トロントのビリー・ビショップ空港で米国入国事前審査開始。米国旅行がよりスムーズに

  

カナダ連邦政府は2026年3月10日、トロントのビリー・ビショップ・トロント・シティ空港(Billy Bishop Toronto City Airport)において、アメリカ行き旅客向けの「米国入国事前審査」施設が新たにオープンしたと発表しました。

この施設では、出発前にアメリカの入国審査、税関検査、農産物検査を済ませることができるため、米国到着後は国内線と同じ扱いで移動できるようになります。

カナダ政府は、今回の取り組みが旅行の利便性向上だけでなく、国境の安全性強化や地域経済の成長にもつながるとしています。

米国入国事前審査(U.S. Preclearance)とは?

Preclearance(事前審査)とは、カナダの空港にいながらアメリカの入国審査、税関検査、農産物検査を完了できる仕組みのことです。これにより、アメリカ到着時には通常の国際線ではなく国内線扱いとなり、スムーズに乗り継ぎや入国ができるのが特徴。

ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港にできた今回の施設は、米国税関・国境警備局(U.S. Customs and Border Protection)との協力によって設置されました。事前審査施設の導入により、以下のような効果が期待されています。

①旅行体験の向上
出発前に入国審査を完了できるため、アメリカ到着後の移動がスムーズになる。

②国境セキュリティの強化
カナダとアメリカが連携して早期のリスク検知や国境管理を行える。

③地域経済と雇用の拡大
空港の経済効果が高まり、カナダとアメリカ双方で雇用創出が見込まれる。

④観光・ビジネスの促進
カナダと米国との往来がより便利になり、観光やビジネスの交流拡大が期待される。

空港での流れは以下になります。

利用の航空会社でチェックイン(該当する場合は手荷物の預け入れも)

カナダ航空運送保安局(ATSA)で空港のセキュリティチェックを受ける

米国CBPの事前審査を受ける

搭乗まで過ごす

事前審査が完了すれば、米国到着後も追加の検査は必要ありません。乗り継ぎ便または最終目的地へ直接進むことができます。

カナダで25年ぶりとなる新しい米国CBP事前審査施設

ビリー・ビショップ空港を運営するトロント港湾局(Toronto Port Authority)の RJ Steenstra CEOは、「これはカナダで25年ぶりとなる新しい米国CBP事前審査施設であり、10年以上にわたるパートナーシップの成果です」とコメント。

また、ターミナルを運営するNieuport AviationのJennifer Quinn CEOも、「この施設は新しい米国路線へのアクセスを広げ、乗客体験を向上させるとともに、トロント地域の経済に大きな価値をもたらします」と述べました。

ビリー・ビショップ・トロント・シティ空港は、トロントのダウンタウンに近い空港として知られ、主に短距離路線やビジネス利用の多い空港です。

数年前に比べて、カナダから米国に旅行する人が減っている中、今回の事前審査導入により、アメリカ路線の利便性がさらに向上し、トロントと米国のビジネス・観光交流が一層活発になることが期待されています。

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