皆さん、以前オランダのスーパーマーケット「Jumbo」が、おしゃべりを楽しむ人々のための「遅いレジ」を導入したことをご存知でしょうか？

これは急いでいない顧客にゆっくりとしたレジサービスを提供してスタッフと顧客とのやり取りを促進、孤独を抱えている人たち(特に高齢者)の役に立つことが期待されていました。

そして実際に顧客から非常に肯定的なフィードバックがあったため、Jumboでは最大200店舗にこのおしゃべりしたい人向けのレジ導入を決定したそうです。

7 million Canadians are over 65 and over 1 million of them are living in social isolation (and not because of COVID). It would be great to see this rolled-out in Canadian grocery chains. https://t.co/eXCQYErwoR #loblaws #sobeys #longos

— Jo-Ann Davis (@Jo_AnnDavis) January 19, 2023

そんな流れ（？）を受けてなのか、カナダ・アルバータ州やオンタリオ州、ノバスコシア州などに展開するカナダでおなじみのスーパーマーケット「Sobeys」のエドモントンにあるBelmont店が、2023年1月19日に以下の写真を投稿。

投稿文と意訳は以下となります。

We decided to introduce a Social SLOW checkout when we discovered some people enjoy chatting while paying for their groceries. ? The added personal touch is helping many people, especially the elderly, deal with loneliness. ?

Belmont Sobeys
13504 Victoria trail
Edmonton, Alberta

#Bloved

引用：Belmont Sobeys（Facebook）

このFacebookの投稿はわずか1日で26,000以上のいいねを獲得。コメントも2,000件以上つき、反響を呼んでいます。コメントをいくつか見てみると、

など、かなり多くの好意的なコメントがありました。

ちなみに、Statistics Canada の「You are not alone」ページの情報によると、2021年8月と9月に実施された調査で、カナダの15歳以上の10人に1人以上が、常に or 頻繁に孤独を感じていると答えたことが明らかになっています。

また、15～24 歳の若者では、ほぼ4人に1人(23%) が、いつも or 頻繁に孤独を感じていると答えていて、 75 歳以上の高齢者 (14%) は、65～74 歳の高齢者 (9%) よりも頻繁に孤独を感じていると報告しています。

この調査の時点ではパンデミック真っただ中だったこともあり、一人暮らしをしている人の 4分の1近く (24%) が、いつも or 頻繁に孤独を感じていると述べていたことも分かっています。

2023年1月現在は2021年の頃よりは人と交流しやすくなっていますが、それでもまだまだ孤独を感じている人はきっとたくさんいるのではないでしょうか？

Statistics Canadaによると、長期の孤独感は健康への影響が大きくなる可能性があるとし、メンタルヘルスの問題が孤独感を増大させるとのことです。

そんな人たちが、いつもの買い物でスーパーのスタッフの人とゆっくり会話ができるというのは、ちょっとしたことかもしれませんが、孤独感を和らげる大きな助けになるのかもしれませんね。

セルフレジの導入などテクノロジーの進化により作業の効率化などが進む一方で、テクノロジーを抜きにしてこうした人と人とのつながりを意識した取り組みがあるのはステキなことだとLifeTorontoスタッフは思ったのですが、皆さんはどう感じたでしょうか？