「カナダが好き!」という方の中には、カナダ人の歌手やバンドについて知りたいという方も多いのではないでしょうか?
今回は、洋楽好きのLifeTorontoスタッフが、世界的に知られるカナダ出身の歌手(ミュージシャン)20組をまとめてみました。
各アーティストごとに、特に個人的にオススメしたい曲はYouTubeの動画も挿入しているので、もし気になったものがあれば確認してみてください。(※LifeTorontoスタッフの趣味が偏っているかもしれませんが、予めご了承ください・・・!)
目次
- 1. ネリー・ファータド (Nelly Furtado)
- 2. セリーヌディオン (Celine Dion)
- 3. ジャスティン・ビーバー (Justin Bieber)
- 4. ドレイク (Drake)
- 5. ザ・ウィークエンド (The Weeknd)
- 6. アラニス・モリセット (Alanis Morissette)
- 7. マイケル・ブーブレ (Michael Bublé)
- 8. ブライアン・アダムス (Bryan Adams)
- 9. ニール・ヤング (Neil Young)
- 10. ジョニ・ミッチェル (Joni Mitchell)
- 11. ショーン・メンデス (Shawn Mendes)
- 12. アヴリル・ラヴィーン (Avril Lavigne)
- 13. レナード・コーエン (Leonard Cohen)
- 14. k.d.ラング (k.d.Lang)
- 15. カーリー・レイ・ジェプセン (Carly Rae Jepsen)
- 16. ニッケルバック (Nickelback)
- 17. サラ・マクラクラン (Sarah McLachlan)
- 18. ティーガン&サラ (Tegan and Sara)
- 19. シャナイア・トゥエイン (Shina Twain)
- 20. アレッシア・カーラ (Alessia Cara)
1. ネリー・ファータド (Nelly Furtado)
出身地: カナダ・ブリティッシュコロンビア州ビクトリア
ジャンル: ポップ、R&B、フォーク
代表曲: “I’m Like a Bird”, “Promiscuous”, “Say It Right”
ネリー・ファータドはカナダのシンガーソングライターで、ポルトガル系カナダ人として知られています。彼女のデビューアルバム「Whoa, Nelly!」は2000年にリリースされ、特にシングルの「I’m Like a Bird」で国際的な成功を収めたので、ネリーの名前は知らなくても、この曲を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?(グラミー賞「Best Female Pop Vocal Performance」も受賞!I’m Like a Birdのサビの高揚感がたまりません)
その後も2003年にはセカンドアルバム「Folklore」をリリース。自身のルーツに立ち返って作られたこのアルバムからは「Powerless (Say What You Want)」や「Try」などのシングルが生まれています。(LifeTorontoスタッフはPowerless、昔けっこう聞いてました。元気が出ます)
また、ネリー・ファータドにとって最も商業的に成功したアルバムは2006年の「Loose」。このアルバムは、よりポップでR&B色の強いサウンドを特徴としており、全世界で1,000万枚以上を売り上げました。アルバムからは「Promiscuous」、「Maneater」、「Say It Right」、「All Good Things (Come to an End)」などの大ヒット曲が生まれ、世界的に広く認知されるきっかけとなりました。
その後も音楽活動を続け、2012年には「The Spirit Indestructible」、2017年には「The Ride」というアルバムをリリースしています。ファータドはその多様な音楽スタイルと独特の声で知られ、ポップ、R&B、フォークなど幅広いジャンルで活躍しています。
2010年のバンクーバーオリンピック開会式ではブライアン・アダムスと「Bang the Drum」をデュエットしていたのを、覚えている方も多いのではないでしょうか?
2. セリーヌディオン (Celine Dion)
出身地: カナダ・ケベック州シャルルマーニュ
ジャンル: ポップ、アダルト・コンテンポラリー
代表曲: “My Heart Will Go On”, “The Power of Love”
圧倒的なボーカルと感動的なバラードで知られ、日本でも大人気のセリーヌ・ディオン。世界の音楽史上最も売れたアーティストの一人といわれています。
そんなセリーヌはフランス語圏の家庭で育ち、14人兄弟の一員として音楽に囲まれた環境で育ちました。彼女は12歳の時に初めてデモテープを録音し、その才能が認められて音楽プロデューサーのルネ・アンジェリルによって発掘。(アンジェリルは後に夫となります)
初期のキャリアは主にフランス語の楽曲に焦点を当てていましたが、1990年代初頭には英語圏の市場に進出。アルバム「Unison」で北米での成功を収めました。
その後の彼女のキャリアは、特に1990年代に多くのヒット曲を生み出し、世界的な人気を確立。「The Power of Love」、「Because You Loved Me」、「It’s All Coming Back to Me Now」、「My Heart Will Go On」など、数えきれない人気曲を生み出しました。「My Heart Will Go On」は映画『タイタニック』の主題歌として特に有名で、彼女のキャリアのハイライトといえる楽曲です。
2023年には、セリーヌ・ディオン映画初となる出演作品『Love Again』で、主題歌「Love Again」を含む新曲をリリースしています。LifeTorontoスタッフはLove Againの切ないけどあたたかい感じの雰囲気がすごく好きで、リリース時に繰り返し聞いていました。
3. ジャスティン・ビーバー (Justin Bieber)
出身地: カナダ・オンタリオ州ストラトフォード
ジャンル: ポップ、R&B
代表曲: “Baby”, “Sorry”, “Love Yourself”
ジャスティン・ビーバーの音楽キャリアは、YouTube上での彼の歌唱動画が注目を集めたことから始まりました。動画は、音楽プロデューサーのスクーター・ブラウンによって発見され、音楽業界でのキャリアをスタートさせました。2008年には、アイランド・レコードと契約を結び、その後すぐにデビューEP「My World」をリリース。このEPは商業的に成功し、一躍有名になりました。
その後2010年にリリースされた初のフルアルバム「My World 2.0」では、さらに大きな成功を収め、シングル「Baby」は世界で爆発的なヒット曲となりました。ティーンアイドルの地位に押し上げ、若いファン層を中心に大きな人気を博しました。
それから初期のポップとR&Bから進化を遂げ、「Believe」(2012年)、「Purpose」(2015年)などのアルバムをリリースし、これらのアルバムからは「Boyfriend」、「What Do You Mean?」、「Sorry」、「Love Yourself」などの大ヒット曲も生まれました。
ちなみに、2021年12月31日までにリリースした約290曲の著作権を2億ドル(約258億円)で売却したり、カナダで愛されるドーナツチェーン Tim Hortonsとコラボ商品を発表したりと、話題に欠かないカナダのスターの一人です。
4. ドレイク (Drake)
出身地: カナダ・オンタリオ州トロント
ジャンル: ヒップホップ、R&B
代表曲: “Hotline Bling”, “One Dance”, “God’s Plan”
カナダ出身のラッパー、シンガー、ソングライター、俳優で、現代のヒップホップとR&Bシーンの最も影響力のあるアーティストの一人です。本名はオーブリー・ドレイク・グラハム(Aubrey Drake Graham)で、1986年10月24日にカナダのトロントで生まれました。
元々はカナダのテレビドラマ『Degrassi: The Next Generation』に出演し、若い視聴者の間で知名度を得ました。2000年代半ばにはラップでのキャリアを本格的にスタートし、2009年にリリースされた3枚目のミックステープ「So Far Gone」で大きな注目を集めました。このミックステープからのシングル「Best I Ever Had」は大ヒットし、彼の音楽キャリアの飛躍のきっかけとなりました。
また、2010年にリリースされたデビューアルバム「Thank Me Later」は、商業的にも批評的にも成功を収め、ドレイクをヒップホップ界のトップアーティストの一人に押し上げました。
その後も、「Take Care」(2011年)、「Nothing Was the Same」(2013年)、「Views」(2016年:アルバムジャケットには、トロントのCNタワーの上に座るドレイクの姿が描かれています)、そして「Scorpion」(2018年)など、一連の成功したアルバムをリリースし続けています。これらのアルバムからは、「Hotline Bling」、「One Dance」、「God’s Plan」、「In My Feelings」などのヒット曲が生まれ、彼の名声をさらに高めていて、世界的なインフルエンサーとなっています。
もう一方で、ドレイクのファッションブランド OVO(October’s Very Own) も人気を博していて、カナダでもOVOを着ている人をよく見かけるという方も多いのではないでしょうか?また、トロント・ラプターズの大ファンであることも知られています。
5. ザ・ウィークエンド (The Weeknd)
生年月日: 1990年2月16日
出身地: カナダ・オンタリオ州トロント
ジャンル: R&B、ポップ
代表曲: “Blinding Lights”, “Can’t Feel My Face”, “Starboy”
1990年2月16日にトロントで生まれ、スカーバローで育った The Weeknd。エチオピア系カナダ人の家庭に育ち、彼の音楽はその多様な文化的背景から影響を受けています。R&Bとポップジャンルで活躍する歌手で、独特の音楽スタイルと声が特徴です。
ザ・ウィークエンドの音楽キャリアは、2010年代初頭にインターネット上での匿名の楽曲投稿から始まり、2011年にはミックステープ「House of Balloons」、「Thursday」、そして「Echoes of Silence」をリリース。
2012年には、これらのミックステープをコンパイルしたアルバム「Trilogy」をリリースし、商業的な成功を収めました。
彼の真のブレイクスルーといえるのは2015年のアルバム「Beauty Behind the Madness」で、このアルバムからのシングル「Can’t Feel My Face」や「The Hills」は世界的なヒットとなり、ザ・ウィークエンドを国際的なスターダムへと押し上げました。
その後も「Starboy」(2016年)、「After Hours」(2020年)などのアルバムをリリースし、成功を収めています。2021年のNFLスーパーボウルのハーフタイム・ショーを見て、そのパフォーマンスに圧倒された方も多いのではないでしょうか?
6. アラニス・モリセット (Alanis Morissette)
出身地: カナダ・オンタリオ州オタワ
ジャンル: オルタナティブ・ロック、ポップ・ロック
代表曲: “You Oughta Know”, “Ironic”
彼女は1974年6月1日にオタワで生まれ、1990年代のオルタナティブロックシーンで特に知られています。彼女は初期にティーンポップのジャンルで活動し、1991年にはカナダ限定デビューアルバム「Alanis」をリリース。このアルバムは成功を収め、特にシングル「Too Hot」がヒットしました。セカンド・アルバム『Now Is the Time』もカナダ限定でリリースしています。
国際的なブレイクスルーは、マドンナの経営するメジャーレーベル「マーヴェリック・レコード」と契約を結んだあとの1995年にリリースされたアルバム「Jagged Little Pill」です。
このアルバムは、オルタナティブロックとポストグランジの要素を取り入れたサウンドで、世界中で大ヒット。「You Oughta Know」、「Ironic」、「Hand in My Pocket」、「You Learn」など不朽の名曲が収録されていて、世界中で3,300万枚以上を売り上げ、歴史上最も売れたアルバムの一つに数えられます。(LifeTorontoスタッフは You Oughta Know を初めて聞いたとき、その歌詞に驚いた記憶があります)
その後も、「Supposed Former Infatuation Junkie」(1998年)、「Under Rug Swept」(2002年)、「So-Called Chaos」(2004年)など、一連のアルバムをリリース。「Thank you」「Hands Clean」などライブで盛り上がるヒット曲を生み出しました。
LifeTorontoスタッフは2023年にカナダでアラニスモリセットのライブに行ったのですが、その張りの歌声は今も健在で、大盛り上がりでした。
7. マイケル・ブーブレ (Michael Bublé)
出身地: カナダ・ブリティッシュコロンビア州バーナビー
ジャンル: ジャズ、イージーリスニング
代表曲: “Haven’t Met You Yet”, “Home”
1975年9月9日にブリティッシュコロンビア州バーナビーで生まれたマイケルブーブレ。ジャズとイージーリスニングのジャンルで世界的に活躍する歌手です。
キャリアの初期は、主にウェディングやクラブでのパフォーマンスを通じて徐々に名声を築いていき、カナダの元首相ブライアン・マルルーニーの娘の結婚式でのパフォーマンスをきっかけに、名音楽プロデューサーとして知られるデイヴィッド・フォスター(セリーヌディオンなどをプロデュースして数々の名曲を世に送っている)に発見されました。
2003年にリリースされた彼のメジャーデビューアルバム「Michael Bublé」は、クラシックなスタンダード曲のカバーとオリジナル曲を含み、国際的な成功を収めました。(LifeTorontoスタッフも昔このアルバムを購入して、「Fever」をよく聴いていました)
その後も成功を続け、「It’s Time」(2005年)や「Call Me Irresponsible」(2007年)などのアルバムをリリース。これらのアルバムは、ジャズスタンダードのカバーとオリジナル曲の組み合わせで、彼のスタイルを確立しました。さらに、クリスマスアルバム「Christmas」(2011年)は全世界で1,400万枚以上の売上を記録していて、毎年クリスマスの時期になるとチャートで上位に見かけます。
ちなみに、ブリティッシュコロンビア州バンクーバーに昔あったKillarney Marketというスーパーマーケット(現 88 Supermarket)で撮影されたMV「Haven’t Met You Yet」も人気を博しました。
8. ブライアン・アダムス (Bryan Adams)
出身地: カナダ・オンタリオ州キングストン
ジャンル: ロック、ポップ
代表曲: “(Everything I Do) I Do It for You”, “Summer of ’69”
1959年11月5日にカナダのオンタリオ州キングストンで生まれたブライアン・アダムス。1980年代と1990年代に国際的な成功を収めたアーティストです。
アダムスの音楽キャリアは1970年代後半に始まり、1980年に自身の名を冠したデビューアルバム「Bryan Adams」をリリースしました。彼のブレイクスルーは1983年のアルバム「Cuts Like a Knife」と、続く1984年の「Reckless」によってもたらされました。これらのアルバムからは、「Run to You」、「Heaven」、「Summer of ’69」などのヒット曲が生まれ、国際的なスターダムを獲得しました。
彼の最も有名な曲の一つは、1991年の映画『ロビン・フッド』の主題歌「(Everything I Do) I Do It for You」です。この曲は世界中で大ヒットし、多くの国のチャートで1位を獲得しました。(全米チャート7週連続で1位)
また、1990年代には「All for Love」(映画『三銃士』の主題歌)や「Have You Ever Really Loved a Woman?」(映画『ドンファン』の主題歌で、LifeTorontoスタッフはブライアン・アダムスの曲の中でこちらの楽曲が一番好き)など、他の映画のサウンドトラックにも貢献しました。
直球なロックとキャッチーなメロディが特徴で、彼の歌声は力強く感情的。(セクシーさも感じませんか?)優れたギタリストとしても知られていて、日本でも多く公演を行っています。
9. ニール・ヤング (Neil Young)
出身地: カナダ・オンタリオ州トロント
ジャンル: ロック、フォーク
代表曲: “Heart of Gold”, “Rockin’ in the Free World”
ニール・ヤング(Neil Young)は、カナダ出身の伝説的なシンガーソングライター、ミュージシャンとして知られています。1960年代から現在に至るまでのロック音楽において重要な影響を与えてきたアーティストです。(1995年にはロックの殿堂入り)
1945年11月12日にトロントで生まれたニールヤングの音楽キャリアは1960年代に始まり、彼はバンド「バッファロー・スプリングフィールド」と「クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング(CSNY)」のメンバーとして知られるようになりました。
ソロアーティストとしても大きな成功を収めていて、フォーク、ロック、カントリー、グランジなど、幅広いジャンルをカバーしています。代表的なアルバムには「After the Gold Rush」(1970年)、「Harvest」(1972年)があり、これらのアルバムからは「Heart of Gold」、「Old Man」などのヒット曲が生まれました。
障がいを持つ子どもたちを支援するための「ブリッジ・スクール・ベネフィット・コンサート」を開催するなど慈善活動にも積極的です。ロック音楽の伝説としての地位を確立し、多くのアーティストに影響を与え続けています。
10. ジョニ・ミッチェル (Joni Mitchell)
生年月日: 1943年11月7日
出身地: カナダ・アルバータ州フォートマクラウド
ジャンル: フォーク、ポップ、ジャズ
代表曲: “Big Yellow Taxi”, “A Case of You”
1943年11月7日にアルバータ州フォートマクラウドで生まれたジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)は、カナダ出身の伝説的なシンガーソングライターで、フォーク、ポップ、ジャズなど多様なジャンルの音楽を手掛け、詩的な歌詞で知られています。ローリング・ストーン誌は「史上最高のソングライターの1人」と呼んでいます。
ジョニ・ミッチェルは1960年代後半から1970年代にかけて、そのギターテクニック、詩的で洗練された歌詞、独特の声で注目を集めました。彼女の音楽は、個人的な体験と感情を深く掘り下げた内容で、特に女性アーティストとしての視点を強く反映しています。
代表作を語る上で、アルバム「Blue」(1971年)は外せません。このアルバムは、フォークミュージックの枠を超えた作品として広く評価され、キャリアの中でも特に高い評価を受けています。LifeTorontoスタッフ的にこのアルバムの River という曲がジョニの曲で一番で、歌詞の「I wish I had a river / I could skate away on」というところがたまらなく好きです。クリスマスの時期になると、繰り返し聴いています。
ジョニ・ミッチェルは、そのキャリアを通じて多くの賞を受賞しており、グラミー賞を複数回受賞。彼女の音楽は、後の世代の多くのアーティストに影響を与え、フォークミュージックと女性アーティストの地位向上に大きく貢献しました。
また、ビジュアルアートにも深い関心を持ち、自身のアルバムのアートワークを手掛けるなど、多才な才能を発揮。「当時、新しいアルバムのアートワークを見るのが楽しみだった」という方もいるのではないでしょうか?彼女の音楽とアートは、個性的で独創的なスタイルで知られ、多くの人々に影響を与え続けています。
最近では2022年に Newport Folk Festival にサプライズ出演し、名曲「Both Sides Now」などを歌唱。フルセットでのコンサートは約20年ぶりということで、たくさんの人を笑顔にしました。
11. ショーン・メンデス (Shawn Mendes)
出身地: カナダ・オンタリオ州トロント
ジャンル: ポップ
代表曲: “Stitches”, “Treat You Better”
1998年8月8日にトロントで生まれ、近郊のピカリングで育ったショーン・メンデス。ポップジャンルで世界的に活躍する若手歌手です。
若い年齢から音楽に興味を持ち、特にソーシャルメディアを通じて注目を集めたアーティストの一人で、音楽キャリアはビデオ共有アプリ「Vine」での彼のカバー曲の投稿から始まりました。2014年には、メジャーレーベルのアイランド・レコードと契約し、デビューシングル「Life of the Party」をリリースしました。この曲は成功を収め、彼は一躍有名になりました。
彼のデビューアルバム「Handwritten」(2015年)は、ビルボード200チャートで1位を獲得し、シングル「Stitches」は国際的ヒット。その後も「Illuminate」(2016年)、「Shawn Mendes」(2018年)などのアルバムをリリースし、順調にキャリアを重ねています。これらのアルバムからは、「Treat You Better」、「Mercy」、「In My Blood」、「Señorita」(カミラ・カベロとのデュエットで全米1位)などのヒット曲が生まれました。
ちなみにベストセラー絵本『LYLE, LYLE, CROCODILE』をミュージカル化した映画では、ワニの声を担当していて、ショーンメンデスの美声が存分に楽しめますよ。大人でも楽しめるミュージカルかと思うので、まだ観ていない方はぜひ。
12. アヴリル・ラヴィーン (Avril Lavigne)
出身地: カナダ・オンタリオ州ベルビル
ジャンル: ポップパンク、ポップロック
代表曲: “Complicated”, “Sk8er Boi”
2000年代初頭にポップパンクとポップロックのジャンルで大きな成功を収めたアーティストです。音楽キャリアは、オンタリオ州キングストンの大手書店Chaptersでカントリー・ミュージックのカバーを歌っていたところを、音楽マネージャーに見いだされたことから本格的に始まりました。
彼女は2002年にデビューアルバム「Let Go」をリリースし、このアルバムは国際的な大ヒットに。特にシングル「Complicated」や「Sk8er Boi」は若者を中心に大きな人気を博し、彼女を一躍スターダムに押し上げました。(LifeTorontoスタッフ的にこのアルバムは名曲揃いで発売頃から聞いていますが、未だに飽きません。ポップロックがお好きな方はぜひ)
彼女はその後も音楽活動を続け、「Under My Skin」(2004年)、「The Best Damn Thing」(2007年)、「Goodbye Lullaby」(2011年)、そして「Avril Lavigne」(2013年)など、一連のアルバムをリリース。これらのアルバムからは、「My Happy Ending」、「Girlfriend」、「When You’re Gone」などのヒット曲が生まれました。
2023年には「Let Go」のデビュー20周年記念盤をリリースしていて、アメリカンアイドル出身のケリークラークソンに提供(セカンドアルバム収録)された“Breakaway”を自身で新規レコーディングしています。ケリークラークソンバージョンが好きな方も一聴の価値ありです。
13. レナード・コーエン (Leonard Cohen)
出身地: カナダ・ケベック州モントリオール
ジャンル: フォーク、ロック
代表曲: “Hallelujah”, “Suzanne”
カナダ出身の伝説的なシンガーソングライター、詩人、小説家です。彼は1934年9月21日にモントリオールで生まれ、2016年11月7日に亡くなりました。コーエンはその深遠な歌詞と独特の低音の声で知られ、現代音楽における最も影響力のあるアーティストの一人として広く認識されています。
コーエンのキャリアは、もともと詩人および小説家としてスタートしましたが、1967年にリリースされたデビューアルバム「Songs of Leonard Cohen」によって、コーエンは国際的な注目を集めました。このアルバムには、「Suzanne」や「So Long, Marianne」などの楽曲が含まれており、彼の詩的で哲学的な歌詞が特徴です。
また、彼の代表曲の一つである「Hallelujah」は、1984年のアルバム「Various Positions」に収録されており、後に多くのアーティストによってカバーされ、世界的な名曲として知られるようになりました。(ルーファス・ウェインライトやジェフ・バックリー、K.D. LANGなど大物アーティストがカバーしているので、聞いたことがあるという方も多いはず)
晩年も精力的にアルバムを発表。「Old Ideas」(2012年)「Popular Problems」(2014年)「You Want It Darker」(2016年)などもぜひ一度聴いてみてください。LifeTorontoスタッフの個人的な感想ですが、この3作、それぞれ1曲目がどれも素晴らしいです。
14. k.d.ラング (k.d.Lang)
出身地: カナダ・アルバータ州エドモントン
ジャンル: カントリー、ポップ、アダルト・コンテンポラリー
代表曲: “Constant Craving”, “Miss Chatelaine”
先ほどレナード・コーエンの紹介でも名前が出たk.d. lang(本名:キャサリン・ドーン・ラング、Kathryn Dawn Lang)はカナダ出身のシンガーソングライターで、その独特な声とスタイルで知られています。
音楽キャリアは1980年代に始まり、初期にはカントリーミュージックに焦点を当てていました。彼女の初期の作品には、アルバム「A Truly Western Experience」(1984年)があり、このアルバムはカナダのカントリーシーンで注目を集めました。
その後ポップやアダルト・コンテンポラリーのジャンルにも進出。特に1992年のヒット曲「Constant Craving」で国際的な名声を得て、グラミー賞を受賞(最優秀女性ポップ・ヴォーカル賞)しています。k.d. langはその豊かな声と感情的な歌唱スタイルで高く評価されており、ジャズやポップスタンダードの曲をカバーすることでも知られています。(コールポーターのSo in Loveを歌うk.d. langの歌声は絶品です)
1996年、長年の音楽への貢献が認められカナダ勲章を受けていて、2013年にはカナダ音楽の殿堂 (Canadian Music Hall of Fame) 入り。LGBTQ+コミュニティのメンバーとして、性的マイノリティの権利のために積極的に活動しています。
2010年のバンクーバーオリンピックのオープニングで披露したレナードコーエンの「Hallelujah」は、何度聞いても鳥肌ものです。LifeTorontoスタッフは個人的に伝説のステージの一つに挙げたいくらい感動しました。
15. カーリー・レイ・ジェプセン (Carly Rae Jepsen)
出身地: カナダ・ブリティッシュコロンビア州ミッション
ジャンル: ポップ
代表曲: “Call Me Maybe”, “I Really Like You”
ポップシンガーソングライターのカーリー・レイ・ジェプセン。明るくポップな音楽スタイルで、幅広い年齢層のリスナーに愛されています。
音楽キャリアは、2007年にカナダのテレビ番組「Canadian Idol」で第3位になったことから始まりました。この成功をきっかけに音楽業界でのキャリアをスタートさせ、2008年にデビューアルバム「Tug of War」をリリース。このアルバムは、彼女の才能を示す作品として評価されましたが、まだ大きな商業的成功には至りませんでした。(ジュノー賞で最優秀ソングライターと最優秀新人賞にノミネート)
転機は、2011年にリリースされたシングル「Call Me Maybe」の大ヒット。キャッチーなメロディと親しみやすい歌詞で、世界中で大成功を収め、多くの国のチャートで1位を獲得しました。
その後、ジェプセンはアルバム「Kiss」(2012年)と「E•MO•TION」(2015年)をリリースしました。「E•MO•TION」は特に批評家から高い評価を受け、80年代風のポップサウンドと成熟した歌詞が特徴です。このアルバムからは、「I Really Like You」や「Run Away with Me」などのシングルがリリースされました。
特に「I Really Like You」は「あの名優、トム・ハンクスがMVに出ている!」と話題になりました。
16. ニッケルバック (Nickelback)
出身地: カナダ・アルバータ州ハンナ
ジャンル: ロック
代表曲: “How You Remind Me”, “Photograph”
1990年代後半から2000年代にかけて国際的な成功を収めたロックバンド。メンバーはチャド・クルーガー(リードボーカル、ギター)、マイク・クルーガー(ベース、バッキングボーカル)、ライアン・ピーク(ギター、バッキングボーカル)、そしてダニエル・アダイア(ドラム、バッキングボーカル)です。
2001年にリリースされたアルバム「Silver Side Up」で大きなブレイクを果たしました。このアルバムからのシングル「How You Remind Me」は、ビルボードホット100で4週連続1位を獲得し、国際的なヒットとなりました。
その後も、彼らは「The Long Road」(2003年)、「All the Right Reasons」(2005年)、「Dark Horse」(2008年)など、一連のアルバムをリリースしました。特に「All the Right Reasons」からは、「Photograph」、「Far Away」、「Rockstar」などのヒット曲が生まれ、バンドの人気をさらに高め、2000年代のロックシーンにおいて最も成功したバンドの一つとして数えられます。
ちなみにニッケルバックのリードシンガーであるチャド・クルーガーとアヴリル・ラヴィーンというカナダのポップロックの2大アイコンは、以前結婚していたことでも知られていて、結婚が明らかになったときは音楽業界やファンの間で大きな話題となりました。
17. サラ・マクラクラン (Sarah McLachlan)
出身地: カナダ・ノバスコシア州ハリファックス
ジャンル: ポップ、アダルト・コンテンポラリー
代表曲: “Angel”, “Building a Mystery”
その感動的な歌声と感情豊かな歌詞で知られてるカナダを代表するアーティストの1人といえば、サラ・マクラクラン。1968年1月28日にノバスコシア州ハリファックスで生まれました。
彼女のデビューアルバム「Touch」は1988年にリリースされました。しかし、ブレイクスルーは1993年のアルバム「Fumbling Towards Ecstasy(エクスタシー)」によってもたらされました。このアルバムは、その深い歌詞と洗練されたサウンドで高い評価を受けました。
最も成功したアルバムは「Surfacing」(1997年)で、このアルバムからのシングル「Building a Mystery」、「Adia」、「Angel」は特に人気を博しました。特に「Angel」は、その感動的なメロディと歌詞で多くのリスナーに長年愛され続けています。(LifeTorontoスタッフ的にこのアルバムは捨て曲無しです。何度でも繰り返し聴けますし、ライブアルバムも非常に聴きごたえがあります)
サラ・マクラクランはまた、女性アーティストの地位向上に貢献したことでも知られていて、1997年から199年に女性アーティストのみが出演する音楽フェスティバル「Lilith Fair」を開催しました。このフェスティバルは、女性ミュージシャンの才能を前面に出し、性別に基づく不平等に挑戦することを目的としていて、人気を博し、ライブアルバムも出ています。
さらに、2010年のバンクーバーオリンピックのセレモニーでも楽曲「Ordinary Miracle」を披露。包容力のある歌声を観客を感動させました。(LifeTorontoスタッフは日本の実家の小さなテレビでサラ・マクラクランのパフォーマンスを見ていたのを思い出します)
オリジナルアルバムは2014年の「Shine On」が出て以来発表されていないので、新作が待ち遠しいアーティストの一人でもあります。最近では、1993年の名作 Fumbling Towards Ecstasy が30周年ということで、2024年5月からツアーも行われます。
18. ティーガン&サラ (Tegan and Sara)
出身地: カナダ・アルバータ州カルガリー
ジャンル: インディーロック、ポップ
代表曲: “Closer”, “Walking with a Ghost”
ニール・ヤング主宰のVapor Recordsからデビューしたカナダ出身のインディーロックデュオで、双子の姉妹ティーガン・クインとサラ・クインによって構成されています。
音楽キャリアは1990年代後半に始まり、1999年にデビューアルバム「Under Feet Like Ours」をリリース。ブレイクスルーは、2004年のアルバム「So Jealous」で、このアルバムからのシングル「Walking with a Ghost」は特に人気を博し、後にアメリカのロックバンド、ホワイト・ストライプスによってカバーされました。
また、2013年にリリースされたアルバム「Heartthrob」は、よりポップ指向のサウンドを取り入れ、商業的にも成功を収めました。このアルバムからのシングル「Closer」は、彼女たちのキャリアにおいて最も成功した曲の一つです。(この曲と「I was a Fool」は、当時LifeTorontoスタッフが聴いていたラジオでよくかかっていました)
ティーガン&サラは、性的マイノリティの権利や可視化のために積極的に活動しています。
19. シャナイア・トゥエイン (Shina Twain)
出身地: カナダ・オンタリオ州ウインザー
ジャンル: ポップ、カントリー
代表曲: “You’re Still the One”, “From This Moment On”
カナダの音楽界を語る上で外せないのが、ポップカントリー界の女王ともいえるシャナイア・トゥエインです。本名はアイリーン・レジーナ・エドワーズ(Eilleen Regina Edwards)。彼女はカントリーミュージックの伝統を尊重しつつも、ポップミュージックの要素を取り入れることで、ジャンルを超えた人気を獲得し、1990年代から2000年代にかけて特に大きな成功を収めました。
音楽キャリアは、1993年にリリースされたセルフタイトルのデビューアルバム「Shania Twain」でスタートしましたが、彼女のブレイクスルーは1995年のアルバム「The Woman in Me」によってもたらされました。このアルバムは、カントリーミュージックとポップミュージックの要素を融合させたスタイルで、大きな商業的成功を収めました。(成功は、音楽プロデューサーのロバート・ジョン・”マット”・ランジの影響も大きいかと思います)
彼女の最も成功したアルバムは「Come On Over」(1997年)で、このアルバムは世界中で売り上げを記録し、特にシングル「You’re Still the One」、「From This Moment On」、「That Don’t Impress Me Much」、「Man! I Feel Like a Woman!」などが大ヒット。このアルバムは、カントリーミュージックの枠を超えて幅広い聴衆に受け入れられ、歴史上最も売れたアルバムの一つ(約4,000万枚)となりました。(元気の出るキャッチ―な曲が多い名盤ですが、バラード曲も見逃せません)
アルバム3作連続で1,000枚以上を売り上げるというとんでもない記録をつくったシャナイアですが、Netflixのドキュメンタリー『シャナイア・トゥエイン:ノット・ジャスト・ア・ガール』を見ると、過去にライム病を患い、以前と同じ声が出なくなり休養せざるを得ない状況になっていたとのこと。
ライム病を乗り越え、ステージに復帰してくれた今の姿に、改めて元気をもらっている人も多いのではないでしょうか?
20. アレッシア・カーラ (Alessia Cara)
出身地: カナダ・オンタリオ州ブランプトン
ジャンル: R&B、ポップ
代表曲: “Here”, “Scars to Your Beautiful”
シンガーソングライターのアレッシア・カーラ(Alessia Cara)は、1996年7月11日にオンタリオ州ミシサガで生まれ、ブランプトンで育ちました。彼女は若い年齢から音楽に興味を持ち、特にソーシャルメディアとYouTubeを通じて自身の音楽を共有し始めました。
音楽キャリアは、2015年にリリースされたデビューシングル「Here」で大きな注目を集めたことからスタート。(全米シングル・チャートTOP5)この曲は、社交的な場面での不快感と孤独をテーマにしており、自伝的な内容で多くの若者たちの共感を呼びました。彼女のデビューアルバム「Know-It-All」は同年にリリースされ、批評家からの高い評価を受けました。(全米アルバム・チャート9位を獲得)
アレッシア・カーラの音楽スタイルは、ポップ、R&B、ソウルの要素を融合させたもので、彼女の歌詞はしばしば若者の不安や自己発見の旅を反映しています。
また、2018年に「Best New Artist」でグラミー賞を受賞し、若い年齢でこの栄誉を受けたことで注目されました。その他のヒット曲には、「Scars to Your Beautiful」、「Growing Pains」、「Out of Love」などがあり、これからの活躍も期待されています。
ということで、20組のカナディアンアーティストを紹介しましたが、皆さんもそれぞれお気に入りのアーティストがいるかと思います。LifeTorontoスタッフは今回紹介した以外にも、アマンダ・マーシャル(Amanda Marshall)やバンドのMetricなんかも好きです。
カナダ出身のアーティストを知っていると、カナディアンとの話のタネにもなる(かも?)ので、知らないアーティストがいたらぜひ一度チェックしてみてください。