日本が外国人の新規入国を一時拒否。検疫強化でオンタリオ州から帰国する際は出国前72時間以内の検査証明が必要に

  

感染力の強い新型コロナウイルスの変異種が、世界で徐々に広まってきています。

そして週末に、カナダ・オンタリオ州でも変異種が確認されたことは既に皆さんご存知かと思います。

そんな中、日本政府は原則として外国人の日本への入国を一時的に拒否することを発表。(一部のビジネス往来は継続)

また、日本人や外国人の在留資格保持者についての帰国や再入国は可能ですが、水際対策措置として対象国・地域に暮らす人が日本に入国する際には検疫を強化することになりました。

この水際対策措置は変異種感染者が確認されたカナダのオンタリオ州も対象となり、2021年1月末まで日本入国時の検疫において出国前72時間以内の検査証明が求められます。

今回は外務省の発表を元に、この日本への上陸拒否と検疫強化措置についてお伝えします。
 

日本が外国人の新規入国を全世界対象に停止

まずは外国人の日本上陸拒否について。

外務省は12月26日、日本上陸前14日以内にカナダを含む以下の国・地域に滞在歴がある外国人は、「特段の事情」がない限り上陸を拒否することを発表しました。

上陸拒否対象国・地域

アジア
インド、インドネシア、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、ブータン、マレーシア、ミャンマー、モルディブ

北米
カナダ、米国

中南米
アルゼンチン、アンティグア・バーブーダ、ウルグアイ、エクアドル、エルサルバドル、ガイアナ、キューバ、グアテマラ、グレナダ、コスタリカ、コロンビア、ジャマイカ、スリナム、セントクリストファー・ネービス、セントビンセント及びグレナディーン諸島、チリ、ドミニカ共和国、ドミニカ国、トリニダード・トバゴ、ニカラグア、ハイチ、パナマ、バハマ、パラグアイ、バルバドス、ブラジル、ベネズエラ、ベリーズ、ペルー、ボリビア、ホンジュラス、メキシコ

欧州
アイスランド、アイルランド、アゼルバイジャン、アルバニア、アルメニア、アンドラ、イタリア、英国、ウクライナ、ウズベキスタン、エストニア、オーストリア、オランダ、カザフスタン、北マケドニア、キプロス、ギリシャ、キルギス、クロアチア、コソボ、サンマリノ、ジョージア、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、セルビア、タジキスタン、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、バチカン、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベラルーシ、ベルギー、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ポルトガル、マルタ、モナコ、モルドバ、モンテネグロ、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルーマニア、ルクセンブルク、ロシア

中東
アフガニスタン、アラブ首長国連邦、イスラエル、イラク、イラン、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、トルコ、バーレーン、パレスチナ、ヨルダン、レバノン

アフリカ
アルジェリア、エジプト、エスワティニ、エチオピア、ガーナ、カーボベルデ、ガボン、カメルーン、ガンビア、ギニア、ギニアビサウ、ケニア、コモロ、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、コートジボワール、サントメ・プリンシペ、ザンビア、シエラレオネ、ジブチ、ジンバブエ、スーダン、赤道ギニア、セネガル、ソマリア、中央アフリカ、チュニジア、ナイジェリア、ナミビア、ボツワナ、マダガスカル、マラウイ、南アフリカ、南スーダン、モーリタニア、モロッコ、モーリシャス、リビア、リベリア、ルワンダ、レソト

新型コロナウイルス感染症に関する水際対策の強化に係る措置について

 

この措置の期間は2021年1月末まで有効となります。

ただ、上陸拒否対象地域でない地域から、以下の上陸拒否対象地域を給油や乗り継ぎ目的で経由(経由地で入国する場合は除く)した後に日本に到着する場合は、上陸拒否対象地域での滞在歴があるとはみなされないとのことです。

また、一部の上陸が許可される外国人でも入国・再入国に当たって、原則として出国前72時間以内の新型コロナウイルスに関する検査証明の取得が必要となります。

政府は10月から、留学生など中長期の在留資格を持つ外国人の日本への新規入国を認めていましたが、変異種の日本流入を防止するために今回の措置となりました。中国や韓国など11カ国・地域と合意したビジネス往来などの枠組みによる入国は引き続き認められています。

 

カナダ・オンタリオ州も対象。日本入国時に検疫強化で出国前72時間以内の検査証明が必要に

水際対策措置としてカナダ・オンタリオ州を含む対象国・地域に暮らす人が日本に入国する際には検疫が強化されることになりました。

新しい検疫措置は以下になります。外務省の海外安全ホームページからの引用になります。

●検疫の強化

国内で変異ウイルスの感染者が確認されたと政府当局が発表している国・地域(英国及び南アフリカを除く)からのすべての入国者及び帰国者(ビジネス・トラック及びレジデンス・トラックによる入国者及び帰国者を除く。)について、本年12月30日から明年1月末までの間、日本入国時の検疫において、出国前72時間以内の検査証明を求めるとともに、検査を実施することとします。また、その際に検査証明を提出又は提示できない方に対しては、検疫所長の指定する場所(検疫所が確保する宿泊施設に限る。)で14日間待機することを要請します。
本措置の対象となる国・地域※は以下のとおりです。対象となる国・地域から帰国される方については、事前に検査証明を取得して頂くようお願いいたします。

※ 外務省及び厚生労働省において確認ができた都度、指定して公表します。

1.指定日:令和2年12月26日
措置の実施開始日時(日本時間):令和2年12月30日午前0時
国・地域:アイスランド、アイルランド、イスラエル、イタリア、オーストラリア、オランダ、デンマーク、フランス、ベルギー
2.指定日: 令和2年12月27日
措置の実施開始日時(日本時間):令和2年12月31日午前0時
国・地域:カナダ(オンタリオ州)
3.指定日: 令和2年12月28日
措置の実施開始日時(日本時間):令和3年1月1日午前0時
国・地域:スイス、スウェーデン、スペイン、ノルウェー、リヒテンシュタイン

外務省 海外安全ホームページ

 

ということで、2020年12月31日~2021年1月末の間にオンタリオ州から帰国するという方は、日本入国時の検疫において出国前72時間以内の検査証明が求められます。

「検疫所長が指定する待機場所」とは、自宅、社宅、親戚の家、友人の家、マンスリーマンション、自身で予約したホテルなどが対象になります。(複数の人が共同で使用する場所がある施設は対象外)

また11月1日から日本在住の日本人及び在留資格保持者を対象に、全ての国・地域への短期出張からの帰国・再入国時に、防疫措置を確約できる受入企業・団体がいることを条件に14日間の待機緩和を認めていましたが、こちらも2021年1月末まで全ての国・地域からの帰国者・再入国者については14日間待機緩和を認めないこととなりました。

 

最後に:検査証明はどこでもらえるの?結果がもらえるまでにどのくらいかかるの?費用は?

「2021年1月中にワーホリが終わって完全帰国する予定だった」という方もいるかと思います。その場合、出国前72時間以内の検査証明が必要となるわけですが、「どこで証明がもらえるの?結果が72時間以内にもらえるか心配。費用は?」と疑問に思っている方もいるかと思います。

そんな方は、オンタリオ州政府の「COVID-19 test and testing location information」でテストが受けられる場所がリスト化されているので、ぜひ確認してみてください。

グレータートロントエリアでは現時点で186か所でテストが受けられますが、予約必須となっているところが多いので、注意が必要です。

また、12月11日以降、オンタリオ州から海外へのトラベルの際のCovid19の無料テストは受けることができなくなったので、費用がかかります。

例としてShoppers Drug Martのテスト費用を見てみると、オンタリオ州では税別で $199 でした。(場所によってテスト費用が異なるので、訪れる場所を決めて事前に確認してください)

こちらも場所によって異なりますが、テストは約10~30分程度。オンタリオ州政府のウェブサイトにはテストの結果は平均で48時間後には分かると書かれていますが、必ずではないようです。

48時間以上かかる場合もあるようなので、こちらも注意しましょう。

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