トロント150ヶ所の内部が一般公開!ドア・オープンでぜひ観たい秘密スポット6選

  

普段は一般公開されていないトロント市内150ヶ所以上の価値ある建築物や施設の内部を見学できるイベント、
ドア・オープン・トロント(Doors Open Toronto)が今年も5月25日(土)・26日(日)に開催されます。

ドア・オープン・トロントって?

ドア・オープン・トロントは、2000年のミレニアムを記念して始まったトロント市主催イベントで、毎年5月に開催され、今年で開催20年目を迎えます。


photo from Door Open Toronto via Facebook

このイベントでは、普段は一般公開されていない、または入場規制のあるトロント市内の建築物や施設など150ヶ所以上が、無料に一般公開されます。
普段は関係者以外入れない歴史ある建築や公共・官庁施設、研究や医療施設、注目の一般企業、普段は入場料の必要な美術館などなど、幅広いジャンルで、
どの場所も建築的、歴史的、文化的、社会的に重要な価値のあるものばかり。
それらをトロント市民や観光客に公開することで、トロントの歴史や文化を学んでもらう事を目的に毎年開催されています。

ぜひ覗いてみたい!秘密スポット6選

今回はその150ヶ所以上の重要な建築物や施設の中から、LifeTorontoスタッフが気になるスポッ6つをご紹介します。

1:ベイ駅下層ホーム
(Bay Lower Subway Station)

photo from Door Open Toronto

TTCのLINE2(グリーンライン)のベイ駅には、実は閉鎖された下層のホームがあるのをご存知でしょうか。
1966年にLINE2が正式オープンした際に、わずか6ヶ月間だけ利用されたホームです。

↑ベイ駅下層ホームのCity Newsによる取材(2017)

開業したものの、このホームで多くの乗客たちが混乱を来し、使わない方が利便性がよいと判断され、1966年以来ずっと閉鎖されたままのホームです。
今では、TTC関係者の訓練や、映画などの撮影にしか使われていませんが、ドア・オープンの機会にだけ一般公開されます。
誰も使っていない地下鉄ホームなんて、なんだか不気味で魅力的でついつい観てみたくなる場所ですよね。

住所:1240 Bay Street
公開時間:5月25日(土): 10:00 am – 5:00 pm(最終入場: 4:30 pm)
詳細:ドア・オープン/Bay Lower Subway Station紹介ページ

2:Malabar Ltd.の衣装倉庫
(Malabar Ltd. Costume Warehouse)


photo from Door Open Toronto

映画やTVの撮影スタジオもあり、街中でもよく撮影も行われているトロント。
そうした撮影にも衣装を貸し出しているのが、1923年創業の歴史ある貸衣装の会社、Malabar Ltd.。その貸衣装およそ3万点が収納されている衣装倉庫がドア・オープンで見学することができます。

衣装は聖書時代や中世から80年代などの時代衣装で、時代ごとに区分されており、カナダやアメリカのオペラや劇、映画やTVなどに貸し出されています。
今年公開される映画「トルキーン」でも衣装が使われているようですよ。
北米エンターテイメントファンにとっては、一度は覗いてみたい場所ですね。

↑映画「トルキーン」予告動画の衣装に注目

住所:122 Brock Avenue
公開時間:5月25日(土)・26日(日): 10:00 am – 5:00 pm(最終入場: 4:30 pm)
詳細:ドア・オープン/Malabar Ltd. Costume Warehouse紹介ページ

3:エグリントン・メンテナンス倉庫施設
(Eglinton Maintenance and Storage Facility)


photo from Door Open Toronto

2021年の開業を目指して現在建設がすすめられている新路線、エグリントン・クロスタウン、別名Line5エグリントン
この路線で運行するライトレール(LRT)と呼ばれる次世代型路面電車のメンテナンス用倉庫となるのが、このエグリントン・メンテナンス倉庫施設(Eglinton Maintenance and Storage Facility)です。
2018年10月に完成し、今年1月よりライトレールの車両が順次入庫されています。
そして今回、この施設がこのドア・オープンの機会に、初めて一般公開されることになりました。
トロント市民はもちろん、鉄道ファンや電車好きの子どもたちにとっても気になる、この世紀の初公開。ぜひ立ち会って、ピカピカのライトレールの新車両など観てみたいですね。

住所:85 Industry Street
公開時間:5月25日(土): 10:00 am – 5:00 pm(最終入場: 4:30 pm)
詳細:ドア・オープン/Eglinton Maintenance and Storage Facility紹介ページ

4:ネイティブ・チャイルド・アンド・ファミリー・サービス
(Native Child and Family Services of Toronto)

先住民の生活をサポートするこの施設の注目は、多くの建築専門メディアにベスト・インテリアデザインとして取り上げられている内部のデザイン。2008年の改装でトロントの建築デザイン事務所が手がけたもので、
上の写真のドーム状の部屋は、先住民伝統が集会や儀式で使った長い家をモチーフに作られた部屋で、会議や子どもの遊び場として利用されているスペース。

また屋上は緑化されていて、先住民たちが伝統的に薬としてつかっているハーブや食べている穀物が植えられていて、癒やしの儀式として伝統的につかわれる小さなロッジも再現されています。
建築ファンはもちろん、トロントで先住民の文化を学ぶ上でもかかせない貴重な場所なのでぜひドア・オープンの機会に訪れてみたいスポットです。

住所:30 College Street
公開時間:5月25日(土)・26日(日): 10:00 am – 5:00 pm(最終入場: 4:30 pm)
詳細:ドア・オープン/Native Child and Family Services of Toronto紹介ページ

5:旧ドン刑務所
(Historic Don Jail and Bridgepoint Active Healthcare Administration Building)


photo from Door Open Toronto

ドア・オープンでは、開拓時代に作られたトロントでもっとも古い刑務所の内部も見学する事ができます。
1864年に建設されたビクトリア様式の旧ドン刑務所は、現在は隣接する医療の施設の一部になっていますが、1977年まで刑務所として113年間利用されていました。

↑旧ドン刑務所を所有するBridgepoint Active Healthcareによる紹介ビデオ。3分以降にドン刑務所の内部が紹介されています。

寒い冬に巨大な刑務所を暖めるための暖房設備や、新鮮な空気や光を刑務所奥まで届ける構造など、当時の最先端の建築技術のほか、
まだカナダで死刑制度があった当時の絞首刑台の生々しい跡なども見ることができますよ。
幽霊が出るという噂もある旧ドン刑務所。一度は訪れてみたいちょっと不気味な場所のひとつですね。

住所:1 Bridgepoint Drive
公開時間:5月25日(土)・26日(日): 10:00 am – 5:00 pm(最終入場: 4:30 pm)
詳細:ドア・オープン/Historic Don Jail and Bridgepoint Active Healthcare Administration Building紹介ページ

6:トロント動物園管理サポートセンター
(Toronto Zoo Administrative Support Centre)


photo from Door Open Toronto

ドア・オープンでは、カナダ最大の動物園、トロント動物園の裏側にも入ることができますよ。
管理サポートセンターでは、飼育員や獣医師たちが日頃から動物たちを調査して、健康管理を行っています。

ここでは、動物たちに必要な栄養素を与えられるように、北米初の動物専用栄養士も在籍している栄養管理センターや、
「フローズン・ズー」と呼ばれる50種ほどの絶滅危惧種の遺伝子カプセル保存する再生生理学ユニットなどがあり、環境や動物を学ぶ上で貴重な体験ができる場所です。

こちらもまた、子どもはもちろん、大人も一度は見てみたい場所ですね。

住所:361A Old Finch Ave
公開時間:5月25日(土)・26日(日): 10:00 am – 5:00 pm(最終入場: 4:30 pm)
詳細:ドア・オープン/Toronto Zoo Administrative Support Centre紹介ページ

いかがでしょうか。この他にもまだまだ、一般では見られない専門的な場所や、なかなか入れない歴史的建築物普段は入場料が必要な美術館や博物館などが、まさにドアを開けて迎え入れてくれます。
150のスポットのリストからカテゴリーで検索して探せるので、ぜひ気になるスポットをみつけて、この機会に訪れてみてくださいね。

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