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【日本語訳まとめ】カナダのEI(雇用保険)支援拡大と新しい3つの政策「復興給付金 / 復興疾病給付金 / 復興介護給付金」について

  

新型コロナウイルスの影響により、まだ仕事に復帰できない方も多いかと思います。

政府はカナダ緊急対応給付金(CERB)などの支援を続けていますが、先日8月20日にはCERBの1ヵ月の延長を発表。

また、CERB終了後はEI(雇用保険)プログラムを含むさらなるサポートが予定されていますが、「一体どんな内容なのか実はよく分かっていない」という方もいるかもしれません。

そこで今回は、カナダ政府の「経済再開の次の段階においてのカナダの人々への支援:EI支援拡大と新たな復興給付金(Supporting Canadians through the next phase of the economy re-opening: Increased access to EI and recovery benefits)」ページの内容を日本語訳にしてみました。

記事後半に3つの新しい支援策「復興給付金 / 復興疾病給付金 / 復興介護給付金」についても記されているので、確認してみてください。

(本記事についてのご利用免責事項)これはカナダの現状により日々アップデートされる政府の緊急対策が英語の為、 LifeVancouver/LifeTorontoが、ひとりでも多くの日本語の方に届くように意訳し、皆さんをヘルプするものです。本英訳(意訳)の内容から起こったトラブルについてはLifeVancouver/LifeTorontoは一切責任を持ちません。本記事(ページ)のご利用はこの免責事項に同意したものとみなされます。

以下、カナダ政府または公式発表の参照サイトを掲載しておりますので、最終的にはサイトを確認の上、ご自身の責任で確認ください。また、本件に関するお問合せは受けかねます。もし誤訳や解釈などが間違っている場合はご指摘頂いた後、できるだけ速やかに修正するように致します。皆さまどうぞご協力ください。

目次

 

背景(Backgrounder)

The Government of Canada is continuing to take significant and decisive action to support Canadians and protect jobs during the ongoing global COVID-19 pandemic. The Canada Emergency Response Benefit (CERB) was an important and necessary temporary response to support Canadians who had to stop working due to the pandemic. As we safely restart Canada’s economy, the Government will be transitioning to a simplified Employment Insurance (EI) program, effective September 27, 2020, to provide income support to those who remain unable to work and are eligible, and introducing a new suite of temporary and taxable recovery benefits to further support workers. While the Government prepares for this transition, and to ensure support continues for Canadians whose employment has been impacted by the pandemic, the CERB will be extended by an additional four weeks, providing a new maximum of up to 28 weeks of benefits.

引用:カナダ政府

(意訳)

カナダ政府は、現在でも進行中となるCOVID-19により引き起こされた世界的パンデミックの現状において、カナダの人々の重要な収入源でもある雇用などにおいて、その機会を保護するためにも重要かつ決定的なサポートを行動に移し続けています。

以前より適応されていたカナダ緊急対応給付金(CERB)はパンデミックの影響により、仕事を辞めなければならなかったカナダの人々を支援するための一時的ではあるものの、とても重要かつ必須とされる支援策と認識しています。

カナダの経済を安全に再開するためも、我々カナダ政府は次の対策として、2020年9月27日から有効でありながらも簡素化された雇用保険(EI)プログラムに移行することを決断し、そして現状、まだパンデミックの影響により就労ができない労働者に対して、新たに臨時的な復興給付金(課税対象)の導入を予定しています。

政府は上記の新しい対策などへの移行に備えており、パンデミックの影響を受けたカナダの人々へのサポートを確実に継続するためにも、CERBはさらに追加で4週間延長されることが決定し、最大合計28週間のCERBを受けることが可能となりました。

 

簡易化されたEI申請への臨時的基準と詳細(Summary of temporary measures to help Canadians access EI benefits more easily)

・120 hours of work required to qualify
・Minimum benefit rate of $400 per week
・At least 26 weeks of regular benefits

引用:カナダ政府

(意訳)

適格の基準を過去に120時間の就労時間があることとする
適格後の週間最小給付額を400カナダドルとすること
適格後の給付金は最短でも26週間のEI通常給付金が受けられること

 

EI通常給付金とEI特別給付金を受ける際の時間計算などにおける条件の向上(Hours credits to enhance access to EI regular benefit and EI special benefits)

Access to EI benefits is normally based on the number of insurable hours an individual has worked in the year prior to their application, or since their last claim. This is known as their qualifying period. However, the Government of Canada recognizes that the pandemic has prevented many Canadians from accumulating the number of insurable hours that is normally required, and is taking action to address this. To help individuals qualify with a minimum of 120 hours of work, EI claimants will receive a one-time insurable hours credit of:

・300 insurable hours for claims for regular benefits (job loss)
・480 insurable hours for claims for special benefits (sickness, maternity/parental, compassionate care or family caregiver)

The hours credit will also be made retroactive to March 15, 2020 for claimants who were looking to transition early from the CERB to EI maternity, parental, compassionate care, family caregiver or work-sharing benefits but could not establish their EI claim due to insufficient hours. For these claimants, the qualifying period will also be extended.

The hours credit will be available for new EI claims for one year, in recognition that labour market conditions remain uncertain and will take time to stabilize.

引用:カナダ政府

(意訳)

EI給付への申請条件は通常、対象者となる個人が申請する前の年、またはEIにおいて最後の給付金を受けた以降に、働いた期間内の雇用保険に実際算入される時間数に基づいています。この時間の計算によりEIの適格期間が定められています。

しかし今回のパンデミックにより、多くのカナダの人々がEIの受給に通常必要とする勤務時間の蓄積を妨げられてしまったことをカナダ政府は認識しており、このような状況を懸念し対処するために以下の措置を講じる予定です。

個人が過去最低120時間の労働でEIに適格であるための資格を得るのを手助けするために、EIの申請希望者は以下1回限りの雇用保険の適応時間とみなされるクレジットを受け取ることが可能となります。

・EI通常給付金(失業)への申請のための雇用保険適応時間300時間分
・EI特別給付金(疾病、出産と育児または忌引や、家族の介護に適応)への申請のための雇用保険適応時間480時間分

2020年3月15日以降、CERBの受領から早い段階でEIの特別給付に該当する疾病、出産と育児または忌引や、家族の介護、そして以前に公表したワークシェアリング支援への給付金について、時間数が不十分なためにEIへの給付金の申請が承認されなかった申請者に関しては、上記の算出時間も適応されてます。

故に、実際EI給付金の適応とみなされる期間もこの時間により延長されます。現在のパンデミックによりカナダの労働市場の状況は依然として不透明であり、安定するまで時間がかかることを考慮して、今後新しくEIを申請する人に関しても、上記の向上された算出時間は申請から一年以内は利用ができるものとします。

 

カナダ全体における雇用保険(EI)適応となる最小失業率に関して(Minimum EI unemployment rate across Canada)

As a first step to help eligible Canadians transition from CERB back into the EI system and into the labour force, a minimum unemployment rate of 13.1% is being used for all EI economic regions in order to lower the hours required to qualify for EI regular benefits. This measure is effective for one year starting on August 9, 2020. Individuals in EI regions with an unemployment rate lower than 13.1% will have their EI benefits calculated on the basis of the 13.1% rate, while those in regions with a higher rate will have their benefits calculated using the actual higher rate.

Normally, the unemployment rate in the region in which a claimant resides at the time they file their claim determines:

・the number of hours of insurable employment a claimant needs to have accumulated in their qualifying period to be eligible for EI regular benefits – ranging from 420 to 700;
・the number of weeks of EI regular benefits a claimant may be entitled to – ranging from 14 to 45; and
・the number of best weeks of earnings that will be used to establish their weekly benefit rate – ranging from 14 to 22.

The EI system uses regional unemployment rates to determine access to EI regular benefits, given that it is generally more difficult for individuals to find new work when unemployment is higher.

In recognition that the pandemic has negatively impacted labour markets in ways that extend beyond traditional measures of unemployment, this measure will set a uniform eligibility requirement for EI regular benefits at 420 hours of insurable employment (before the hours credit is applied), provide a minimum entitlement of 26 weeks of regular benefits, and set 14 as the number of best weeks of earnings used in the calculation of the weekly benefit rate. Combined with the hours credits noted above, individuals can qualify for EI with 120 hours of work.

引用:カナダ政府

(意訳)

適格とされるカナダの人々が、まずはCERBからEIへの切り替え、そして実際の雇用に戻れるよう支援する最初のステップとして、EIの通常の福利厚生の資格を得るために必要とされる就労時間の条件を短縮するために、すべてのEI該当経済地域では計算上の基準値として、最小失業率13.1%が使用されています 。

このように参照される測定値は、2020年8月9日から1年間は有効となります。失業率が13.1%未満とされる地域の個人は、実際13.1%の比率に基づいてEI給付が計算されます。この13.1%の基準値より高いレートとされる地域は、実際の高いレートを使用して計算されます。

通常EIの申請者が申し立てを行った時点で居住している地域の失業率に関しては、以下の基準を元に算出されます。

・EIの通常給付を受ける資格を得るために、申請者が適格期間に累積しておく必要のある雇用保険適応の就労時間数は420~700の範囲と定められている

・申立人が受けることができるEIの通常給付金の週数は 14週~45週の範囲として定められ、そしてまた;

・就労時の最高収益が得られていた週間を参考元として、週間で得られる給付金のレート基準値の範囲を14〜22と定める

EIのシステムでは地域の失業率を参考にして、EIの通常の福利厚生への申請に関するさまざまな条件と結果を決定します。これは、失業率が高ければ高いほど個人が新しい仕事を見つけるのが一般的に難しいため、EIシステムでは失業率に応じてEI給付金発行に至るまでの作業と規制を調整しています。

パンデミックにより労働市場にかなりの悪影響がでてしまったことにより、従来の失業対策で対応できる範囲を超えている現状を我々は認識しています。

この新しい対策ではEIの通常給付において均一とされる適格要件を、新たに420時間の雇用保険対象として設定します(向上した算出時間を適用する前)、そして最小26週間の通常給付の資格の付与、および週給付率の計算に使用される最高収益が見込まれた週数を14週として設定します。

上記の時間への算出と、向上した計算によりえられる時間数を組み合わせると、申請者は、一番最初に記載されている、120時間の労働時間の条件を満たしたされ、EIの資格を実際得ることができます。

 

最低給付率に関して(Minimum benefit rate)

To further support clients and in addition to the above measures that will increase access to the program, new EI claimants as of September 27, 2020 will receive a minimum benefit rate of $400 per week (or $240 for extended parental benefits), if this is higher than what their benefits would otherwise be.

The EI benefit rate is typically based on a worker’s average weekly earnings before their EI claim.

However, the COVID-19 pandemic may have had a negative impact on a worker’s weekly earnings either because they lost their job or saw their hours of work reduced. The minimum benefit rate of $400 will reduce the negative impact on EI benefit rates for these workers and align with the weekly benefit rate for the new Canada Recovery Benefit.

引用:カナダ政府

(意訳)

EI申請者をさらにサポートするため、そしてEIプログラムへの申請を増やせる可能性がある上記の対策に加えて、2020年9月27日の時点で、新しいEI申請者は週あたり400カナダドル(または、育児休暇の延長に適応されるEIの特別給付金とされる場合は週あたり240カナダドル)の最低給付率が適応されます。

それ以外の支援金よりこの最低給付率によって定められた給付金が高い場合は、この新しい最低給付率によって定められた給付金が適応されます。

EI給付率は通常、EIの申請がされる前の労働者の週の平均収入に基づいて算出されます。

ただし、COVID-19により引き起こされたパンデミックにより、仕事を失うまたは労働時間の減少により、労働者の週給にマイナスの影響を与えた可能性もあることを懸念し、最低給付率を週あたり400カナダドルと設定されました。これにより労働者のEI給付率へのマイナスの影響を減らすことが可能となり、 新しく公表されるカナダ復興給付金(Canada Recovery Benefit)の毎週の給付率とも良いバランスの上、より適格な支援が可能となります。

 

シナリオ1(参照例)EIの通常条件に関して:パンデミックによる季節性の短期就労者の就労が中断した場合
(Scenario 1, EI regular benefits measures: Worker whose seasonal employment was disrupted due to COVID-19 pandemic)

・Mariam lives outside of Montréal and usually works in seasonal employment from mid-June to mid-September, and is usually able to establish an EI claim based on about 900 hours of work
・As a result of the pandemic, her hours have been cut and she has only accumulated 200 hours of work at the time of her lay off
・Mariam does not have the hours normally required to qualify for EI regular benefits
・As a result of the EI temporary measures Mariam has more than the minimum 120 hours of work and can qualify for at least 26 weeks of EI regular benefits at a minimum amount of $400 a week

引用:カナダ政府

(意訳)

・マリアムさんはモントリオールの近郊に住んでおり、通常は6月中旬から9月中旬において、季節性のある短期の就労に励んでおり、従来ではその季節性故に働いた時間を基準に、EIを申請する際には約900時間分の就労として給付金が算出されていました。

・故に通常通りのEIの申請では適格とみなされず、EIの通常給付金を受け取ることができません。

・パンデミックの影響により今年は季節性の就労においても就労時間が減少してしまい、結果200時間分しか算出できませんでした。

・ただ、新しいEIの臨時的な条件の向上と調整によりマリアムさんは最小適格時間の120時間を超えているので、EI適格とされ、そしてその上、最低でも26週間、週あたり最低400カナダドルのEI給付金を受け取ることが可能となります。

 

シナリオ2(参照例)出産または育児によりEIを申請したい場合に関して:出産または育児休暇を取りEIを申請する予定であったがパンデミックの影響により適格時間が十分ではない場合
(Scenario 2, EI maternity and parental benefits measures: Expectant mother looking to take maternity/parental leave who does not have enough hours for EI due to the COVID-19 pandemic)

・Inez normally works 30 hours per week in Fredericton, NB
・She is expecting a second child in October 2020 and planned to take maternity and parental leave and apply for EI benefits
・Due to the COVID-19 pandemic, Inez has been off work and receiving the CERB. She had only accumulated 450 hours of work, which is below the 600 hours requirement to qualify for maternity and parental benefits once her baby is born

What could Inez qualify for?

・As a result of the temporary measures, Inez has the minimum 120 hours of work and can qualify for EI maternity and parental benefits.

引用:カナダ政府

(意訳)

・アイネズさんはNB州のフレデリクトンで週30時間ほど働いています。

・彼女は第二子を2020年の10月に出産する予定となっており、出産と育児休暇を取りEIを申請する予定でした。

・彼女はパンデミックの影響により仕事を中断せざるを得えず、現在はCERBの給付金を受けています。故に、出産する際にEIを申請すると、実際算出できる就労時間は450時間とされ、本来のEIにおいての出産と育児の特別給付をうけるための600時間という条件を満たすことができないことが判明しました。

ではアイネズさんはどのような支援が受けられるでしょうか?

・今回の臨時的なEIの算出方法により、アイネズさんは最低限の120時間分の就労はあるとみなされ、実際EIの出産と育児への特別給付を受けることが可能となります。

 

EIにおいての漁業手当(EI fishing benefits)

The Government is also implementing temporary measures to support self-employed fish harvesters who rely on EI fishing benefits in the off-season. These measures will allow EI fishing benefits for these workers to be calculated using either their actual fishing earnings for their current claim, or their fishing earnings from their claim for the same season from the previous year, whichever is higher.

引用:カナダ政府

(意訳)

カナダ政府はまた、従来の失業保険において、漁業手当を大きな支援元としている自営業の漁業者を支援する一時的な措置も予定しています。これらの措置により、該当する労働者のEI算出において漁業による利益の算出に関しては、現状パンデミックの影響下の漁業による利益を参照するか、あるいは昨年のパンデミックの影響を受けていない同時期の漁業の利益を参照して実際の給付金に関しての参照資料として提出が可能となります。

この選べる参照数値は昨年または今年の高い方を基準とします。

 

雇用主対象のEIプレミアムレートの固定に関して(EI premium rate freeze)

To support Canadian businesses and workers through the unprecedented challenges posed by the COVID-19 pandemic, the Government is freezing the EI premium rate for employees at the 2020 level of $1.58 per $100 of insurable earnings for 2 years. The rate for employers, who pay 1.4 times the employee rate, will also remain unchanged at $2.21 per $100 of insurable earnings.

Under ordinary circumstances, the Canada Employment Insurance Commission sets and announces (on or before September 14 each year) the annual premium rate for the coming year based on the 7 year break-even rate. This is a rate forecast to balance the EI Operating Account over a 7 year horizon, including the elimination of any cumulative surplus or deficit, as forecast by the EI Senior Actuary.

Freezing the premium rate will ensure that employees and employers do not have to pay increased EI premiums in a time of economic uncertainty, and help support job creation as the economy recovers.

引用:カナダ政府

(意訳)

COVID-19によって引き起こされたパンデミックの影響により、前例のない課題に直面しているカナダの企業と労働者を支援するために、政府はこれから2年間、従業員が支払う雇用保険費用として、従業員のEI保険料率を2020年の現状のレベルである、100カナダドルあたり1.58ドルに固定します。 雇用主はそのレートの1.4倍に該当する、100カナダドルあたり2.21ドルとして同じく2年間固定します。

通常の状況下では、カナダ雇用保険委員会が7年の損益分岐点レートに基づいて翌年の年間保険料率を設定し(毎年9月14日までに)発表することになっています。これは、EIシステムにおいて運営する上での収支のバランスをとるための重要な保険料率の設定となります。 EIにおける数理業務を担当する専門家の予測にもとづき、累積的に黒字または赤字の解消を目処とし、7年の期間を一つの予測区間とします。

雇用保険料率を固定することにより、従業員と雇用主が経済的に不安定であるな時期に増加してしまう可能性のある過度なEI保険料を支払う必要がなくなり、また経済が回復するにつれて雇用創出を支援ができるようにする効果もあるとされています。

 

新しい復興給付金に関して(New recovery benefits)

As the CERB begins to wind down, the Government plans to introduce a suite of 3 new recovery benefits to provide needed support to Canadians who continue to face financial hardship even as the economy starts to re-open. The 3 new benefits are:

Canada Recovery Benefit
Canada Recovery Sickness Benefit
Canada Recovery Caregiving Benefit

引用:カナダ政府

(意訳)

CERBの給付としての支援の終了を前にカナダ政府は、景気が回復し始めたとしてもまだ財政難に直面し続けているカナダの人々に必要なサポートを提供するために、新しく3つの給付支援策の導入を計画しています。

・カナダ復興給付金(Canada Recovery Benefit)
・カナダ復興疾病給付金(Canada Recovery Sickness Benefit)
・カナダ復興介護給付金(Canada Recovery Caregiving Benefit)

 

カナダ復興給付金(Canada Recovery Benefit)

The new Canada Recovery Benefit would be effective from September 27, 2020 for one year and would provide a benefit amount of $400 per week for up to 26 weeks to workers who are not eligible for EI, mainly the self-employed and including those working in the gig economy. These individuals may still require income support if they continue to be unable to return to work due to COVID-19 or had their income reduced relative to pre-COVID-19 pandemic (attestation-based).

The benefit would be available to residents in Canada who:

・are at least 15 years old and have a valid Social Insurance Number (SIN)
・have stopped working due to the COVID-19 pandemic and are available and looking for work; or are working and have had a reduction in their employment/self-employment income for reasons related to COVID-19
・are not eligible for EI
・had employment and/or self-employment income of at least $5,000 in 2019 or in 2020 and
・have not quit their job voluntarily

Workers would apply after every 2 week period for which they are seeking income support and attest that they continue to meet the requirements. In order to continue to be eligible for the benefit the claimant wound need to look for and accept work when it is reasonable to do so. The benefit is taxable.

To encourage claimants to return to work, they would be able to earn income from employment and/or self-employment while receiving the benefit, as long as they continue to meet the other requirements. However, to ensure that the benefit targets those who need it most, claimants would need to repay some or all of the benefit through their income tax return if their annual net income, excluding the Canada Recovery Benefit payment, is over $38,000. In other words, claimants would need to repay $0.50 of the benefit for each dollar of their annual net income above $38,000 in the calendar year to a maximum of the amount of benefit they received.

This means that for a worker who received 10 weeks of the Canada Recovery Benefit in 2020 for a total of $4000, they would have to repay all of the benefit if their net income exceeded the threshold by $8000 (twice the benefit payment amount). In this example, the worker would have to repay the full benefit amount if their net income was greater than $46,000 (not including the Canada Recovery Benefit) in 2020.

The Government of Canada intends to introduce legislation to support the delivery of the new recovery benefits.

引用:カナダ政府

(意訳)

新しいカナダ復興給付金は、2020年9月27日から1年間有効とし、EIの対象とならない労働者、主に自営業者などの労働者を含む対象者に、最大26週間、週あたり400カナダドルの給付金を提供する見込みです。

対象者として、これらの個人はCOVID-19により引き起こされたパンデミックが原因で仕事に戻ることができない、またはパンデミック前にに比べて収入が減少した(照明が必要)ことが条件となり、適格であればこの復興給付金を受けることが可能となります。

復興給付金の資格においてはまずカナダ国内に居住している人で、以下の条件を満たすことが前提となります:

・15歳以上で社会保障番号(SIN)を保持している人

・COVID-19によるパンデミックの影響で仕事を失い、今仕事に全うすることが可能で、また仕事を探している人、または仕事を失ってはいないもののCOVID-19のパンデミックに関連する理由で働いていても雇用収入/自営業収入が減少している人

・EIへの申請条件を満たしていない人

・2019年内または2020年内において最低5000カナダドル以上の収入を得ており、また

・自主的にあるいは志願的に仕事を辞退していない人

労働者がこの新しい給付金を受けるには2週間毎に新たに申請する必要があり、引き続き申請条件を満たしていることを証明する必要があります。

その際給付金の受給資格を継続するには、申請者が仕事を探しながら実際その仕事が合理的であれば受け入れる必要もあります。給付金は課税対象とみなされます。

申立人が仕事に戻ることを最大に奨励するためにも、彼らは他の要件を満たし続けている限り、この給付を受け取りながら雇用および/または自営業から収入を得ることは禁じられません。

最も支援をうける必要がある人にこの給付金が行き渡るように、カナダ復興給付金から得た給付金を除いた上、年間の収入が38,000カナダドルを超えた場合、この給付金を申請した該当者は所得税申告を通じて給付の一部またはすべてを返済する義務があります。

その返済において、申請者はカレンダーに基づく暦年で見て、38,000カナダドルを超えた部分の年間純利益においては、1ドルごとに0.50ドルの返済を受け取った給付金の合計最大額まで返済する必要があります。

 

カナダ復興給付金に関する参考事例:パンデミックの影響を受けた自営業の労働者の場合
(Scenario for the Canada Recovery Benefit: Self-employed worker whose business is affected by the COVID-19 pandemic)

・Ibrahim is a self-employed bookkeeper in Toronto, ON
・He earned $34,000 in 2019 but his business has slowed due to COVID-19
・Ibrahim applied for and received the Canada Emergency Response Benefit (CERB) but his benefits will run out in September
・While his business has begun to rebound, it is still not business as usual and he is only back to working at 40% capacity

What could Ibrahim qualify for:

・With the Canada Recovery Benefit, he could receive $400 per week for up to 26 weeks. If his annual net income for 2020 is above $38,000 (excluding the Canada Recovery Benefit payments), he would need to repay some or all of the benefit when he files his annual income tax return for 2020

引用:カナダ政府

(意訳)

・イブラヒムは自営業でアカウンティングの仕事をオンタリオ州のトロントでしています。

・彼は2019年には34,000カナダドルの収入を自営業で得られましたが、今年はパンデミックにより仕事が減ってしまいました。

・イブラヒムさんはCERBを申請していましたが、この給付金は9月には終わってしまいます。

・現在彼の仕事は徐々に復活はしていますが、ただ従来の仕事の40%ほどまでしか回復していません。

イブラヒムさんはどのような給付が受けられるでしょうか?

・カナダ復興給付金を利用することにより、彼は最大26週間、週あたり400カナダドルを受け取ることができます。2020年の年間収入額が38,000カナダドル(カナダ復興給付金の支払いを除く)を超える場合、彼はその収入の一部、またはすべてを、2020年の年間所得税申告を通して返済する必要があります。

 

カナダ復興疾病給付金(Canada Recovery Sickness Benefit)

The new Canada Recovery Sickness Benefit would provide $500 per week, for up to 2 weeks, effective September 27, 2020 for 1 year, for workers who are unable to work because they are sick or must self-isolate due to COVID-19. This new benefit would fulfil the Government of Canada’s commitment as part of the Safe Restart Agreement with provinces and territories to provide up to 2 weeks of sick leave to all Canadians in the context of COVID-19.

The benefit would be available to:

・residents in Canada who are at least 15 years of age and have a valid Social Insurance Number (SIN)
・workers employed or self-employed at the time of the application and
・workers who earned at least $5,000 in 2019 or in 2020

Workers would not be required to have a medical certificate to qualify for the benefit. Workers could not claim the Canada Recovery Sickness Benefit and receive other paid sick leave for the same benefit period. Workers would need to have missed a minimum of 60% of their scheduled work in the week for which they claim the benefit.

Workers would apply after the one-week period in which they are seeking income support and attest that they meet the requirements. The benefit would taxable.

引用:カナダ政府

(意訳)

新しいカナダ復興疾病給付金は、COVID-19の影響により疾病をわずらうまたは自己隔離せざるを得ない状況におかれた意思に反して働けない労働者に2020年9月27日から1年間有効で、最大2週間、1週間あたり500カナダドルを給付金として提供します。

新しい給付金の支援策は、COVID-19に関連してすべてのカナダの人々に最長2週間の病気休暇を可能にするという州および準州との、安全な経済再開協定に基づき、カナダ政府により実行されます。

この給付金は以下の条件を満たした申請に給付されます:

・15歳以上で社会保障番号(SIN)を保持している人
・申請をする際には雇用されているあるいは自営業が継続されている人
・2019年内あるいは2020年においてすでに5,000カナダドルの収入がある人

労働者は、この新しいカナダ復旧疾病給付金の資格を得るために診断書を何らかのかたちで提出する必要はありません。該当する申請者は、カナダ復興疾病給付金を請求した場合同じ該当する申請期間において、他の病気休暇などによる政府からの他の給付金を取得したりすることはできません。

なお申請する労働者は、週に最低60%以上はパンデミックによる疾病の影響で、通常予定されている就労ができていないことが条件ともなります。

申請する労働者は、この給付金を求めている該当期間を終え、実際疾病による労働中止開始から1週間後に申請する必要があり、上記の他の要件を満たしていることが前提となります。なおこちらの給付金も課税対象となります。

 

カナダ復興疾病給付金に関する参考事例:パンデミックの影響により2週間の有給休暇をつかい自主隔離を余儀なくされた最低賃金で就労していた労働者の場合
(Scenario for the Canada Recovery Sickness Benefit: Two weeks of paid leave if a minimum wage worker needs to self-isolate due to COVID-19)

・Anita is working in a small grocery store in Saskatoon, SK and earns about $35,000 a year
・She has been working throughout the COVID-19 pandemic
・She just found out she must self-isolate for 14 days as a family member has tested positive for COVID-19

What could Anita qualify for:

・With the new Canada Recovery Sickness Benefit, Anita may be eligible to receive $500 per week, for up to two weeks provided that she is not in receipt of paid leave from her employer

引用:カナダ政府

(意訳)

・アニータはサスカチュワン州のサスカトゥーンで小さな雑貨屋さんで働いており、年間35,000カナダドルの収入を得ています。

・彼女はパンデミックの影響下でも仕事を継続してきました。

・とある日、彼女は家族メンバーがCOVID-19に感染し陽性反応があったことをきっかけに、14日間の自主隔離をしないといけない状況であることが判明しました。

アニータはどのような給付が受けられるでしょうか?

・新しいカナダ復興疾病給付金により、アニータはもし雇用主から有給休暇として隔離の承認が得られない場合は、週あたり500カナダドル、最長2週間給付金を政府から受けることができます。

 

カナダ復興介護給付金(Canada Recovery Caregiving Benefit)

The new Canada Recovery Caregiver Benefit, would be effective from September 27, 2020 for 1 year, and provide $500 per week, for up to 26 weeks per household to eligible Canadians.

The closure of schools and other daycare and day program facilities to prevent the spread of COVID 19 has meant that many Canadians have been unable to work because they needed to provide care to children or support to other dependents who had to stay home. While it is anticipated that facilities will gradually re-open as the economy restarts, the Government of Canada recognizes that access may vary over time and across communities. The Government is committed to ensuring that parents and others with dependents do not need to choose between caring for them and paying the bills.

In order to be eligible for the Canada Recovery Caregiving Benefit, individuals would need to:

・reside in Canada
・be at least 15 years of age on the first day of the period for which they apply for the benefit
・have a valid Social Insurance Number
・be employed or self-employed on the day immediately preceding the period for which the application is made
・have earned at least $5,000 in 2019 or in 2020
・have been unable to work for at least 60% of their normally scheduled work within a given week because of one of the following conditions:

 - they must take care of a child who is under 12 years of age on the first day of the period for which the benefit is claimed:
— because their school or daycare is closed or operates under an alternative schedule for reasons related to the COVID-19 pandemic
— who cannot attend school or daycare under the advice of a medical professional due to being at high risk if they contract COVID-19, or
— because the caregiver who usually provides care is not available for reasons related to the COVID-19 pandemic, or

 - they must provide care to a family member with a disability or a dependent:
— because their day program or care facility is closed or operates under an alternative schedule for reasons related to COVID-19
— who cannot attend their day program or care facility under the advice of a medical professional due to being at high risk if they contract COVID-19, or
— because the caregiver who usually provides care is not available for reasons related to the COVID-19 pandemic

・not be in receipt of paid leave from an employer in respect of the same week, and
・not be in receipt of the CERB, the EI Emergency Response Benefit (ERB), the Canada Recovery Benefit, the Canada Recovery Sickness Benefit, short-term disability benefits, workers’ compensation benefits, or any EI benefits or Quebec Parental Insurance Plan (QPIP) benefits in respect of the same week

Workers would apply after the period in which they are seeking income support and attest that they meet the requirements. Two members residing in the same household could not be in receipt of the benefit for the same period. The benefit is taxable.

引用:カナダ政府

(意訳)

新しいカナダ復興介護給付金は2020年9月27日から1年間有効であり、対象となるカナダの人々には世帯あたり最大26週間、週あたり500カナダドルの給付金を受けることが可能となります。

COVID 19の蔓延を阻止するためにも、学校およびその他のデイケア施設や保育関連の施設の閉鎖により、多くのカナダの人々は、子どもたちの世話をするために家にいなければならなくなり、他の扶養家族の介護や支援などをする必要があるために働けなくなったのは事実です。

我々カナダ政府は経済の再開に伴い、該当する関連施設が徐々に再開することを期待しており、再開した施設が機能するまで時間の経過とともにコミュニティ全体でこの現状に向き合う可能性が十分にあることを認識しています。

カナダ政府は、保護者や扶養家族が家族の世話をするか、生活の支出のためにやむを得ず介護をやめて職に復帰するかを選ばないといけないような状況にはしません。

新しいカナダ復興介護給付金を受けるには申請者は以下の条件を満たす必要があります:

・カナダに居住していること

・申請者は申請する給付該当期間の開始日において15歳以上であること

・カナダの社会保障番号(SIN)を保持いしていること

・申請を提出した日において申請者は雇用されているあるいは自営業で就労していること

・2019年内あるいは2020年において5000カナダドル以上の収入があること

・以下の状況により従来働く予定よりも60%以上就労ができていない

– 世話と介護のために、申請該当期間の開始日において以下の条件に見合う12歳以下の児童が申請者にいる場合
– COVID-19の影響により子どもの学校または保育施設が閉鎖または運営時間が著しく変わってしまった
– 医療専門家によるアドバイスに基づきCOVID-19感染により高いリスクを背負う可能性があるので、学校や保育施設へ登校ができない児童であること、または
– 通常通りに介護や世話をみていた介護担当者がCOVID-19やパンデミックの影響によりそのサービスが提供できない場合

– 必ず介護をしないといけない扶養者あるいは障がい者が申請者の家族にいる場合
– COVID-19の影響により該当する家族の一員の学校または介護施設が閉鎖または運営時間が著しく変わってしまった
– 医療専門家によるアドバイスに基づきCOVID-19への感染により高いリスクを背負う可能性があるので、該当する学校や介護施設に通えない、または
– 通常通りに介護や世話をみていた介護担当者がCOVID-19やパンデミックの影響によりそのサービスが提供できない場合

・申請する期間において雇用主より有給休暇を受け取っていない、並びに

・CERB、EI Emergency Response Benefit(ERB)、カナダ復興給付金(Canada Recovery Benefit)カナダ復興疾病給付金(Canada Recovery Sickness Benefit)短期障害者給付金、労働者補償給付金、またはEIによる給付金や、ケベックペアレンタ
ル保険プラン(QPIP)をこの申請する該当期間に受け取っていないこと

労働者は、このカナダ復興介護給付金による所得支援を求めている該当期間が経過した後に申請をする必要あり、申請条件を満たしていることを証明する必要もあります。同じ世帯に住む2人の家族メンバーは、同じ期間にこの給付金を受けることができません。カナダ復興介護給付金は課税対象です。

 

カナダ復興会議給付金に関する参考事例:シングルファザー(年収48,000カナダドル)と一人の子どもで構築されている家庭において、パンデミックの影響により子どもの学校が閉鎖となった場合
(Scenario for the Canada Recovery Caregiving Benefit: Single father with 1 child (employed and earns $48000/year) whose school has closed)

・Steve is a single father in Cranbrook, BC with a daughter aged 8
・He earns $48,000 per year
・His daughter’s school had to close for four weeks beginning October 25th due to a COVID-19 outbreak. Steve arranged with his employer to take unpaid leave from work as he doesn’t have anyone else who can take care of his child

What could Steve qualify for:

・Steve could apply for the Canada Recovery Caregiving Benefit after each week of leave he takes to provide care for his daughter
・He could receive $500 per week, in total $2000 for the period that the school is closed

引用:カナダ政府

(意訳)

・スティーブさんはシングルファザーで8歳になる娘と一緒にBC週のクランブルックに住んでいます。

・スティーブさんの年収は48,000カナダドルとなります。

・彼の娘の学校はCOVID-19の影響により、10月25日から4週間閉鎖しなければなりません。スティーブさんは、自分の子どもの世話をする人がいないので、雇用主と交渉するも無給休暇しかアレンジできませんでした。

スティーブさんはどのような給付金が受けられますか?

・スティーブさんは、娘の世話をするために休暇を取る毎週後に、カナダ復興介護給付金を申請することができます。

・彼は一週間あたり500カナダドルそして合計2,000カナダドルの給付金を学校の閉鎖期間中受けることができます。

 

新しい条件下のEIとカナダ復興給付金の申請方法
(How to apply for EI and the recovery benefits)

Canadians already receiving benefits through Service Canada will be transitioned to the EI program once they have received the maximum CERB benefits for which they are entitled, if they are EI eligible and continue to need income support.

Canadians who are currently receiving the CERB from the Canada Revenue Agency (CRA) who believe they are entitled to EI will need to apply through Service Canada after September 26.

The Canada Revenue Agency (CRA) would administer the Canada Recovery Benefits, and Canadians would be able to apply through the CRA. In the coming weeks, the CRA will provide more details on how and when Canadians can get ready to apply at www.canada.ca/coronavirus.

引用:カナダ政府

(意訳)

すでにService Canadaを通じてCERBの給付を受けているカナダの人々は、EIの資格がある前提で、引き続き所得支援が必要な場合、CERBの給付を最大額受け取ると、EIプログラムに自動に移行されます。

カナダ歳入庁(CRA)から現在CERBを受け取っており、EIの資格があると確信しているカナダの人々は、9月26日以降にCRAではなく、Service Canadaを通じて新たに申請する必要があります。

カナダ復興給付金はカナダ歳入庁(CRA)の管理下となり、カナダの人々はCRAからもカナダ復興給付金の申請が今後可能となります。

後日CRAの公式サイトで、実際どのように何時カナダ復興給付金が申請できるかに関して、こちらのリンクより公開される予定です。www.canada.ca/coronavirus.


以上の情報は8月28日付のものです。

最新の情報は以下の政府のページからご確認ください。

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