カナダの郵便局「カナダポスト」がストライキするかも。知っておきたいこと5つ

  

追記 / CBCからのお知らせ(2016年7月11日付):

CBC によりますと、カナダの郵便局「カナダポスト」はロックアウトの決行を撤回したそうです。今後は政府側とロックアウトやストライキをせず、交渉を続ける方針だそうです。

※ロックアウト:カナダポストが労働者の争議行為に対抗してオフィスなどを一時閉鎖し、労働者の就業を拒否する事

参照元:http://www.cbc.ca/news/business/canada-post-union-labour-lock-out-mail-1.3672570

カナダの郵便局「カナダポスト」が7月2日(土)からストライキをする可能性が高まってきました。

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ストライキが始まると、カナダポストによるメールや小包などの配送がストップされるため、既に心配している方も多いかと思います。

今回は「ストライキの原因」「ストライキが起きたときの対策」などを “今知っておきたい5つのこと” としてお届けします。

 

1.カナダポスト(Canada Post)について

まずは簡単にカナダポスト(カナダ郵便公社)の基本情報をおさらいしましょう。

カナダポストはカナダの郵便事業を運営する機関として、「ロイヤルメール・カナダ(Royal Mail Canada)」という名前で1867年に創業。

その後1960年代から現在の「カナダ・ポスト」という名前が使用されるようになり、1981年に郵便事業が政府から分離され、公社となりました。

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さらに郵便局は直営及び代理店、お店の中にある小さな窓口も含め全国に約6,500ヶ所あり、従業員は2014年のデータで約65,000人にのぼります。

今では毎日約1,480万ヶ所へ4,500万通を配達しているといわれていますが、ストライキに突入するとカナダポストの配送システムが全て停止となります。
 

2.なぜストライキが起こりそうなのか

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現在、約5万人にのぼるカナダの郵政労働者による組合「Canadian Union of Postal Workers (CUPW)」 がカナダポストと交渉している最中です。その主な内容を簡単にまとめると、

・雇用保障と福利厚生の大幅な削減について(特に現従業員の年金について)
・給与の値上げ

となります。もし7月2日(土)までに交渉が成立しなければ、ストライキに突入します。

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これに伴い、カナダポストでは6月30日(木)までに速達メール便など以下のものが再優先して届けられる予定です。

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photo from Canada Post

※既にカナダポストに届いているものの全てが配達される保証はありません。
※7月1日(金)はカナダ・デーで祝日なので配送無し
 

3. 何日続きそうなのか?過去にもカナダポストでストライキはあった?

2011年のカナダポスト・ストライキを覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
その際は約3週間ストライキが行われ、その間郵送物が一切ストップし、カナダ経済にも大きな損害をもたらしました。

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さらにカナダポストの歴史を辿ると、1965年~1997年の間に少なくても19回のストライキ、ロックアウト(カナダポストが労働者の争議行為に対抗してオフィスなどを一時閉鎖し、労働者の就業を拒否)が行われています。

今回の件がもし合意に達しない場合、ストライキの期間が何日かかるのかは予測がつきません。

 

4. 何を気をつけた方が良い?

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カナダに来て間もないという方は「郵便局のストライキは初めて・・・」という方も多いのではないでしょうか?

日本で公共機関のストライキはあり得ないイメージですが、カナダでは、よく(?)あること。

ここで気をつけておきたいことを簡単にまとめました。

●ビザ関係など重要な書類はカナダポストを使って送らない

●多くの人がカナダポストではない他の民間運送業者を利用することが考えられるため、他の運送業者でも遅延など不具合の可能性はある

●ストライキ終了直後には、カナダポストに大量の配送物が残っていると思われるため、終了後に出したものも配送が遅れる可能性は十分考えられる

●日本からのEMS便はカナダポストが対応しているので、やめておいた方が無難

では、カナダポスト以外に配送をお願いできる会社って・・・?
 

5. カナダで利用できる他の配送業者

ということで、カナダポスト以外のカナダの配送業者を4社ご紹介します。

UPS
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photo from UPS(Canada)

【公式サイト】
 

FedEX Canada
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photo from FedEX Canada

【公式サイト】

 
DHL Express
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photo from DHL Express

【公式サイト】

 

YAMATO TRANSPORT
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【公式サイト】
 

ちなみにLifeTorontoで紹介しているコンタクトレンズは大丈夫なの?

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LifeTorontoでもよく紹介している業界最安値として知られているオンラインコンタクト販売会社のPerfectlensさんに配送は大丈夫なのか伺ったところ、

「大丈夫です。日本人クオリティですから!FedEX使ってでも、皆さんにちゃんとお届けします!」

という頼もしい答えが。んー!さすがです。
【Perfectlensさんのコンタクトレンズについてまとめた記事】

 
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ということで、ストライキに突入しないことを祈るばかりです。
新しい情報が入り次第、また皆さんにお伝えします。

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