トロントで最も有名な観光名所のひとつといえば、ネイサン・フィリップス・スクエア(Nathan Phillips Square)ではないでしょうか。
トロントニアンには既におなじみの場所ですが、今回はこれからトロント旅行や留学をするという方に向けて、「ネイサン・フィリップス・スクエアに行く前に知っておきたいこと」として5項目に分けてまとめてみました。
歴史や名前の由来など、トロントに既にお住まいの方も意外と知らないことがあるかもしれないので、ぜひチェックしてみてください。
目次
ネイサン・フィリップス・スクエア(Nathan Phillips Square)について知っておきたいこと5つ
早速5つに分けて、ネイサン・フィリップス・スクエアについてご紹介します。
1.名前の由来は元市長から。ネイサン・フィリップス・スクエアの歴史
カナダオンタリオ州トロントのダウンタウン、Osgoode駅やQueen駅の近くにあるネイサン・フィリップス・スクエア。通年観光客が絶えない場所で、トロント市庁舎の前の広場になります。
名前の由来は1955年から1962年までトロントの市長だったネイサン・フィリップス氏にちなんで名付けられています。(トロントで最初のユダヤ人市長としても知られています)
(記念撮影に大人気の文字モニュメント)
広場はトロント市庁舎もデザインした建築家の Viljo Revell 氏と、造園家の Richard Strong氏によって設計され、トロント市が所有しています。
1965年にオープンし、都市広場としてはカナダ最大の面積となる 4.85ヘクタール(12.0エーカー)。今では年間150万人の観光客が訪れる名所になっています。
ちなみに地下には2,400台を収容する世界最大級といわれる駐車場がありますよ。
2.広場にある彫刻 The Archer は $ 100,000 以上の価値
ネイサン・フィリップス・スクエアのステージ傍にある彫刻「The Archer」は、イギリスの彫刻家 Henry Moore 氏によるもの。 正式な名称は Tree-Way Piece No.2 といいます。
元々 建築家の Viljo Revell 氏が Henry Moore 氏に制作を依頼し青銅で創られたもので、重量は2.5トンもあります。
実はカナダドルで $ 100,000 以上とあって、当時は膨大なコストとその抽象的なデザインから物議を醸しました。
市議会からは彫刻の購入が拒否されたものの、建築家の Viljo Revell 氏の死後、当時の Phillip Givens 市長による寄付金を集めるキャンペーンを通じて公共の基金から資金が提供され、1966年に設置となりました。
ちなみに彫刻家の Henry Moore 氏は彼の200にものぼる作品をオンタリオ美術館(通称AGO)に寄付しているので、彼の作品を美術館でも楽しめます。
3.Reflecting poolのアーチの名前は「Freedom Arches」。ベルリンの壁の一部も埋め込まれている
ネイサン・フィリップス・スクエアには、広場の南東あたりに夏は水が噴き上がり涼し気な雰囲気の水場(Reflecting pool と呼ばれる)があるのですが、冬はアイススケート場に変わり、多くのトロントニアンが冬のスポーツを楽しみます。
先ほど紹介した The Archer は1966年の設置でしたが、スケートリンクはその前、1964年11月29日に開設されました。
この Reflectiong pool にはコンクリート製の3本のアーチがあって、元々はスケートリンクの照明用に使用されていましたが、1989年には自由のために戦った何百万人ものカナダ人たちに捧げるため、「Freedom Arches」 と呼ばれるようになっています。
また、ベルリンの壁の一部が中央アーチのふもとに埋め込まれています。
4.広場ではイベントが満載
ネイサン・フィリップス・スクエアでは毎月何かしらのイベントが行われています。
例えば、毎年恒例夏頃から秋にかけてファーマーズマーケットが週に1回開催されていたり、ステージでコンサートが行われたり、Taste of IndiaやTaste of Vietnamなどトロントらしい多文化のお祭りなども開催。
特に人が集まるのは、クリスマスをテーマにしたHoliday Fair in the Squareや、トロント冬の風物詩カバルケイド・オブ・ライツ(Cavalcade of Lights)、そして新年を迎える際には花火も上がりますよ。
1年の行事はトロント市のウェブサイトで確認できるので、訪れる前にぜひ確認してみてください!
5.映画「The Kidnapping of the President」など数々の映画の撮影場所として知られている
1980年代以降、ネイサン・フィリップス・スクエアは映画の撮影場所としても利用されるようになりました。
以下、過去にトロント市庁舎を含むネイサン・フィリップス・スクエアで撮影された映画タイトルです。
■ Resident Evil: Apocalypse(バイオハザードII アポカリプス)
■ The Sentinel(ザ・センチネル/陰謀の星条旗)
■ Star Trek: The Next Generation(新スタートレック ※テレビシリーズ)
また、下の動画は1980年の映画「Kidnapping of the President」。動画の開始からFreedom Archesが見えるのが分かると思います。
ぜひトロント旅行の前に映画をチェックしてみてはいかがでしょうか?トロント在住者の方も、映画を観ながらネイサン・フィリップス・スクエアを探すのも楽しいですよ。
まとめ:ネイサン・フィリップス・スクエア(Nathan Phillips Square)はトロント旅行でマスト!
ネイサン・フィリップス・スクエアについて解説してきましたが、いかがでしたか?
2019年6月にはトロントラプターズがNBA初優勝を飾り、同月17日には凱旋パレードが行われたのですが、パレードの終点ネイサン・フィリップ・スクエアは平日ながら人で埋まってしまったほどでした。
普段は歩けないほど人で埋まることはないので、ご安心を(笑)
これからトロントにお越しの方は、文字モニュメントの前で記念撮影をしたり、冬はスケートも楽しむのはもちろん、ぜひ Freedom Arches や The Archer を間近で観てみてください。
また、夜のモニュメントを撮影するのもオススメですよ。
ネイサン・フィリップス・スクエアでぜひ特別な時間を過ごしてみてくださいね!
Nathan Phillips Square
住所:100 Queen St W, Toronto, ON M5H 2N2
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