昨年末までに、日本の主要5空港(成田、羽田、関西、中部、福岡空港)で、日本人の入国・出国時に「顔認証ゲート」が導入されました。既に利用された方もいるのではないでしょうか?
photo from 法務省
ディスプレイの表示に従って簡単な操作をするだけで出入国の手続きができるので、とっても便利でスムーズですよね。
しかし問題は、
顔認証ゲート利用=出入国のスタンプ(認証)が押されないこと。
これは、我々海外在住日本人は要注意です!
場合によってはパスポートに押された出入国のスタンプが必要になることがあるからです。
●どんな場合に、スタンプの記録が必要になるの?
例えば以下のような場合に、パスポートに押されたスタンプの提示が必要になってきます。
・海外から帰国した場合における転入届に係る手続
・年金保険に関する合算対象期間(免除期間)の証明手続
・一時期国時の免税手続
・ビザなど、外国査証の申請手続
●顔認証ゲート通過後に、スタンプを押してもらおう!
パスポートにスタンプが必要な場合は、顔認証ゲートを通過したところにある審査官が待機しているブースで、スタンプを押してもらいましょう。
スタンプは、入国手続き時には「顔認証ゲート通過後、税関検査前まで」に、出国手続き時には「顔認証ゲート通過後、航空機への搭乗前まで」に押してもらう必要があります。
多くの人が顔認証ゲート通過後にスタンプをもらわないので、流れに沿って進んでしまうと思わずスタンプをもらいそびれてしまいます。忘れないように気を付けてください。
●「出入(帰)国記録」の開示請求とは?
スタンプを押してもらわずに搭乗したり税関検査を終えてしまった場合、後でスタンプをもらうことはできません。ただし、出入(帰)国記録に係る開示を請求することはできます。
詳細は、以下のページでご確認ください。
http://www.moj.go.jp/hisho/bunsho/disclose_disclose05-05.html
●現在は日本人のみ、将来的には訪日外国人も顔認証ゲートが利用可能に
現在は顔認証ゲートは日本国籍のある日本人のみに対応をしていて、ICパスポートを所持していて、身長が135cm以上、1人で機械操作を行なえることが利用条件となっています。
法務省のページによると、「日本人の出帰国手続を合理化し,より多くの入国審査官を外国人の審査に充て,審査の厳格さを維持しつつ更なる円滑化を図ることを目的とする」とのこと。
そして将来的には、訪日外国人も顔認証ゲートを利用可能になると言われています。
旅の記録にもなる「スタンプ(認証)」が省略されてしまうのは少し淋しい気がしますが、「顔認証ゲート」の導入により手続き時間の短縮・人件費の削減は確実に実現するのではないでしょうか。
「パスポートにスタンプが必要かどうか」を事前に確認し、分からない場合は「念のためにスタンプをもらっておく」ようにしましょう。
法務省|顔認証ゲートの本格導入について(お知らせ)
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri07_00168.html