【詐欺、盗難、高額医療費】トロント総領事館に相談が多いトラブル 事例5つ

  

カナダは自然が豊かで比較的治安もよく、国民性も穏やかで親切なので、旅行や留学、仕事など長短期での滞在に人気の国です。
とはいってもやはり海外。日本では起こりえないトラブルも発生します。

そこで今回は、在トロント日本国総領事館より情報をいただき、例年、総領事館に相談が多いトラブル事例5つをご紹介します。

1:交際、金銭、雇用主とのトラブル

総領事館よりアドバイス
・親しげに近寄ってくる外国人異性から積極的なアプローチを受けても、気軽についていかない。
・はっきり「ノー」と断り、相手に付け入る隙を与えない。
・知らない人を安易に信用しない。
・不法就労は、文字どおり「違法」であり、雇用主とのトラブル(賃金未払い、暴力等)に発展するケースが少なくありません。

よく言われることですが、英語力以前に、わたし達日本人は、他の国の人々に比べてはっきりとした意思表示をするのが得意でない傾向にあります。

相手に誤解やつけ入る隙を与えないように、きちんと自分の意思を伝えられるようにしておきましょう。
毅然とした断り方、丁寧な断り方など、日本語と同じように英語でも様々な意思表示の表現方法があります。英語でのそうしたコミュニケーションを身に着けておくのもトラブルに巻き込まれないためのポイントですね。

2:振り込め詐欺、アパート詐欺

総領事館よりアドバイス
トロントは人口が密集する都市ですので、多様な詐欺事件が発生しています。
・国税庁やその他政府関係者なりすましの電話に注意する。
・身の覚えのない請求を受け、支払いを急がせる、また、第三者に相談させる余地を与えないやり口は、振り込め詐欺の共通点ですので、まずは、警察に相談する
・住居を決める際、インターネット情報を鵜呑みにせず、支払いの前に、信頼のおける業者・人物かどうか、契約書、領収書の有無等を確認する。

LTスタッフの身近でも、アパート詐欺や振り込め詐欺をよく聞きます。
多いのが国税庁(Canada Revenue Agency/通称CRA)になりすました電話やメールです。CRAのWebサイトでは、こうした詐欺ケースの内容をリストアップしており、本来のCRAが連絡してくる際に行う事、行わない事を明記しているので、一度確認してみてください。

また、アパート探しなどでも、インターネットのクラシファイドなどで見つけた物件に連絡すると、契約前にクレジット情報や入金を要求してくる詐欺も多いので注意しましょう。アパートなどの物件探しでは、実際のアパートの内部を必ず見学して、どんな人が貸し主であるかや、家賃になにが含まれているかなど条件を確認して契約書を交わすまで、支払いはしないようにしましょう。

3:医療保険の未加入

総領事館よりアドバイス
当地の医療費は非常に高額で、病気やケガ等ちょっとした治療を受けるだけでも約1000ドル、1日入院する場合は約5000ドルが請求され、医療保険に加入していなければ全額自己負担になります。
・留学、ワーキングホリデー等のビザ期間が満了し滞在資格をビジターに切り替えられた方は、特に保険の有効期間には注意する。
・滞在資格がビジターでも当地で加入できる保険はある。

カナダでは必ずなにかしらの医療保険には入っておきましょう。
スキーやスノボ、サイクリングやハイキングなどのアウトドア・レジャーを楽しんだりする時の危険ももちろん、普段の生活でも冬の凍った道で転んで大怪我をすることもあります。

総領事館のアドバイスにもありますが、カナダにいても入れるビジターや留学用の保険があります。LifeTorontoでは、以前こちらの記事でカナダで入る保険についても特集していますので、オンタリオ州政府保険や、日本の海外旅行保険・留学保険など何も保険に入っていない方は、ぜひ下記のカナダの保険に入っておくことをおすすめします。

4:日本からの安否確認

総領事館よりアドバイス
当地滞在者のご家族から、当館へ「息子、娘と連絡が取れない」等の連絡がよくあります。
・滞在先の管轄大使館・領事館へ、旅行者は「たびレジ」、長期滞在者は「在留届」を提出する
・滞在先、近況等は、定期的に家族へ伝える。

トロントへ留学やワーキングホリデーなどで単身で訪れている人は、家族を安心させるためにも、そして自身の安全のためにも、定期的に連絡をとるようにしましょう。

また、長期滞在の場合は、かならず在留届を出しておきましょう。テロや災害などの現地の安全情報が総領事館よりメールで送られてくるので、情報収集にも役立ちます。

5:盗難(スリ、置き引き等)

総領事館よりアドバイス
盗難被害は、例年当館への被害届の約半数近くを占めます。「人混み」「不自然」がキーワードとなり、地下鉄、バス、レストラン、路上等、人が密集する場所で発生しています。
・見知らぬ人から声をかけられた時は注意する。
・食事中でも貴重品は体と密接した場所に置く。
・空港、ホテルのロビーで鞄から目を離さない。
・犯人は複数犯の可能性が有る。

レストランで食事中に椅子にかけたバッグの中身を盗まれたり、空港でジャケットのポケットに入れていたスマホを盗まれたり、LTスタッフ達も苦い経験があります。

人が多い場所では、人との会話やスマホ操作など、なにかに夢中になっている時に盗まれやすいです。
リュックのポケット、口の開いたバッグなどは貴重品を入れないようにするなど、ちょっとした普段の貴重品の扱いにも注意しましょう。


現在、LifeTorontoでは「春の防犯キャンペーン」として、皆さんがトロント滞在時に体験したトラブル経験談を募集しています。
トラブルの事例をちょっと知っているだけでも、トロント滞在中の嫌な経験や怖い経験を未然に防げる事もあります。
あなたの貴重な経験、トラブルの事例を他の人にもぜひ教えてください。

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