カナダのスーパーやレストランでよく目にするのが、
gluten free(グルテンフリー)。
皆さんは、グルテンフリーの商品を手に取ったことがありますか?
photo:YOUng
日本でも、「グルテンフリーダイエット」の本が発売されてブームが到来、「グルテンフリー」の商品が増えてきているようです。
流行りに乗ってみたいところですが、ちょっと割高なグルテンフリーの商品。
「グルテンフリーって、そんなに良いの?」
「そもそもグルテンってなに?」
「グルテンフリーダイエットのメリットと危険性は?」
等々、ちょっと疑問に思ったことはありませんか??
今日は、グルテンフリー(ダイエット)についてお話しします。
2.知っておこう!北米の「グルテンアレルギー」事情
3.グルテンフリー食にダイエット効果の医学的な根拠は無い?
4.「グルテンフリー」が良い理由
5.グルテンフリーダイエットで気をつけたいこと
6.一目で分かる!グルテンあり/なしリスト
7.グルテンフリーの人気レシピ★おまけ
1.グルテンフリー(ダイエット)とは?
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「グルテン」とは、小麦や大麦、ライ麦などに含まれるタンパク質の一種のこと。
そのグルテンが入っていない商品・メニューを「グルテンフリー」と言います。
「グルテンフリーダイエット」とは、毎日の食事から”グルテンを含む食材を抜く”という食事療法です。
もともとは、グルテンフリーダイエットは、グルテンアレルギーの人やグルテンに対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患「セリアック病(celiac disease)」患者のための食事療法でした。
しかし、グルテンを抜くことで体調が良くなる人が増え、北米のセレブ達がこぞって実践し始めたことも後押しし、過去5年ほどで急激に人気が高まりました。
2.知っておこう!北米の「グルテンアレルギー」事情
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カナダでは、至るところで「Gluten Free」の文字を目にしますよね。
それには、「グルテンアレルギー」の人が多いという理由が一つあります。
また、先に説明したセリアック病を患っている人の割合も日本に比べると多く、カナダでは約100人に1人の人が、この病気を患っているようです。
また、セリアック病ではない人でも、グルテンを口にすると腹痛が起きたりする人がいます。
彼らは、「グルテンを含む食品は食べられない」故に、「グルテンフリー」の商品を選ばざるを得ないのです。
私が以前にカナダの寿司レストランで働いていた時は、
「醤油」「Imitation Crab(カニかま)」「みそ汁」「天ぷら」「スパイシーマヨ」などはグルテンアレルギーのお客様に絶対に提供しないように指導されていました。
「グルテンアレルギーが強いから、絶対にグルテン含んだものを入れないで」と念押しされるお客様も少なくなかったことを覚えています。
3.グルテンフリー食にダイエット効果の医学的な根拠は無い?
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「グルテンフリー=痩せる」と結びつけている方もいるかもしれませんが、
実はグルテンフリーダイエットには、ダイエット効果の医学的な根拠はありません。
グルテンを抜くことで“結果的に体重が落ちる”ことはありますが、「グルテンフリーダイエット」の「ダイエット(diet)」は、「体重を落とす」ではなくあくまで「食事療法」であることを知っておきましょう。
グルテンフリー食にダイエット効果の医学的な根拠は無く、専門家のなかにはアレルギーのない健康な人までが、ブームにのってグルテンフリーの食品に走ることを心配する意見も多いのです。なぜならグルテンが含まれている穀物には、食物繊維をはじめ、鉄分や亜鉛などのミネラル、ビタミンB類などの、体にとって大切な栄養素が含まれているからです。グルテンフリーを続けると、こうした必要な栄養素が不足しがちになってしまいます。
参照:http://www.dole.co.jp/5aday/about/column/column_155.html
4.「グルテンフリー」が体に良い理由
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グルテンには中毒性があると言われ、摂取すればするほど食欲が増してしまう可能性があります。
また、グルテンを摂取すると、消化不良を起こし易くなるとも言われています。
したがって、グルテンを控えると、胃腸の調子がよくなり、便秘やむくみ、肌荒れが解消されたと感じる人が多くいるのです。
5.グルテンフリーダイエットで気をつけたいこと
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●グルテンフリー=ヘルシーとは限らない
一説によれば、グルテンフリーの食品の中には砂糖やナトリウムなどが多く含まれる傾向があると言われています。
グルテンフリー=必ずしもヘルシーな訳ではありません。
●栄養が偏らないようにしよう
また、グルテンフリーダイエットを継続していくと、栄養が偏ることがあります。
体にパワーをつけるタンパク質は毎日摂取するように心がけましょう。
また、炭水化物も体には大事な栄養素。ご飯や芋類の他、グルテンフリーのパンやパスタなどもお勧めです。
●ストイックになり過ぎないように
グルテンフリーの食生活に集中し過ぎると、メニューを考えたりちょっと高い商品を毎回購入したり・・で疲れてしまいますよね。ストレスが溜まってしまっては、このダイエットの意味がありません。
アメリカのセレブの間でも「和食はグルテンが少ない素晴らしい料理」と称賛されているように、メニューに悩んだら「和食」を食べましょう。
6.一目で分かる!グルテンあり/なしリスト
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グルテンフリーダイエットをする場合、なにを食べれば良いのでしょうか?
こちらのリストを参考にしてください。
◎グルテンフリー | ×グルテンあり |
---|---|
ごはん 餅 芋類 そば フォー 肉・魚 野菜や果物 卵等、ほとんどの乳製品 ナッツ 豆 |
パン うどん ラーメン パスタ ピザ 餃子の皮 揚げ物の衣 ケーキ・クッキー クスクス 市販のカレーやシチューのルウ |
※グルテンは、醤油や味噌、お酢などにも含まれます。
※主食をパンではなくごはんに、うどんの代わりにそばを選ぶだけでもグルテン含む/含まないが変わってきます。
※特にカナダでは、多くのショップでグルテンフリーのビール、パン、ケーキ、クッキー、シリアル、パスタを購入することができます。
7.グルテンフリーの人気レシピ
自宅で簡単に作れるグルテンフリーのレシピをご紹介します♪小麦粉を使わないグルテンフリーのデザートも、美味しくできるのでお勧めです。
●グルテンフリーのパスタ
野菜と豆、カボチャの種などをふんだんに入れた一品。
熱いまま食べても、冷ましてパスタサラダとして食べてもOK。
レシピはこちら:
http://thehealthyapple.com
●チキンティッカマサラ
インドカレー料理の一つ、ティッカマサラ。ヨーグルトをベースとした、ヘルシーなレシピです。
レシピはこちら:
http://www.wheat-free.org/gluten-free-chicken-tikka-masala-recipe.html
●苺のチーズケーキ (ヴィーガン/グルテンフリー)
チーズ等の乳製品はグルテンフリーなので、嬉しいですね。
レシピはこちら:
http://innerharmonynutrition.jp/
●ポピーシードのチョコレートケーキ (グルテンフリー、低糖質)
レシピはこちら:
http://innerharmonynutrition.jp
徹底的にグルテンフリーダイエットをしようとすると、醤油やお酢も使えないため、調味料から全て食生活を変えることになります。
グルテンフリーダイエットに興味がある方、
積極的に「グルテンフリー」を食事に取り入れてみることから始めてはいかがでしょうか?
「迷ったら、グルテンフリーの食材を手に取る」「パンよりはごはんを食べる」ことから始めてみるのもお勧めです。
・Healthy Guide
http://www.healthyguide.net/what-can-you-eat-on-a-gluten-free-diet/
・MAYO CLINIC
http://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/nutrition-and-healthy-eating/in-depth/gluten-free-diet/art-20048530?pg=1
・Health Canada
http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/securit/allerg/cel-coe/oats_cd-avoine-eng.phpCeliac Disease and the Safety of Oats – Summary of Health Canada ‘s Review – February 2007
・Gluten free diet-Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Gluten-free_diet
・Gluten-Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Gluten