人口増加が加速しているトロント・ダウンタウンでは、公共交通機関の充実やアフォーダブルな住宅、公共スペースの確保が急務とされています。
今回は人口に対して少なすぎる緑地を増やす為にトロント市が構想している、8.5 ヘクタール(21エーカー)に及ぶ Rail Deck Park 建築(高架鉄道の線路の上に公園をつくる)計画を取り上げます。
1. トロントダウンタウンの人口増加と緑地の確保
キングxスパダイナからシティ・プレイスエリアにかけての人口は1996年には1,000人程度でしたが、現在では40,000人以上、次の10年で更に30,000名以上の増加、2041年までに475,000人を超えると見込まれています。
人口が増えても土地は増えないので、今人口増加とともに問題になっているのが、市民の憩いの場である公園を確保することの困難さです。
緑地が少ないトロントダウンタウン↓
photo from wikipedia
バンクーバーダウンタウンと比較すると緑地の少なさが際立ちますね↓
photo from tourism vancouver
2. 8.5 ヘクタールの公園増設計画
上記の問題を解決する為にトロント市長、ジョン・トリー氏が提言したのが、
バサースト・ストリートとブルージェイズ・ウェイとの間に広がる線路上に8.5ヘクタール(21エーカー)に及ぶ新しい公園をつくることです。
3. 数字で見る公園増設計画
この公園増設にかかる費用は0.4ヘクタール(1エーカー)につき、数千万ドル。完成するまで4-5年かかるそうです。
4. 今後の展望
完成したら、地元の人たちに喜ばれるのは勿論、ハイパーク(トロント)やセントラルパーク(ニューヨーク)のように、郊外の人々や観光客からも親しまれる公園になることでしょう。
この計画は単なる思いつきに過ぎず、実現は不可能と批判する人たちもいるようですが、ニューヨークのハイライン(空中公園)のように夢と野望が実現したプロジェクトも実在します。直ぐにでも実行に移して欲しいものです!
photo from ニューヨーク経済新聞
みなさんはこのRail Deck Park計画についてどう思いますか?
[参考資料]
urban toronto.ca
torontoist