2022年6月、消費者物価指数(CPI:Consumer Price Index)が39年ぶりの最高値である 8.1% に達したカナダ。ガソリン価格が全体的な上昇率の最大の要因となったといわれています。
そして本日8月16日に発表されたカナダ統計局の報告によると、カナダの7月のCPIは前年同月比で7.6% となり、6月に比べて低下しました。前月より低い値になるのは12カ月ぶりとなります。
More @CBCNews: Inflation in Canada falls to 7.6%. https://t.co/V6VD7eFTPw
— CBC News Alerts (@CBCAlerts) August 16, 2022
CBCによると、エコノミストが予想していた全体的な下降傾向は、急騰するインフレが緩和し始めていることを示しているとのことです。ただ、カナダ中央銀行の目標である 2.2% にはまだほど遠い状況です。
コンサルティング会社RSM Canadaのエコノミスト、トゥ・グエン氏によると、コア・インフレ率が上昇しているとのことで、これはインフレがガソリンや食料などのいくつかのカテゴリーに集中するだけでなく、生活のあらゆる側面に蔓延していることを意味し、落ち着くにはしばらく時間がかかるとのことです。
また、ロシアのウクライナ侵攻とその結果としての世界的な食糧不足により、食料品の価格は依然として上昇しているとも語っています。
ガソリン価格が下落したものの、食料品は1981年8月以来最速のペースで価格が上昇していて、前年比9.9%で上昇。ベーカリー製品、ノンアルコール飲料、卵、果物も、価格の上昇が加速している品目に該当します。
加えて、航空券やホテルの宿泊料なども価格が上昇している状況です。
Today’s inflation number is a good sign.
But the cost of living is still too high.
Governor Macklem shares his insights on the steps we’re taking to cool the #economy and lower inflation in a new #OpEd published in the @nationalpost.https://t.co/XivmBSL3zD #cdnecon
— Bank of Canada (@bankofcanada) August 16, 2022
カナダ中央銀行は今回の発表について、Twitterで8月16日に「今日のインフレ率は良い兆候です。しかし、生活費はまだ高すぎます。」とコメントしています。
National Postは「良いニュースは、インフレがピークに達した可能性はある」として、もう一方で「悪いニュースは、インフレ率が高すぎる状態がしばらく続く可能性が高い」とも記しています。
アングル:水のボトル6本で2000円、カナダ極北部を苦しめる物価高 https://t.co/EkqRb46hVa
— ロイター (@ReutersJapan) August 13, 2022
昨今のインフレにより、カナダに暮らす方は少なからず食品価格の上昇の影響を受けているかと思いますが、皆さんが暮らす地域ではいかがでしょうか?
今後の動向が気になりますね。またLifeTorontoでもお伝えしたいと思います。