知っておきたい:オンタリオ州の食料品店でビールやワイン等が購入可能になります

  

2023年12月13日、オンタリオ州のダグ・フォード州首相は「私たちはオンタリオ州中のコンビニエンスストアや食料品店にビールとワインを届けると約束しました。 明日は大きなニュースがあるので、準備してください」とSNSに投稿していたのを皆さんご存知でしょうか?

そして本日12月14日(水)、オンタリオ州から正式な発表があり、遅くても2026年1月1日以降、オンタリオ州全域にあるコンビニやスーパーマーケットなどの食料品店で、ビールやワインなどの酒類の販売が許可されることが決まりました。酒類市場の近代化を目的として、州内での酒類の販売方法が大幅に見直されます。

オンタリオ州政府のニュースリリースによると、コンビニなどで購入できるようになるのは、以下のものになります。ウォッカ、ジン、ウイスキーなど高アルコール蒸留酒は引き続きLCBOが唯一の小売業者となります。

(販売が可能になる場所)
all participating convenience, grocery and big box stores

(コンビニなどで購入できるようになるもの)

  • beer
  • wine
  • cider
  • coolers
  • seltzers
  • other low-alcohol ready-to-drink beverages

今回の件により、財務省は消費者が酒類を購入できるお店が最大8,500ヶ所ほどになる可能性があると推定。ほぼ 100年前の禁酒法廃止以来、消費者の選択肢と利便性が最大規模に拡大される、とニュースリリースに記されていました。

ダグ・フォード州首相は、「私たちはオンタリオ州の人々に、より多くの選択肢と利便性を提供するという約束をしました。今日その約束を果たします。オンタリオ州の消費者が、カナダの他の州の消費者と同じ便利なショッピング体験を享受できない理由はありません」と述べています。

全面見直しの一環として、オンタリオ州は現在、オンタリオ州でビールの流通と販売を準独占しているThe Beer Store を所有する多国籍複合企業との基本枠組み協定(Master Framework Agreement :MFA )を2025年末に終了するとのことです。

当局者は、「この協定はビールを販売できる食料品店の数を450店に制限しており、ビール店は12本と24本を販売する独占的権利を保持しているため、この協定は小売業の拡大にとって大きな障害である」と述べています。

CBCのこちらのニュースによると、少なくとも2031年までは、市場が新しい規制に適応するまでThe Beer Storeが小売店、バー、レストランへのビールの主な流通業者であり続けるとのことです。しかし、オンタリオ州の小規模なクラフトビール醸造所などが希望すれば、他のチャネルを通じて製品を流通できるようになるようです。

また、The Beer Store と LCBO はオンタリオ州で小売業務を継続します。

今回の取り決めに対する政府のアプローチには、LCBOの店舗は一貫した価格を維持する一方、民間小売業者は「関連規制に準拠して」独自の価格を設定できるようになる等が含まれています。そのアプローチの一部を紹介します。

Competitive pricing:
オンタリオ州は競争を促進し消費者にとってより良い取引を行うために、すべての民間小売業者(private retailers)に競争力のある価格設定を導入します。(現時点では、すべての小売店は LCBO が設定した価格設定に従う必要があります。)

LCBOの小売店(LCBO retail stores)は、消費者が住んでいる場所(例:地方やオンタリオ州北部)に基づいて高額な料金を支払うことがないよう、州全体で一貫した価格設定を維持する予定です。

他の州と同様に、小売業者は関連規制に合わせてプロモーション価格を設定することができますが、最低価格ポリシーは引き続き有効です。

Pack sizes:
オンタリオ州はパックサイズの制限と独占権を撤廃します。消費者は、ケベック州で人気のビール、サイダー、インスタントアルコール飲料の 12 パック、24 パック、30パックなど、あらゆるパックサイズをコンビニや食料品店、大型量販店で購入できるようになります。

Recycling program:
The Beer Store は、新しい市場における移行期間の一環として、少なくとも 2031年までは州全体でアルコール飲料容器のリサイクル プログラムを継続することに同意しました。
このプログラムは、州内に何百もの拠点を持ち、埋め立て地から大量の廃棄物を転用することで環境保護に貢献しながら、生産者と消費者のコストを抑えるのに役立ちます。

政府は2031 年以降も確実に維持されるよう、リサイクルとデポジットの返還の将来について小売業者や業界関係者と協議する予定です。

Wholesale:
LCBOは、酒類を販売するすべての小売店、バー、レストランの独占的な卸売業者となり、消費者に国産品や輸入品を含む幅広い選択肢を提供します。オンタリオ州は LCBO の労働力を誇りに思っており、この移行を通じて彼らを引き続きサポートする予定です。

オンタリオ州政府は今後数か月間、ライセンスや卸売価格、税金などを含む将来の市場について、業界パートナー、地元の飲料用アルコール生産者、その他の関係者と会合し、協議を続ける予定です。

今回の発表は消費者にとってアルコールがより簡単に手に入ることに繋がりますが、それに伴う健康面の問題で賛否両論あります。皆さんは賛成ですか?反対でしょうか?

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