【VOLTAの舞台裏】シルク・ドゥ・ソレイユ日本人アーティストの1日に密着取材!

  

9月からはじまった公演も、いよいよ11月26日(日)が最終日となるシルク・ドゥ・ソレイユ VOLTAトロント公演。

観る人々の予想を遥かに上回る衝撃かつ繊細なパフォーマンスの数々。あなたはもう、ご覧になりましたか???

LifeTorontoでは以前、こちらの記事でトロント公演の特集をしています!

【日本人も出演】シルク・ドゥ・ソレイユ「VOLTA」トロント公演がついに開幕!

これまでもお伝えしてきた通り、今回のVOLTAトロント公演には、計7人の日本人アーティストの方々が参加されています!!!

2本の縄跳びを使うパフォーマンス、ダブルダッチチームの皆さん。
左から見島良拓さん、谷澤潤さん、屋比久友子さん、屋比久嗣孝さん、橋本昌和さん。

トロント公演期間中には、朝のニュースの生放送にゲストとして出演した。

日本のダブルダッチ界を長年に渡って牽引しているカプリオール所属の屋比久嗣孝さんと橋本さん。同じく関西を本拠地として活動しているオルトタイプ所属の谷澤さんと見島さん。そして新体操の元五輪強化選手という経歴を持つ屋比久友子さんを加えた5人で、今回の公演に挑んでいます。

そして競技用自転車であるBMXによるパフォーマンスで出演されている池田貴広さん。今回のトロント公演の途中より、怪我から見事に復帰されました。

日本のBMX界の第一人者として、これまでに数々の大会で入賞、多くのギネス記録を更新してきました。


池田さんが怪我で公演を離れていた期間は、同じくプロBMXライダーである吉田尚生さんが見事なパフォーマンスを披露されました!

今回LifeTorontoでは、VOLTAトロント公演に挑む日本人アーティストの皆さんの1日に完全密着取材を敢行!
普段は見ることの出来ない、貴重なバックステージや食堂での様子、リハーサル風景などをお伝えすると共に、アーティストの皆さんのVOLTA、それぞれの競技に対する思いなどについてもお伝えしていきます。

もう公演をご覧になった人はもちろん、まだ観ていないという皆さんも必見です!

午後1時45分:シアターに向けて出発!


午後8時開演の6時間以上前。ご自宅からシアターに向けて出発する橋本さん・見島さんに同行するところから、今回の密着取材が始まりました。ダウンタウン某所から出発する関係者専用バス乗り場までの道を、毎日歩きます。


モントリオール、オタワ公演を経ての、今回のトロント公演。「公演開始直後はその日のパフォーマンスについて意見を出し合うことも多かった」(橋本さん)と言います。

トロントで行ったお気に入りの場所をお伺いしたところ、「バータ靴ミュージアム」(橋本さん)「家の近くにあるカフェ」(見島さん)とのこと。お二人とも、オフの日はトロント散策を楽しまれている様です。

谷澤さん、見島さんはオルトタイプのメンバーの一員として、シンガポールのテレビ番組にも出演。

お二人はこれまでカプリオールオルトタイプという別々のチームに分かれ、日本のダブルダッチ界を牽引してきました。

「シルク・ドゥ・ソレイユに出演したい、とオルトタイプが具体的に動き出そうとしていていた矢先の出演決定。本当に嬉しかったです」(見島さん)
 
「一緒に組むなら、彼らしかいないと思っていた」(橋本さん)

photo from OVER THUMPZ

橋本さん、屋比久さんが所属するカプリオール。日本のダブルダッチ界を牽引し続けている。

それぞれを認め合う最強タッグ。かつて互いの持つギネス記録を破りあったこともある両チームが融合することによって、VOLTAのパフォーマンスが作られています。

※注記 現在、カプリオールとオルトタイプのメンバーの皆さんは「VOLTA公演チーム」と「JOYA公演チーム」にそれぞれ分かれて活動されています!

午後2時15分:シアターに到着!そしてランチへ…

出発から30分、今回のトロント公演の舞台、The Port Lands-Cirque du Soleilに到着。関係者ゲートを通過後、お二人が真っ先に向かったのはアーティスト・スタッフ専用の食堂。


こちらの食堂は多国籍からなるアーティスト・スタッフの為に、毎回テーマを設定した様々な食事を取ることができるようになっています。


この日のお昼のテーマはDutch day。私も特別にアーティストの皆さんとご一緒させて頂きました。
肉、野菜、果物、パン、お米…それぞれがバランス良く摂取出来るように工夫されています。

談笑されていたのもつかの間、お二人によるスマートフォンで演技の確認が始まりました。
ダブルダッチチームの皆さんは、ダブルダッチ以外の演目にもサポートメンバーとして出演。この日出演予定のハシゴを使った演目の確認を、映像で入念に行われていました。

ここで谷澤さんも合流。先日のトロント公演中に右足を負傷した谷澤さん。常に怪我と隣り合わせのシビアな世界。食後には入念なマッサージを受け、来月のアメリカ・マイアミ公演からの復帰を目指していらっしゃいます。

午後4時:VOLTAの舞台裏。バックステージの様子を大公開!

昼食を終えられた皆さんはメイク・マッサージなどの為バックステージへ。LifeTorontoのカメラがいよいよバックステージに潜入します!

こちらはメイクをされている橋本さん。実はアーティストの皆さん、それぞれご自身でメイクをされているんです!

バックステージには衣装をはじめ、演目で使われる小道具がずらり。ダブルダッチチームの皆さん演じる「エリート」の衣装もしっかり並んでいました。

バックステージにはアーティストの皆さんが練習するためのスペースは勿論、スポーツジム顔負けのトレーニング設備も完備。本番中、出演の合間にトレーニングを行うことも珍しくないそうです。

ここで屋比久さん達も合流。今日初めて5人が顔を合わせ、ミーティングが始まりました。


ミーティング中の5人の顔は真剣そのもの。演出面を主に担当する屋比久さんを中心に、細かい確認が行われています。

午後4時30分:本番前の最終調整、ステージリハーサルに潜入!

ミーティングを終えた5人が向かったのは本番前のステージ。今回は30分間のステージリハーサルの様子も特別に取材させて頂きました!

「30分間、しっかりとステージリハーサルが出来るのは月に数回程度(屋比久さん)というリハーサルは、限られた時間との戦い。ステージ上での実際の動きを交え、確認作業が進んでいきます。

ステージ上からは見ることの出来ない、「観客側からの視点」については、谷澤さんがビデオ撮影を交えてアドバイスを送ります。正にチーム一丸。緻密な演目が作られていく様子を間近で体感することが出来ました。

無人の会場に、縄の音だけが響き渡ります。一番の見せ場でもある、「スピード」と呼ばれる超高速ジャンプについては、「縄を見ながら跳んでいます」(谷澤さん)「跳ぶというより、縄を踏みに行く、という感覚に近いと思います」(屋比久さん)など、驚きの発言が得られました!

午後5時:本番前のひととき、ディナーにも密着させて頂きました!

リハーサルを終えた皆さんは、各自ディナーのために再度食堂へ。本番前のひととき、みなさんとてもリラックスされていたのが非常に印象的でした。

この日のディナーはなんと日本食!!!寿司・天ぷらをはじめそばも提供されていました。

「なんだかんだ、日本食は嬉しいです」(見島さん)という、人気の日本食。谷澤さんも、ご覧の通り満面の笑み。

ディナーも、特別にご一緒させていただきました。屋比久さんオススメのキムチは、スタッフの方が手作りされているという本格的なものでした。

デザートの抹茶プリンには「VOLTA」のロゴが入るこだわり様。「食堂スタッフのみなさんは、アーティスト・スタッフの体調・健康維持のため、いつも驚くくらいに食堂内をキレイに保ってくれている」(屋比久さん)とのお話が物語る様に、関わる全ての人々の思いが一つになって、公演を作り上げているということが伝わってきました。

公演開始直前、食堂にはBMXで出演中の池田貴広さんの姿が。BMXの大会での活躍が目に留まり、シルク・ドゥ・ソレイユから声が掛かかったという池田さん。バックアップメンバーを経て出演に至るまで、実に5年間を要したそうです。

「通常のBMXの大会とは違い、難易度の高い技をすればいいというモノでもないんです。ストーリーに合わせて、より演じるという要素が強いです。」と語る池田さん。

午後8時:興奮の幕開け、ついに公演開始!


午後8時、ついに開演。この瞬間を待ちわびた観客の皆さんからは大きな歓声が上がっていました。

ダブルダッチチームの皆さんが登場、開演直後の会場中の視線を一気に集めます。繰り出される技の数々に、会場からは惜しみない歓声と拍手が起きます。

パフォーマンスも終盤、「スピード」の演目へ向かいます。これは後から聞いたお話ですが、演技中はお互いに声を掛け合い、微妙な位置修正等を行うそうです。

公演は中盤に入り、池田さんが登場。VOLTAでは主人公の幼少期を演じます。ダイナミックな中にも繊細さを併せ持った演技が非常に印象的でした。

午後10時30分:公演終了!終演後のバックステージの様子も大公開!


午後10時半、この日の公演も無事に終了。観客の皆さんがスタンディングオベーションでアーティストの皆さんを迎えます。私達のカメラに気付いた屋比久さん、見島さんも笑顔で応えて下さいました!

公演を終えた皆さんはバックステージへ。今回は終演後のバックステージにも特別に同行させて頂きました。

公演後のバックステージでは、アーティストの皆さんがご家族やご友人と談笑されていました。また、日本人アーティストの皆さんには、多くの関係者の方に声をかけられたり、写真撮影などにも気さくに対応されていました。

メイクを洗い落とす橋本さんと見島さん。この日の公演を振り返っていただいたところ、「細かい修正点はもちろんありますが、おおむね良かったんじゃないかと思います!」とのことでした。

バックステージ横には、大型のランドリーコーナーも設置。終演後、衣装担当のスタッフさんが、アーティストの皆さんの衣装を洗濯、乾燥、補修し、翌日の公演までに完璧な状態で準備します。

洗顔、着替えを終え、この日の公演は無事に全て終了となりました。

2018年はアメリカツアー!世界最高峰の演技を見逃すな!

ということで今回は、シルク・ドゥ・ソレイユ公演「VOLTA」のトロント公演について、日本人アーティストの皆さんの1日に密着する形で詳しくお届けしてきました。

モントリオールを皮切りにオタワ、トロントとカナダを巡ってきたVOLTA。アーティストの皆さんはつかの間のオフを挟み、次回の公演地であるアメリカ・マイアミへと移動します。


2018年はアメリカ全土を回る予定とのことで、アーティストの皆さんが「その後、日本公演が出来れば最高ですね」と一様におっしゃっていたのが印象的でした。

3ヶ月に渡って行われてきたトロント公演も、いよいよ11月26日(日)まで。まだ観ていないという方は、この機会にぜひ、世界最高峰のパフォーマンスをお見逃しなく!

シルク・ドゥ・ソレイユ
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