世界一大きい蒸留所として知られていました。昔ながらの赤レンガ造りの建物が立ち並び、古き良き情緒溢れる街並みを堪能できます。醸造所、蒸留所以外にもおしゃれなレストラン、バーや雑貨屋さんもあります。毎年クリスマスの時期になると、クリスマスマーケットが開かれます。
10. 本格イタリア料理店やカフェが揃う
Little Italy
本格的なイタリアンレストランやおしゃれカフェが並ぶこの場所。イタリアからだけでなく、ポルトガルやラテン系の移民のコミュニティーとして知られています。場所はCollege St. に沿って、東はBathurst St. から西はOssington Ave. までのエリアとなっています。イタリア系スーパーマーケットやイタリア語のラジオ局もあり、夏はTaste Of Little Italyというフードイベントも開かれます。
11. トロントにいながら地中海の雰囲気が味わえる
Greektown
photo from Greektown Toronto
北米一のギリシャ人コミュニティと言われているGreektown。The Danforthというネイバーフッド内にあることから、Greektown on the Danforthとも呼ばれています。場所はDanforth Ave. 周辺、西はChester Ave. から、東はDonlands Ave. の1ブロック西のDewhurst Ave. までです。数多くのギリシャ料理を始めとした地中海料理のレストランやバー、カフェ、ジェラート屋さんなどが並びます。夏はTaste of the Danforthというフードイベントが開かれ、スブラキなどの屋台や、歌やダンスのステージで盛り上がります。
12. 高級ブティックが揃う
Bloor – Yorkville
おしゃれなブティックが集まるエリアと言えばここ。Googleマップには表示されていませんが、公式Webサイトによると、東西はChurch St. の1ブロック東のSt. Pauls SquareからAvenue Rd. まで、南北はBloor St. の1ブロック南のCharles St. からYorkville Ave. の1ブロック北のScollard St. までです。高級百貨店のHolt Renfrewを始め、300軒を越す有名ブランド店、宝石店や小売店、約170軒もののレストランやカフェ、バー、5つの高級ホテルが並んでいます。特にCumberland St. の辺りにはオシャレスポットが集中しており、水が流れるモニュメントがあるリラクシングスペースもあります。また、毎年6月から9月の間の毎週金曜日は音楽祭、2月下旬には、Ice Festと呼ばれる氷の彫刻祭が開催されるなど、イベントも多数開催されています!
13. 学生の街
The Annex
おしゃれな住宅が立ち並ぶこのエリア、東西はAvenue Rd. からBathurst St. まで、南北はDupont St. からBloor St. までとなっています。トロント大学が近所にあるということもあり、学生向けの寮、リーズナブルなレストラン、バー、カフェなどが並びます。住宅も、ヴィクトリアン様式、エドワーディアン様式の家など、歴史のある特徴的な様式の家が建てられています。2016年までは、The Annexのシンボルであった、Honest Ed’sという老舗ディスカウントストアもありました。
14. リーズナブルな韓国料理を食べるなら
Koreatown
The Annexのお隣、リーズナブルな韓国料理店が並ぶこのエリア。みなさんもよく行かれる場所なのではないでしょうか。Bloor St. W. に沿って、東はBathurst St. より1ブロック西のMarkham St. から、西はChristie St. から1ブロック西のMontrose Ave. までのエリアとなっています。多くの韓国料理店の他、カラオケボックスや、日本食材も数多く取り揃えている、韓国系スーパーマーケットのP.A.T.もあります。最近ではカフェやジェラート屋さんなども増えてきています。
15. 近年大注目の新オシャレスポット
The Junction
近年目覚ましい発展を遂げるこのエリア。エリア内に3つの鉄道の線路の交差点があることからこの名がついています。線路が交差する点を結ぶと三角形になる地点は、The Junction Triangleとも呼ばれています。東西はKeele St. の東側の線路がある地点から、Runnymede Rd. までと、南北はDundas St. W. の南側、Annette St. からSt.Clair Ave. W. までのエリアです。1900年初頭から約100年間もの長い間、Junctionの境界内でアルコールの販売することを禁止されていましたが、2000年に解禁されて以来、おしゃれなレストランやバーなどが次々にオープンし、今や若者が集まる人気の街として成長しました。Dundas St. W & Quebec St.辺りが特にお店が集中しています。ただし、Keele周辺はかなり治安が悪いのでご注意を!
というわけで、いかがでしたか?トロントはエリアによってそれぞれの特色、違う文化が共存し合って成り立っていることがわかると思います。このほか紹介しきれなかったエリアの中にもたくさんのユニークなネイバーフッド、ディストリクトがあります。それぞれのネイバーフッドの歴史を調べると、また違った観点からトロントの街を堪能できるかもしれません。
みなさんも色々なエリアのネイバーフッド探索をしてみませんか?