ステージ3のオンタリオ州で知っておくべき5つの重要ニュースをサクッとおさらい

  

オンタリオ州内の新規感染者数が減少傾向になるなか、トロントもついに7月31日(金)からステージ3へ移行します。

これにともない、お仕事が再開される方も多いのでは。

一方で、オンタリオ州政府が3月に発令した緊急事態宣言から約5ヵ月が経ち、その過程で多くの変化がありました。

そこで今回は、この数ヶ月で起きた重要なニュースと現在の状況を簡潔にまとめました。

ぜひ、オンタリオ州の現在の状況を整理するためにも御覧ください。

①オンタリオ州ほぼすべてのエリアがステージ3へ


7月31日(金)から、トロント市も含めオンタリオ州の多くのエリアがステージ3へ移行します。

また8月12日(水)午前12:01から、ウインザー・エセックス地域もステージ3へ移行され、州内すべてのエリアがステージ3へと移ります。

なお、ステージ3では一般企業のオフィス業務や図書館、ジムなどの再開・利用が可能になるほか、レストランなどの店内での飲食もバイキング形式を除いて可能となります。

また、動物園や美術館、映画館、舞台芸術の会場やライブショーなども公衆衛生対策が整っていれば再開可能です。

※オンタリオ州政府は7月31日、レストランやバー等の飲食店において以下の施策を実施することとしました。

●飲食店の屋内外では、客が常に着席していること。ただし入出時やトイレへの移動時や支払い時を除く。
●飲食店の責任者は、客の氏名や連絡先等の個人情報を記録し30日間保管する。

一方、以下のリストにある事業については再開不可とされています。

●遊園地やウォーターパーク
●レストランなどでのバイキング形式のフードサービス
●レストランやバーでのダンス
※ただし、特定の条件に基づいて施設が雇用するパフォーマーによるものを除く。
●子ども向けの宿泊を要するキャンプ
●個室カラオケルーム
●フルコンタクトスポーツなどでのスポーツ中の長時間の身体的接触
●サウナ、スチームルーム、浴場、酸素バー
●カジノやゲーム施設でのテーブルゲーム

オンタリオ州は現在、新型コロナウィルスに対する「3つのフェーズ」のうち「第2フェーズ」のステージ3へ完全移行したのち、3つのフェーズのうちの第3フェーズ:回復の段階を目指します。詳細はこちらの記事へ。

②緊急事態宣言は終了した一方で緊急命令の措置は継続


2020年3月17日午前、オンタリオ州首相のダグ・フォード氏に州内における緊急事態宣言が発令されました。

これにより、「飲食店や屋内娯楽施設の閉鎖」「大人数が集まる公共イベントの禁止」といった緊急事態宣言下での”緊急命令”が発令されました。

その後なんども緊急事態宣言が延長され、最終的に緊急事態宣言は7月24日に終了しました。

一方、オンタリオ州内ではこれまでの緊急事態宣言下で講じられてきた以下のような”緊急命令”としての各措置は7月29日まで延長され、その後も各措置については7月29日以降も適用されています。

●集会時の人数の制限
※ステージ3に移行した地域では、屋内での集会は最大50人、屋外での集会は最大100人。
●再開できるビジネスの規制等
※ステージ3では一部の事業以外が再開可能。
●チャイルドケアセンター内の各部屋のグループの人数制限の緩和
※ステージ3に移行した地域では、スタッフと子どもを含めて最大15人まで。

上記のような措置は、州政府により今後も30日ごとで今後も期限を何度も延長できることに加え、各措置の内容の変更・撤廃も可能とされています。

詳細はこちらの州政府公式サイトへ。

なお、カナダ連邦政府が発令した「海外からの帰国者に対する2週間自主隔離令」や、トロント市による「2mのソーシャルディスタンスの維持」といった措置も、7月31日現在継続されています。

公立小学校は9月から対面授業再開の見込み

7月30日、オンタリオ州政府は2020年9月からの授業の再開について、以下のような学校再開計画を発表しました。

●日本の小学校(幼稚園から8年生)にあたる学年の生徒は週5日の授業を再開する。
●中学校は、週5日の通常授業を再開し、一部の学校を除き1クラス15人に人数制限を行い、対面とオンラインを織り交ぜた授業を計画。
●グレード4から8の学年の生徒と学校の職員はマスク着用。グレード4未満の学生は着用推奨。

なお、今後も保護者の希望によってはオンライン授業を継続することができるとのことです。詳細は州政府公式サイトへ。

③CERBの終了とEIへの切り替え


2020年3月25日、カナダ連邦政府は緊急対策手当として仕事や収入を失った人に2,000カナダドルを最大4ヶ月に渡って支給することを発表。

その後、最大6ヵ月まで支給期間を延長しました。

これは、Canada Emergency Response Benefit(CERB)と呼ばれ、4月の申請開始以来、約800万人以上が申請・受給したといわれる一方、課税対象となることや不正受給の問題も発生しています。

なお、CERBの支給期限は9月26日とされ、カナダ連邦政府は7月31日、CERB の受給者を雇用保険 (EI) の管轄へ移行する予定であることを発表しました。

今後は失業保険への切り替えが必要になる可能性があるので、政府からの公式発表に注意してください。

また、EI の対象とならない人についても代替案が検討されているようです。

カナダの雇用保険EIについてはこちらの記事へ。

またスタティスティクス・カナダ(カナダ統計局)は、景気が回復し始めたときの新型コロナウイルスの継続的なビジネスへの影響を理解するため、カナダ企業のビジネス状況に関する調査を実施しました。

調査内容を日本語にまとめているので、ぜひ「カナダ統計局、新型コロナウイルスの影響によるビジネスの現状・調査結果 日本語訳」を御覧ください。

④オンタリオ州内の多くの地域でマスク着用が義務化

トロント市マスク着用義務の例外
トロントやダーラム、ウォータールー、ピールなど、州内の多数のエリアでは屋内公共エリアでのマスク着用が義務化されています。

一方、マスク着用の義務化については審議中の地域などもあるため、お住いの地域のルールをいま一度確認してみましょう。

なお、トロント・ピアソン国際空港内や公共交通機関TTCの利用時もマスク着用が義務化、さらにトロント市議会は、8月5日からアパートやコンドミニアム内の共用スペースでもマスク着用の義務化条例を可決しました。

※上記の共用スペースには、ロビーやエレベーター、ランドリールーム等が含まれます。

いずれにしても、出勤やお出かけの際にはマスクを忘れないようご注意ください。

⑤トロントー日本の直行便は再開延期され米国との国境制限も延長


トロント-羽田間で直行便(AC1・2便)の運行を一時中止していたエア・カナダは、2020年5月時点で”6月から直行便の運行を再開”を発表しましたが、その後9月いっぱいまでの運行中止を発表しています。

そのため、該当チケットを持っている場合は、バンクーバー経由での乗り換え便への振替が予定されています。

なお、日本からカナダへの入国については、カナダの国籍を持つ人、または、カナダの永住権保持者とその家族以外は”一部の例外を除き”カナダへの入国は一時的に禁止されています。

一方、留学生やワーキングホリデービザをお持ちの方でも一部は例外的に入国可能ですが、ビザ取得のタイミングなどについて様々な条件が求められています。

また、カナダ国内からビザの切り替えや延長を申請されている場合、バイオメトリクスの登録がセンターの再開まで一時的に不要とされています。

さらに、10月からトロント-成田間の直行便の運行が予定されています。

詳細はこちらの記事をご覧になるか、ビザコンサルタントや留学エージェントなどへご確認ください。

また、カナダ連邦政府はカナダ・米国間の国境制限を9月21日まで延長すると発表しています。(8月14日付)

期間延長中はアメリカ国籍を持たない場合、ほぼすべての人が両国間での行き来ができません。詳細はこちらのカナダ政府公式サイトをご確認ください。

引き続きコロナウイルスの動向に注意し正しい情報収集を


今回のパンデミック下では、数え切れないほど膨大な量のニュースが日々飛び交っています。

例えば、カナダ政府が開発した新型コロナウイルスの感染拡大防止に役立つ接触追跡アプリCOVID Alertや、質問に答えるだけで自分にあったカナダ政府の支援策が分かるオンラインツール「Find financial help during COVID-19 tool」などが誕生したことも話題になりました。

そうしたなか、どの情報が正しいのかといった見分けが難しいのも事実です。

そのため、例えばコロナウイルスの動向が気になるのであれば、こちらの政府公式サイトなど根拠が明確な情報を確認するよう注意しましょう。

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