転売ヤー対策。カナダ・オンタリオ州、チケット転売を定価に制限することを検討

  

カナダ・オンタリオ州政府は、コンサートやスポーツイベントなどのチケット転売価格に上限を設ける方針を検討していることが分かりました。高額な転売チケットから消費者を守ることが目的です。

報道によると、オンタリオ州のダグ・フォード首相は、イベントチケットの転売価格を元の販売価格(フェイスバリュー)以上で販売できないようにする仕組みを導入する可能性について言及しました。

SNSでは、「チケット転売業者に警告しておきます。ぼったくりで人から金を巻き上げる時代は終わりました。」と投稿しています。

転売価格の高騰が問題に

人気アーティストのコンサートやスポーツイベントでは、チケットが発売直後に完売し、その後、転売サイトで元の価格の数倍で販売されるケースがたびたび問題になっています。

例えば、トロントで以前開催されたテイラー・スウィフトの Eras Tour のチケットは数千ドルで取引されていました。また、昨年ブルージェイズとロサンゼルス・ドジャースが7試合に及ぶ接戦のワールドシリーズを戦い、こちらもチケット価格が高騰していたのも記憶に新しいです。

こうした高額転売により、一般のファンが正規価格でチケットを入手できない状況が続いており、オンタリオ州政府は消費者保護の観点から、2017 Ticket Sales Act を改正し、イベントのチケットを元の価格より高く転売することを違法とする案を提示しています。この上限設定が実現すれば、チケットを転売する人およびその取引を仲介するプラットフォームすべてに適用されるようです。

Live Nation もオンタリオ州を支持する声明を発表しています。

(意訳)
Live Nation Entertainmentは、コンサートチケットの転売価格に上限を設けることでファンを保護しようとするオンタリオ州政府の取り組みを支持しています。

私たちは、公平で透明性のあるチケット販売を促進し、搾取的な転売行為を抑制するための措置に賛成しています。

また、ライブイベントを誰もがアクセスしやすいものに保ちながら、アーティストとファンを守るため、政府との継続的な対話を歓迎します。

2017年に成立した「Ticket Sales Act」では、チケット転売価格を元の価格の50%上までに制限する規定がありました。

しかし、フォード政権は2019年にこの上限規定を撤廃。その結果、TicketmasterやStubHub、SeatGeekといったサイトでは転売価格に制限が無くなり、転売市場ではチケット価格が大きく高騰するケースが増えたと指摘されています。

カナダでは2026年にFIFAワールドカップの開催が予定されており、トロントも開催都市の一つです。

大規模イベントではチケット需要が急増し、転売価格が急騰することが多いため、今回の規制は今後の大型イベントに向けた対策としても注目されています。

州政府は今後、具体的な制度設計や法改正の可能性について検討を進めるとしています。

Topへ