2020年11月10日(火)、オンタリオ州政府はトロントをレッドゾーン(=コントロールカテゴリー)へ配置することを決定、11月14日(土)12:01AMより施行されます。
photo from COVID-19 Response Framework:Keeping Ontario Safe and Open
ただし、今回の決定では通常のレッドゾーンよりも厳しいルールが設けられました。
そのためトロント市民の中には「友人宅への訪問が禁止になるの?」「飲食店はオープンする? 営業時間は変わる?」など混乱が生じているようです。
そこで今回は、トロント市で独自に設定されたレッドゾーンでのルールについて日本語で解説します。
トロント独自の制限で友人宅への訪問や飲食店の店内利用が禁止
Effective November 7 at 12:01 a.m., Ontario is moving #PublicHealth unit regions into the Keeping Ontario Safe & Open Framework, which categorizes regions into 5 levels: Green-Prevent, Yellow-Protect, Orange-Restrict, Red-Control, & Lockdown. https://t.co/iUvT3kHH3E pic.twitter.com/RfZ6BSVPVL
— Ontario Ministry of Health (@ONThealth) November 6, 2020
11月14日よりトロントはレッドゾーンへ配置され、さらに通常より厳しい制限が設けれられることになりました。
ただ、短期間で複数の発表があったため混乱している人も多いようです。
改めてトロントがレッドゾーンへ配置されるまでの流れを簡単に説明すると、以下の時系列になります。
■11月3日:州政府が州内の各地域を色分けし制限を設けると発表
11月7日から各制限を細分化して地域に適用する新ルールを発表。
※トロント市はレッドより制限が緩和されるオレンジゾーンへ配置予定と発表。ただし、市内で拡大する新型コロナウイルス感染への適切な措置を見極めるため、適用は11月14日からとし、それまでは現状の制限を維持すると発表。
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■11月7日:ピール(Peel)地域のみ州内で唯一レッドゾーンへ配置
その他の地域は比較的制限の緩やかなオレンジやイエローゾーンへ配置。
※トロント市は引き続き11月14日まで現状の制限を維持。
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■11月10日:トロント市を11月14日よりレッドゾーンへ配置すると発表
通常のレッドゾーンより厳しい制限を設けることを決定。
つまり、11月14日よりオレンジゾーンへ配置される予定だったトロントはレッドゾーンへ配置、さらに通常より厳しい制限も追加されました。
トロント市独自の制限
通常のレッドゾーン地域では個人的な集まりや、飲食店の店内利用も人数制限付きで可能ですが、トロント市では通常のレッドゾーンでの制限に加え、以下の制限が設けられました(トロント市公式HPより抜粋)。
【トロント市独自の制限】
■親睦会などの集会について
●親睦会など個人的な集まりは家族(または世帯員として一緒に暮らす人)以外の参加を原則禁止。
※必要不可欠な支援者1〜2名は可。
●緊急事態を除く他人の家族や世帯への密接な接触を原則禁止。
※緊急とみなされる理由や、緊急の修理・改装・建設のほか、マンツーマン指導(家庭教師など)以外は個人宅への訪問を禁止。これにより、友人や知人宅への訪問も禁止。
●家庭・世帯外での対面活動は必要なもののみに制限。
通勤や通学、家事や必要な買い物、運動など必要不可欠な活動のみ可能(在宅ワーク推奨)。
■飲食店について
●飲食店の屋内での食事は禁止。デリバリーやテイクアウト、パティオの利用は可能。
※通常のレッドゾーンでのルールも適用されるため、営業時間は午後10時まで。酒類の販売や提供は午前9時から午後9時まで。飲食店で午後10時から午前9時までの飲酒の禁止。
■職場について
●コンプライアンス・オフィサーの指定した空調環境を見直し、適切に機能しているか確認。
※通常のレッドゾーンで適用される、職場での体温検査や屋内でのマスク着用義務も継続。
●可能な限り在宅勤務を促進。
■ジムやフィットネス施設について
●インドアでのフィットネスクラスの禁止。ジムは10人までの人数制限付きで個人利用可能、利用者の間隔は3mを確保。
●個人・団体スポーツ問わず、身体的な接触の禁止。
■その他の施設について
●会議やイベントスペースの閉鎖。
●ショッピングモールでの歩行中の飲食の禁止。
※通常のレッドゾーンのルールも適用されるため、小売店やショッピングモールでの人数が制限される。モール入口ではスクリーニングやアンケートなどで入場者をチェック。モール内のフードコートのテーブル席は閉鎖。
●カジノ、ビンゴホール、その他のゲーム施設の閉鎖。
また、以下のようなビジネスや施設等ではトロント独自のルールはないものの、通常のレッドゾーンとしても様々な制限が課せられます。
●フェイスカバーの取り外しが必要なパーソナルケアサービスの禁止(メイクアップなど)。
※また、更衣室やシャワールーム、サウナの閉鎖、顧客のスクリーニングと個人情報の取得が求められます。
●舞台・芸術施設は、客席の閉鎖。リハーサルや録音・録画などは許可されるものの、歌唱や管楽器の演奏には、なんらかのバリアによって他の演者から隔離。
レッドゾーン配置後のトロントについて
We all need to work together to stop the spread of #COVID19. Please, stay home if you don’t need to go out. If it’s essential to go out, follow @TOpublichealth guidelines.
We can do it, Toronto! For our frontline workers, vulnerable populations and healthcare professionals. pic.twitter.com/Teesr6XUsG
— City of Toronto (@cityoftoronto) November 12, 2020
11月14日にトロント市が独自ルールとともにレッドゾーンへ配置されることで、少なくとも28日間はこの状態が続きます。
また、その間の新規感染者の増減傾向などにより、規制の緩やかなオレンジゾーンへの移行や、反対にさらに厳しいルールの追加や、最悪の場合は再びロックダウンとなる可能性があります。
ロックダウンとなれば、改めて理髪店なども含めた多くのお店やオフィス、学校なども閉鎖される可能性があります。
そういった状況を回避するためにも、今回の新しいルールを守り、引き続き手洗いや手指の消毒などを徹底しましょう。
なお、今回のトロント市の独自ルールについての詳細は以下のサイトを、また色分けされた5段階の新たな制限についてはこちらの記事を御覧ください。