カナダポスト労働者のストライキ、ついに政府が介入。来週には業務再開か

  

カナダポストと労働組合の交渉が滞り、ストライキが4週間以上(現在29日目)続いている中、本日12月13日(金)にスティーブン・マッキノン労働大臣(Steven MacKinnon)は、カナダポストと労働組合(CUPW)間の労働争議をカナダ労働関係委員会(Canada Industrial Relations Board)に送致することを発表しました。

カナダポスト、早ければ12月第3週初め頃から業務再開?

マッキノン大臣は12月13日(金)、交渉が間違っている方向に進んでいるとして、委員会が両当事者間の交渉が行き詰まっていると判断した場合、委員会はストライキ中のCUPW組合員に対し、既存の労働協約に基づいて仕事に戻るよう命じると述べました。

「カナダ国民は当然ながらストライキにうんざりしています。」「委員会は独立した組織であり、速やかに結論に達するだろうと私は期待しています。そして、今日私が皆さんにお伝えした見解に委員会が同意すれば、早ければ来週初めにもカナダポストの業務再開を命じるでしょう。」と労働大臣は述べています。

ちなみに先月、マッキノン労働大臣は「私は今のところ、交渉以外の解決策は考えていません」「私たちはできる限りの方法で当事者を支援し続け、交渉による合意を得られるよう努めていきます」と記者団に語っていました。

今回の政府介入についてSNSを見ると、「遅すぎる対応」「2週間前にやるべきだった」など批判的なコメントも多く見られました。

労働組合(CUPW)は大臣の決定を非難

労働組合であるCUPWは声明を12月13日に発表。マッキノン氏の行動を「最も強い言葉で非難する」と語り、この決定は「憲法で保護されている団体交渉権とストライキ権に対する侵害」だと述べました。

また、労働大臣の命令を再検討しており、今後の選択肢を検討しているということで、「これは急速に進展している状況であり、詳細をすべて検討する時間がなかった」「私たちが知っているのは、カナダポストの労働者が、交渉による新たな団体交渉協定が存在しないまま職場復帰を余儀なくされているということだ」と声明で語りました。

11月15日から始まった組合員約55,000人によるストライキ。主な問題は賃金や雇用保障などで、交渉では両者の意見があまりにもかけ離れており、目立った進展が見られないようです。カナダポスト側は組合の提案に「非常に失望している」と先日述べていました。

このまま強制的にストライキが終わってしまうのでしょうか?もし業務が再開される場合、すべての郵便物は先入先出方式で配達されますが、通常に戻るにはしばらく時間がかかることも予想されています。

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