6月7日(木)から始まったトロント日本映画祭(Toronto Japanese Film Festival)。
photo from Toronto Japanese Film Festival at JCCC
連日賑わいを見せる中、6月12日(火)に上映されたのは映画『勝手にふるえてろ』
日本では2017年12月23日から上映が開始され、すでにヨーロッパ・香港でも上映され、ロングランを記録しています。
そして今回、TJFFの舞台挨拶のためJCCC(Japanese Canadian Cultual Centre)を訪れた、松岡茉優さんに単独インタビューをしてきました。
『勝手にふるえてろ』で初主演を務めたという松岡茉優さんに、映画についてだけでなく、LifeToronto読者の方へのメッセージもいただいたので、必見です。
松岡茉優さんインタビュー
・『勝手にふるえてろ』は、現在までヨーロッパ・アメリカの計6箇所で上映が決定され、今回北米プレミアとしてトロントが初となりますが、今の松岡さんの率直なお気持ちを聞かせてください。
映画を撮影している時は、すごく少ない人数で撮っていました。そんな少ない人数で撮った映画が、こんなに世界で上映される機会を得て、私含めて日本にいるスタッフもとても幸せに思っています。
・この映画は、主人公のヨシカと同じように恋や仕事、理想や現実の差に傷ついたりしている女性へたくさんのメッセージ性を持つ映画と感じましたが、この映画を通じて、松岡さんが伝えたいことはなんでしょうか?
多分ヨシカに共感してくれる女の子たちは、自分のことを卑下している人が多いと思うので、そうじゃなくて、こういう人は貴女以外にもたくさんいるし、(物事を)難しく捉えて欲しくないですし、そんな仲間はたくさんいるから、頑張ろうぜ!って思えてもらえたら嬉しいです。
・松岡さん自身ヨシカと年齢が近いですが、演じていて感じた共通点もしくは共感した部分はありますか?
そうですね…。人付き合いが苦手なところは似ているなと思います。
でも(ヨシカは)すごく前向きなんですよ。暗くて、人付き合いも苦手で、頭の中で10年間も片思いをしちゃうような人なんですけど、常に物事を前に捉えていて、前向きに考えているので、前進する力があるというか。私は割と後ろばっかり見てるタイプなので、彼女の前進する力っていうのは憧れますね。
photo from Toronto Japanese File Festival at JCCC
・そんなヨシカの“前進する力”というのは、いろいろな方に力を与えてくれそうですね。
そうですね。カナダの女の子たちにも、そういう前進する力が届くのか、これじゃあまだまだ前進していないって思うのか、そのリアクションはすごく聞きたいなと思っています。
・今年4月、第27回日本映画プロフェッショナル大賞で主演女優賞に輝いた松岡さんですが、今後どのような役に挑戦されたいですか?
今回『勝手にふるえてろ』で、初めての主演を務めさせていただきました。今まで恐怖心があった主演っていうポジションに挑戦して、とても大変だなと思いました。でも挑戦していかないと、それこそ前に進めないと思うので、ポジションには怖がらずに、いろんな役に挑戦したいなと思っています。
JCCCのレッドカーペッドに立つ松岡茉優さん
・最後にLifeTorontoの読者の方へメッセージをお願いします。
今回トロントに初めてお邪魔して、緑が多くて、空がとても高くて広くて。私は東京というすごく過密したところに住んでいるので、こんなにたくさん空を感じたことも、広い道路を車で走ることも少ないので、毎日こんな景色を見ているトロントの方が羨ましいなと思いました。そんなトロントに住んでいるヨシカと同世代の方々に(この映画を)見ていただきたいなぁと思っています。
1995年2月16日、東京生まれ。
2012年『霧島、部活やめるってよ』、2013年NHK連続テレビ小説『あまちゃん』などで注目を集める。2016年『真田丸』でNHK大河ドラマ初出演を果たし、『ちはやふる』では、第8回TAMA映画賞最優秀新進女優賞、第40回山路ふみ子映画賞で新人女優賞を受賞する。2017年の映画初主演作品『勝手にふるえてろ』で、第27回日本映画プロフェッショナル大賞の主演女優賞に輝く。トロント日本映画際に出品されている齋藤工監督の『blank13』や、『ちはやふる-結び-』にも出演している。
映画上映後、Q&Aに答える松岡茉優さん