【オンタリオ州初進出】日本企業?中国企業?日本人が知らない雑貨店MINISO

  

10月21日(土)にカナダオンタリオ州へ初進出することが発表された日本風の雑貨屋さん「MINISO(名創優品)」

気になるそのロケーションは Pickering Town Centre 。そして読み方はミニソウではなくて、メイソウです。


(BC州バンクーバーのダウンタウンに2017年にオープンした店舗外観)

日本ではメイソウを見たことも聞いたこともない、という人が多いかと思います。

そこで今回は、日本人はほとんど知らないけど、なにやら日本っぽい雰囲気と日本推しなこのMINISO(名創優品)(以下MINISO)について、まとめてみました。

※2018年12月17日(月)追記
Miniso Canadaの中国にある親会社が、カナダのMinisoが資産を隠匿し事業取引を詐欺していると主張して、Miniso Canadaの破産申請を行ったことが明らかになりました。

親会社は2000万ドルを超える負債を主張しています。

Miniso Canadaは2017年にカナダでは初めてバンクーバーにオープンし、3年間で500店舗をオープンさせる予定でした。

参照: Retail Insider

日本人がざわついた“日本風味”のお店の登場

2013年後半から広東の地方都市を皮切りに、中国で続々とオープンしたMINISO。

ロゴがユニクロ、名前や価格設定が日本の百円均一ショップのダイソー、ブランドコンセプトや名前、一部の商品が無印良品に似ていることから、現地の日本人の間で「あれは何だ」と注目されることに。

「日本の安くて可愛いお店」として中国の女性達の間でまたたくまに人気となったMINISOは、「ユニクロ、ダイソー、無印を足して3で割った日本っぽい中国のお店」として、日本人の間では違う意味でも話題に。

思わずツッコミたくなる変な日本語たち

特に商品や広告に書かれる変な日本語により、日本人の間で「ナニコレ面白い」現象が発生。

大真面目です。 #メイソウ

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なお、現在の時点ではこうした変な日本語は大幅に見直されて、ちゃんとした日本語になってきている模様です。

そもそもMINISO(名創優品)ってどんな会社?


photo from MINISO

公式Webサイトによれば、MINISOは2017年8月時点で、アメリカ、カナダ、ロシア、シンガポール、韓国、香港、タイ、マレーシア、トルコ、アラブ首長国連邦など世界50以上の国と地域に出店3年で1000店以上をオープンし、2016年の売上高は約15億ドル(おそらくUSドル)毎月80〜100店のペースで店舗数を増やしているとのこと。(参照:全世界での店舗展開※2017年8月時点

ちなみに参考までに、国内約3000店、海外約1500店を展開する日本の100円ショップ最大手ダイソーの2016年売上高は3950億円(およそ36億USドル)です。


photo from MINISO

昨年2016年5月に同じカナダのBC州バンクーバーにカナダ1号店をオープンした際、メディア向けの告知では今後カナダでの500店舗展開を目指していると発表しています。

ちなみにまたまた参考までに、カナダ国内にあるセブンイレブンの数は652店です(2017年6月時点の情報)。そう考えると、カナダのあちこちで目にする感がありますね。

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(イスラエルとも提携し出店決定をした際の写真。イスラエルの旗とともに日本の旗。)

実は日本にもある?

日本人があまり知らないこのMINISOですが、2014年7月にオープンした池袋店を筆頭に、東京に4店舗(池袋、高田馬場、原宿、渋谷)だけ存在します。

創業者の1人は日本人?


photo from MINISO

MINISOによれば、MINISOの始まりは中国人の葉国富さん日本人デザイナーの三宅順也さんとの共同創業とのこと。MINISOの公式サイトのプロフィールによると、三宅さんは日本の文化服装学院を卒業したデザイナーさんだそうです。

#2017augkorea #メイソウ おまえは誰だ… #MINISOU #JunyaMiyake

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三宅さんについての情報は上記以外に調べても見つかりませんでしたが、2014年上旬の日経ビジネスオンラインの記者のインタビューによると、その際のお歳が41歳とのことですので、現在44歳になられる方と思われます。

日本の企業?中国の企業?

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2017年8月時点のMINISOの公式サイトのブランド説明によれば「株式会社名創優品産業により2013年9月にMINISO名創優品は中国へ進出」とあります。

ただし、上記の創業者の三宅さんへの日経ビジネスオンラインのインタビューにて、「名創優品は中国の企業ですか? 日本発という触れ込みですが?」という記者の質問には、「資本、運営とも中国企業がやっている」と三宅さんは回答していらっしゃいます。

中国や日本で話題になった当初、その変な日本語や事実とは違う表記や広告に対して批判が相次ぎ、MINISOは謝罪文を出していますが、その表記によると、日本側の企業名は「株式会社名創優品産業」(商品に記載されている名称)、中国側の運営企業名は「株式会社葆扬」となっています。

ちなみにこの日本側の企業「株式会社名創優品産業」の代表取締役は、エン・ジャパンの求人サイトによると現在では三宅さんではなく違う方に変わっていらっしゃるようです。

中国国内ではMINISO自体の模倣店も続々

日本の企業を模倣する形で成功をおさめているMINISOも、今やその人気から逆に模倣される側の存在になり、中国国内にはMINISOの模倣店が続々。

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「山寨(サンサイ)精神」「山寨商法」と呼ばれる、模倣する商売がビジネス文化にある、いかにも中国らしい現象です。

どんな商品が販売されているの?

店内は広々として、日本のお店のような整然とした商品の並べ方をしているメイソウ。

オンタリオ初店舗もBC州バンクーバーにあるお店(↓)のような内装になるのかもしれません。

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例えば商品は、化粧品や食器・キッチン用品や文具、インテリアなどの日用雑貨

帽子、アクセサリー、アンダーウェア、スカーフなどのファッション雑貨から、

スマホの充電器やヘッドホン、スピーカー、時計などの電子機器まで充実の品揃えであることが予想されます。

そう、なんだかんだで便利なんです。

日本ブランドを模倣して商売を成功させている企業として、日本人としてはなんとも複雑な気持ちですが、
低価格で日本のような細やかな品揃えをカナダで手に入れられるのはとても便利。

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特に日本人に限らず、生活コストを抑えたいトロント周辺に在住の留学生さんや一時滞在者の方々にとっても助かる存在になるのではないかと思います。

ビジネスのやり方はどうあれ、多くの消費者の生活ニーズに応え、海外にはない日本的な気のきいた商品が揃っていて、世界で人気なのもよくわかります。

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さてさて、皆さんはこのMINISOのオンタリオ州初出店、どう受け止められているでしょうか。

MINISO(名創優品)公式日本語サイト
オープン日:2017年10月21日(土)
場所:Pickering Town Centre

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