トロント滞在中にぜひ訪れたいのが、ロイヤルオンタリオ博物館
通称ROM (Royal Ontario Museum)と呼ばれ親しまれるこの博物館は、カナダ国内随一、北米で5番目に大きい博物館です。
カナダの歴史と文化に関する展示に加え、恐竜の化石、様々な生物の骨格標本、古代エジプト、東アジアやアフリカの芸術品など、考古学や自然史の展示が充実。
その収集品はなんと約600万点にものぼり、しっかり楽しむためにぜひ半日は確保しておきたいほどの規模です。
今回は、この広い館内の見どころをご紹介します!
目次
▶︎ロイヤルオンタリオ博物館とは?
1912年4月に建物が完成し、1914年3月に開館したカナダ最大の博物館。以前はトロント大学によって運営されていましたが、現在は独立機関として運営をしています。
博物館では、相当な数の収集品を所蔵していますが、実際にはスペースの狭さから展示されている品はそのごく一部。そこで2003年から2007年にかけて拡張工事が進められ、日本関連の常設スペースも設けられました。
2007年には水晶をモチーフにした外観が印象的な新館もオープン。現在、地上4階、地下2階のフロアを有する建築物としても見応えのある博物館となっています。
▶︎館内の見どころ
1階:カナダや日本などアジアの歴史と文化
photo from Royal Ontario Museum via Facebook
まずはなんと言っても見ごたえがあるのは、エントランスに入った途端、どーん!と登場する巨大な恐竜の骨格レプリカ。まるでジュラシック・パークのテーマ曲が聞こえてきそうな迫力です。
2012年に設置されたこの巨大な骨格標本は、フタロンコサウルスという白亜紀後期に南米に生息していた大型の草食恐竜で、現在のところ完全に近い形で骨格化石が発掘されている大型恐竜のひとつです。
その左手奥のカナダの歴史や文化を紹介するコーナーには、カナダ先住民の衣服や工芸品などが展示してあり、特に階段横に建てられた2本の先住民のトーテムポールの高さは圧巻です。
このフロアには、日本や韓国、中国などアジア地域に関する展示もあります。
photo from Royal Ontario Museum
日本の展示コーナーは、「Prince Takamado Gallery of Japan(高円宮ギャラリー)」と呼ばれています。
学生時代にカナダのクイーンズ大学に留学、その後もカナダとの交流促進に尽力された故高円宮憲仁親王殿下の名をとっており、日本の江戸時代を中心にした歴史的な美術品や工芸品が展示されています。
photo from Royal Ontario Museum
見応えがあり人気なのは、サムライの鎧兜や漆作りの籠などですが、その他にも浮世絵や漆の食器、陶磁器の他、美術作品として海外で評価が高い「根付」と呼ばれる工芸品もあり、違った視点から日本の歴史を見られるのも面白いところです。
またこのフロアには、入り口すぐ横にあるギフトショップ「ROM Boutique」もあり、ROMオリジナルのお土産を手に入れることができますよ!
2階:恐竜の化石や鉱物・生物の多様性
館内で最も人気が高いコーナーの一つが、ここ2階にある恐竜のギャラリーです。
ここではおよそ2億年前のジュラ紀から白亜紀に繁栄した恐竜の標本が展示されており、人気定番の恐竜、ティラノサウルス、ステゴサウルス、トリケラトプスはもちろん、鳥脚類恐竜のパラサウロロフス、竜脚型恐竜のバロサウルスなど、北アメリカ大陸に生息していた恐竜たちの見本が展示されています。
photo from Royal Ontario Museum
特に世界有数の恐竜化石の発掘地カナダのアルバータ州で発見された恐竜の化石は必見。
ここでは、AR技術を使って、動く恐竜と一緒に写真が撮れるスポットもあります。
また恐竜だけでなく、哺乳類の化石や鳥類の剥製も展示されています。
photo from Royal Ontario Museum
その他にも世界中から集められた貴重な天然石や鉱物の展示などに加え、コウモリの生態を楽しく学ぶことができるコウモリの洞窟(Bat Cave)のコーナーもあります。
photo from Royal Ontario Museum
また、子供たちに大人気の体験コーナー、ディスカバリーギャラリー(Discovery Galleries)では、民族衣装を着たり、砂場で骨を発掘する体験などができます。(12歳未満のお子様は大人の同伴が必要。)
3階:中東・ヨーロッパの古代歴史と文化
photo from Royal Ontario Museum
このフロアには、ギリシャ、ローマ、エジプト、キプロスなど、ヨーロッパやアフリカ、中東の人類の文明が発達した紀元前の古代を中心にしたコレクションが充実しています。
特に必見なのが、ROMが所有する5000年の歴史を語る古代エジプトの工芸品や美術品。古代エジプトの墓の副葬品や棺の他、再現されたプラミッド内の石室や巨大な壁画などが展示されてあり、数千年前でありながら、古代エジプトの技術の高さに驚かされます。
この博物館の建物を印象づけている水晶のデザインの屋根部分にあたるのが4階。この屋根のスペースでは、期間限定の展示が2つのギャラリーで毎回テーマを変えて行われています。
一般展示用のRoloff Beny Galleryでは現在「家族写真」をテーマにした展示が、Textiles and Costumeと呼ばれる衣類をテーマにしたギャラリーでは、ガーナ共和国南部の伝統的な「戦士の旗」をテーマにした展示が行われています。
Roloff Beny Galleryの展示
The Family Camera(2017年10月9日まで)
Textiles and Costumeの展示
Art, Honour, and Ridicule: Asafo Flags from Southern Ghana(2017年9月4日まで)
※このフロアでの期間展の今後のスケジュールは、こちらでご確認を。
地下1階:ランチもできるカフェスペース
広い館内を歩き疲れたら、地下1階のWESTサイドにあるカフェ「Druxy’s ROM Cafe」で休憩を。ハンバーガーやピザ、サラダなどもあるので昼食休憩もできますよ。
各階の期間限定のギャラリーとは別に、別途料金が必要な特別企画展示があります。
規模や期間は毎回異なりますが、2017年の9月4日までは「Out of the Depths: The Blue Whale Story」という世界最大の哺乳類、シロナガスクジラの特別企画展が開催中。
2017年11月4日からは、バイキングをテーマにした特別企画展が開催されます。
photo from Royal Ontario Museum
「ROM Experience PLUS」のチケットを買うと、こうした特別企画展へも入場できます。
▶︎チケットの種類と購入方法
チケットは、オンラインで購入すると当日スムーズです。
料金は、下記の表の入場料金に加えて、期間限定で行われる特別展示を観る場合は、別料金が必要になります。
特別展示によってそれぞれ料金が異なりますので、公式サイトの料金表を確認くださいね。
種類 | 入場料金 |
---|---|
大人 | $23 |
ユース:15歳〜19歳 | $18 |
シニア:65歳以上 | $18 |
子ども:4歳〜14歳 | $14 |
幼児:0歳〜3歳 | 無料 |
学生:学生証の提示必要 | $18 |
※様々な特典が付いてくる『ROM会員』については、こちら。
●3rd Monday Nights Free (after 5:30 pm)
毎月第3月曜日は、5:30PM〜8:30PMまでの入場料が無料になります!詳しくはこちら。
●CityPASS | Toronto
ロイヤルオンタリオ博物館以外のトロント観光もする場合は、CityPASSの購入がお得です。大人92ドル、子ども63ドルのCityPASSで、CNタワー、カサ・ロマ、 カナダリプレイ水族館、トロント動物園(もしくはオンタリオサイエンスセンター)全てに入場できます。
CityPASS | Toronto
http://www.citypass.com/toronto
▶︎ロイヤルオンタリオ博物館への行き方
<地下鉄で>
Bloor-Danforth Subway Lineの「St. George駅」もしくはYonge-University Subway Lineの「Museum Station」から徒歩数分。
博物館の入り口は、Bloor Street West沿いにあります。
<市バスで>
市バス5番「Avenue Rd」の「Queen’s Park at Charles St North Side (Museum Station)」で下車。そこからBloor Street West沿いの入り口まで徒歩数分。
トロント市民が世界に誇る博物館!
多彩な展示物を見て回るには、半日以上必要です。
時間が限られている方は、特に見たいコーナーを予めチェックして行ってくださいね!
住所:100 Queen’s Park, Toronto, ON, M5S 2C6
電話:416-586-8000
開館時間:毎日午前10時〜午後5時30分
毎年12月25日が休館日
web:http://www.rom.on.ca/en
上記は、2019年7月現在の情報です。
最新の情報は、ロイヤルオンタリオ博物館のHPでご確認ください。