トロントのこの人に注目!第2回目 「Seefu Hair」スタイリスト 渡邉 博さん

   
  

様々な理由でトロントで生活、活躍していらっしゃる日本人の方にお話を伺う、「トロントのこの人に注目」
2回目の今回は、Spadinaにあるヘアーサロン、Seefu Hairでスタイリストとして勤務されている渡邉 博さんに、「トロントで美容師として働くということ」というテーマでお話を伺ってきました!

Seefuの店頭にて。親しみやすい笑顔がとても印象的な渡邉さん

「自分の技術がどれだけ海外で通用するか試したい!」とカナダに渡った渡邉さん。ワーキングホリデービザでカナダに滞在されている方、カナダの美容室で働いてみたい!という方は必見です。
 

自分の技術が世界で通用するのか、試してみたい。カナダでのワーキングホリデーを決意

ーまず、渡邉さんがカナダに渡航を決意されるまでの経緯を教えてください。

専門学校を卒業後、都内に6店舗を経営する理容室に就職しました。
そこでは計9年間働きまして、最後の3年間は店長も任せて頂いていました。

理美容業界では技術力や表現力を競う全国大会や世界大会が定期的に行われます。僕自身は結果を残すことが出来なかったんですが、そういった大会に参加させて頂いた中で、「自分の技術が世界でどれくらい通用するのか試してみたい」という思いが芽生えました。

妹が以前ワーキングホリデーでバンクーバーに滞在していたこともあり、カナダという国に多少親近感もありましたので、思い切ってカナダへ渡航することを決めました。

ー日本ではあらかじめ英語の勉強をされていたのですか?

「正直、なんとかなるだろう」という思いであまり英語の勉強はせずにトロントに来たのですが、そんなことは全くありませんでした。(笑) 

自分の伝えたい表現を書いては、語学学校の先生に添削してもらったという自習ノート。

ホームステイ先での会話やカフェ、レストランでの注文もちゃんと理解出来ない様な状態でしたから、入学した語学学校でのクラスも当然一番下のクラス。トロントに来た頃は、日々の授業のことで頭が一杯でしたね。

ーお仕事探しはどのように始められたのですか?

学校の授業の合間に、ダウンタウンにある気になる美容室や理容室を見つけては、履歴書を渡して周ったりしていました。

幸運にも1軒だけ面接を行ってくれたお店があったのですが、「その英語力ではお客さんとコミュニケーションを取ることは厳しい」とアッサリ断られてしまい、そのときは本当に悔しい思いをしました。

立ちはだかった言葉の壁。美容師として働くチャンスを与えてくれた”出張ヘアカット”

ーそういった苦しい状況の中、現在勤務されている「Seefu」で働くことになるわけですが、何かキッカケがあったのですか?

日本からハサミなどの商売道具を持参していたので、ひょんなことから語学学校の友人の髪を切ることになったんです。それが徐々に学校内で口コミで広まったみたいで、各国の学生や先生達から次々に「自分も切って欲しい」というリクエストを受けるようになりました。

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語学学校の放課後、近所の路地裏で友人のヘアカットをする渡邉さん

午前中は授業を受けて、午後からは出張ヘアカット、といった具合です。日本で働いていた頃のお客様は9割近くが男性だったので、性別や国籍を問わずに多くの人の髪を切るという経験は、今思うと本当に貴重なものでした。近所の公園や路地裏でシートを敷いて切ったこともありました。(笑)

そんなある日、事情を知った同じクラスの学生から、「知り合いの日本人がこちらの美容室で働いているんだけど、よかったら話を聞いてみないか?」というお話を頂き、現在働いている「Seefu」を紹介してもらったというわけです。

ー現在働いていらっしゃるお店のお客様やスタッフの方々はどういった方が多いですか?

「Seefu」は全スタッフの半数以上が日本人ですが、来店されるお客様の9割近くは日本人以外の方、というお店です。なので、お客様とは必然的に英語でのコミュニケーションになります。仕上がりの細かいイメージやリクエストに応えるのは日本語でも難しいことでしたから、最初の頃は本当に苦労しましたね。

スタッフ間の英語でのやり取りにも少しづつ慣れてきたとのこと。

仕事を始めた頃は、ヘアカタログの写真片手にお客様と確認しながらカットを進めていくような感じでした。週一回閉店後に行われるスタッフミーティングや練習会も当然英語で進行されます。今では大体の内容やイメージを理解できるようになりましたが、英語の勉強の必要性は日々痛感しています。

ー日本と海外、仕事をされている上で何か大きな違いのようなものは感じますか?

日本人とそれ以外の国のお客様とでは、骨格から毛質はもちろん、好まれるヘアスタイルや流行が全く違います。日本ではあまりリクエストされないようなヘアスタイルに挑戦できることは大きな刺激にもなりますね。

当初に比べ、「少し上達しました」という、英語での提案。

中には、「え、これで大丈夫なの?」っていうのもありますけどね。(笑) 「そんなヘアスタイルが好まれているのか!」と日々驚きと発見の連続です。そういう経験は日本にいても中々出来ないことなので、それだけでも海外に出てきた意味があったなぁと思いますね。

気になることには思い切って飛び込む。”恥ずかしい”は日本に置いてくるべし!?

ー渡邉さんの今後の目標を教えてください。

僕自身、将来は日本に戻って自分の店をオープンさせる!という目標を持っています。そのためにも、まずはトロントで過ごしている一日、一日を大事に過ごしたいと思っています。

ーカナダで美容師・理容師として働いてみたい!という皆さんに、何かアドバイスはありますか?

これはこの業界に限ったことではないと思いますが、僕自身がそうだったように、ワーキングホリデーというのは良くも悪くも自分次第と言うか、どこにチャンスが転がっているか本当にわからないという側面がありますよね。

せっかく日本を飛び出して来たわけですから、「やってみたい」とか「気になる」ということには思い切って、どんどん飛び込んでいくことが重要だと思います!「恥ずかしい」は日本に置いてきて下さい。(笑)

ー「Seefu」で一緒に働いていらっしゃる方にも、未経験で採用された方がいらっしゃるとお聞きしました。

その通りです。一緒に働いている日本人スタッフでも、前職がアパレル業界や事務職、料理講師といった具合に、この業界とは全く違った分野で働いていた人がアシスタントとして採用されています。

インターネット上の求人サイトはもちろんですけど、店頭に求人のポスターが貼ってあったり、僕の様に友人・知人からの紹介で、というパターンもあります。

本当にチャンスがどこに転がっているか、分からないなぁと思いますね。経験よりも、「なんとしてもこの仕事がしたい!」という思いが重要かもしれません。

インタビューを終えて

いかがでしたでしょうか?「自分の力を試してみたかった」と語る渡邉さん。今回のインタビューを通じて、御自身の経験から「やってみたいことには思い切って挑戦する」というキーワードを何度も繰り返されていたのが非常に印象的でした。

Scissor / Schere

外務省が2014年に発表した統計調査によると、15,000人以上の日本人の方がトロントの位置するオンタリオ州で生活していると言われています。Life Torontoでは、今後も様々な理由、お仕事などでトロントで活躍されている日本人の方の「想い」や「生の声」お届けしていきます!

■渡邉 博(わたなべ ひろし)さん
1986年千葉県船橋市出身。専門学校卒業後、東京都内に6店舗を経営する「髪ファッション四季」で9年間勤務。店長としても勤務した後、2016年よりワーキングホリデー制度を利用してカナダに生活の拠点を移す。現在はトロントにある「Seefu Hair」Spadina店にてスタイリストとして活躍中。将来は日本に戻り、自らのサロンオープンを目指す。

 

■Seefu Hair
[Seefu Hair Spadina]
住所/222 Spadina Ave unit106,Toronto,ON
電話/416-260-9994
WEBサイト Facebook
[Seefu Hair Yorkville]
住所/120 Cumberland St,Toronto,ON
電話/416-921-0111
WEBサイト Facebook Instagram

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