カナダ・オンタリオ州の最低賃金、2025年10月から引き上げ

  

オンタリオ州政府は、労働者と企業を支援するため、2025年10月1日より最低賃金を引き上げます。

オンタリオ州では、最低賃金を毎年10月1日に消費者物価指数(CPI)に合わせて見直す仕組みがあります。今回の改定は、約2.4%のインフレ率を反映したもの。食品・家賃・交通費など生活コストの上昇に対応するための措置です。

2025年10月1日から以下のように最低賃金が改定となります。

一般労働者(General Minimum Wage)
現在:$17.20 → 新:$17.60/時給

学生(Student Minimum Wage)
※18歳未満・28時間以内勤務
現在:$16.20 → 新:$16.60/時給

在宅労働者(Homeworkers)※年齢は関係無し
現在:$18.90 → 新:$19.35/時給

ハンティング・フィッシング・ウィルダネスガイド
※週28時間未満しか働かない18歳未満の学生、または学校の休暇中に雇用されている学生は含まない
5時間未満勤務:$86.00 → $88.05
5時間以上勤務:$172.05 → $176.15

オンタリオ州政府によると、時給17.60ドル以下の労働者の約36%は小売業に従事し、24%は宿泊・飲食サービス業に従事しているとのことで、最低賃金で働く人にとっては嬉しいニュースです。一般最低賃金で週40時間働く労働者は、年間最大835ドルの賃金引き上げが見込まれます。

ただ、CBCの記事では、OLWN(Ontario Living Wage Network)が算出した「実際に暮らしていくために必要な賃金=Living Wage」が記されており、その額は時給26ドルでした。

ちなみに、この変更によってオンタリオ州の最低賃金はカナダで2番目に高い州最低賃金となります。アルバータ州やブリティッシュコロンビア州と並んで、生活コストの高い地域で働く人々を支える政策の一環と言えるでしょう。

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