カナダの郵便局「カナダポスト」がストライキするかも。知っておきたいこと5つ

  

※追記:2018年10月17日(水)

雇用の安全性の向上や、強制的な残業の取り止めなどについて交渉が続いていたカナダポストのストライキ問題。
交渉が決裂した場合、早ければ来週月曜から rotating strikes に入ることが明らかになりました。

※rotating strikes とは
全ての組合員が同時にストライキをするわけではなく、期間などをずらしてストライキを行うことです。例えば、月曜はモントリオールでストライキ、火曜はトロントでストライキ、水曜はバンクーバーでストライキ、などといったカタチです。(※あくまで予想です)

現時点でストライキの場所は発表されていません。

(参考)Canada Post workers could begin rotating strikes Monday(CBC)

Colorful Canada Post Boxes

カナダの郵便局「カナダポスト」が9月26日(水)からストライキをする可能性が高まってきました。

ストライキが始まると、カナダポストによるメールや小包などの配送がストップされるため、既に心配している方も多いかと思います。

今回は「ストライキの原因」「ストライキが起きたときの対策」などを “今知っておきたい5つのこと” としてお届けします。

 

1.カナダポスト(Canada Post)について

まずは簡単にカナダポスト(カナダ郵便公社)の基本情報をおさらいしましょう。

カナダポストはカナダの郵便事業を運営する機関として、「ロイヤルメール・カナダ(Royal Mail Canada)」という名前で1867年に創業。

その後1960年代から現在の「カナダ・ポスト」という名前が使用されるようになり、1981年に郵便事業が政府から分離され、公社となりました。


photo from canadapost.ca

さらに郵便局は直営及び代理店、お店の中にある小さな窓口も含め全国に約7,000ヶ所あり、従業員は2016年のデータで約65,000人にのぼります。

今では毎日約1,600万ヶ所へ4,500万通を配達しているといわれていますが、ストライキに突入するとカナダポストの配送システムが全て停止となります。
 

2.なぜストライキが起こりそうなのか


photo from canadapost.ca

現在、カナダ郵便労働者連合、Canadian Union of Postal Workers(CUPW)が、カナダポストと交渉している最中です。その交渉内容の主な焦点は、

■ 地方の女性配達員と都市部の男性配達員の賃金格差

です。

CUPWは、カナダポストの8,000人の農村部などの地方の配達員(大半が女性)が大多数の男性の都市部の配達員よりも実質的に賃金が低いと主張していました。

もし9月26日(水)までに交渉が成立しなければ、ストライキに突入します。


photo from canadapost.ca

これに伴い、各自治体や企業ではストライキに備えて様々な対策をしています。

オンタリオ州ピーターバラ市では、ストライキが住民や企業にもたらす可能性のある影響を最小限に抑えるための取り決めを行っています。

また、大手オークションサイトのeBayでは、ストライキで商品の発送に影響が出た場合、売り手にペナルティーを科さないようにするとの発表をしました。

 

3. 何日続きそうなのか?過去にもカナダポストでストライキはあった?

2011年のカナダポスト・ストライキを覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
その際は約3週間ストライキが行われ、その間郵送物が一切ストップし、カナダ経済にも大きな損害をもたらしました。


photo from canadapost.ca

さらにカナダポストの歴史を辿ると、1965年~1997年の間に少なくても19回のストライキ、ロックアウト(カナダポストが労働者の争議行為に対抗してオフィスなどを一時閉鎖し、労働者の就業を拒否)が行われています。

今回の件がもし合意に達しない場合、ストライキの期間が何日かかるのかは予測がつきません。

 

4. 何を気をつけた方が良い?


photo from canadapost.ca

カナダに来て間もないという方は「郵便局のストライキは初めて・・・」という方も多いのではないでしょうか?

日本で公共機関のストライキはあり得ないイメージですが、カナダでは、交通労働組合がストライキを計画するなど、よく(?)あること。

ここで気をつけておきたいことを簡単にまとめました。

●ビザ関係など重要な書類はカナダポストを使って送らない

●多くの人がカナダポストではない他の民間運送業者を利用することが考えられるため、他の運送業者でも遅延など不具合の可能性はある

●ストライキ終了直後には、カナダポストに大量の配送物が残っていると思われるため、終了後に出したものも配送が遅れる可能性は十分考えられる

●日本からのEMS便はカナダポストが対応しているので、やめておいた方が無難

●公共料金などの請求書は、インターネットで支払う

では、カナダポスト以外に配送をお願いできる会社って・・・?
 

5. カナダで利用できる他の配送業者

ということで、カナダポスト以外のカナダの配送業者を4社ご紹介します。

UPS

photo from UPS(Canada)

【公式サイト】
 

FedEX Canada

photo from FedEX Canada

【公式サイト】

 
DHL Express

photo from DHL Express

【公式サイト】

 

YAMATO TRANSPORT

【公式サイト】
 

ちなみにLifeTorontoで紹介しているコンタクトレンズは大丈夫なの?

LifeTorontoでもよく紹介している業界最安値として知られているオンラインコンタクト販売会社のPerfectlensさんに配送は大丈夫なのか伺ったところ、

「大丈夫です。日本人クオリティですから!配送に関して大きな影響が出ないように対処して、皆さんにちゃんとお届けします!もし可能であれば、早めにご注文ください!」

という頼もしい答えが。んー!さすがです。

【Perfectlensさんのコンタクトレンズについてまとめた記事】

 

photo from canadapost.ca

ということで、ストライキに突入しないことを祈るばかりです。
新しい情報が入り次第、また皆さんにお伝えします。

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